ブックタイトル線 Line No.7
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線 Line No.7
書写学習の環境を整える奈良県小学校教諭?書写のルールづくり三年生から始まる書写の毛筆学習は、時間と手間はかかりますが、はじめに学習時の細かなルールを徹底して指導しておくことが大切です。書写学習におけるルールは、学年が上がるとき、指導者が変わるときなど、様々な機会に変わりがちです。次のようなルールは、書写学習の基本です。これらを学年間、校内、さらには中学校区の教師間で統一できれば理想的です。小中一貫教育の流れが見られる今日、九年間の義務教育における書写学習を意識してルールを習慣づけることで、より効率的でスムーズな書写授業を進めることができるのではないでしょうか。ここで、私の勤める学校で行っているいくつかの取り組みをご紹介します。?毛筆用具の置き方机の規格が大きくなったとはいえ、書写の用具や手本を置くと、机上はいっぱいになるのではないでしょうか。硯を硯入れから出してふきんの上に置いたり、手本は教科書そのものを用いたりするなど、できる限り省スペースで机上を整理できるようにします。硯の問題点最近、セラミックとプラスチックの両面が使用できる、軽量の硯が増えてきました。持ち運びには便利ですが、ふきんの上に置くと不安定になります。私の学校には石の硯が児童数あったため、それを貸し出して使用しています。筆の問題点最近は、百円ショップでも筆を入手することができます。しかし、初心者には扱いの難しい柔らかい毛(羊など)もあり、注意が必要です。きちんと確認したうえで購入すること、やや腰のある硬めの毛(馬など)が望ましいことを呼びかけています。?姿勢(座り方)児童の、日常の姿勢の悪さが度々指摘されます。教師用指導書で紹介されているように、書写の合い言葉を「桃太郎」のメロディーに乗せて唱えると、楽しみながら良い姿勢を習慣づけることができます。学校全体、全学年共通の取り組みとして、書写のみならず学習前の習慣として取り入れています。?片付け?紙ばさみの準備児童数が多い教室内で机間指導を行う際など、できるだけ反故紙や作品が邪魔にならないようにしたいものです。紙ばさみに挟んだ反故紙は、硯に残った墨や、筆を洗う際に穂先を整えながら水分を拭き取るために必要であることを伝えます。また、不必要なものは学習後に処分して、紙ばさみを整理するようにします。別の日に同じ課題に取り組む場合は、自分の学習成果や上達を確認できるように、最低限の作品のみを残します。指導のミカタ文鎮は、八の字に置くことを徹底します。横一の字に置くと、文字を書く際の支障となり、紙面に書く文字の位置が下がってしまいます。水さしが筆置きの役割を果たす形状になっている場合があります。専用の筆置きがない児童には、そのことを知らせるとよいです。教科書に紹介されているように、厚紙やボール紙に新聞紙を挟み、机の横に掛けられるものを作っておくことをお勧めします。10