ブックタイトル線 Line No.7
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線 Line No.7
?墨の後始末と、筆の洗い方硯に残った墨は、決められた容器(空き瓶や墨池など)に回収します。墨の入った硯を持ち歩くとこぼしてしまう恐れがあるため、容器を決まった場所まで取りに来させて(書写授業時の動線を決めています)、残った墨を入れることをルールとしています。後は、反故紙できれいに拭き取り、自宅で定期的に洗うように指示しています。筆を洗うときは、ペットボトルや空き瓶を各自用意するなど、様々に工夫されていることと思います。児童の実態を考慮し、私の学年(三年生)では、教室内に新聞紙を敷き、バケツを三つ用意しています。絵筆を洗う手順と同じく、左から右のバケツへと洗い進む順番を指定し、少しずつきれいな水で洗い進むなど、ルールを詳細に決めて徹底しています。数人が筆を洗うごとに、書写係や担任が水を換えるようにしています。?教具・教材の工夫いろいろ?穂先くん(パペット)フェルト生地で作った穂先くん(パペット)は、運筆の説明にとても便利です。児童の注意を引きつけ、穂先の角度や(運筆時の)先端の位置を、楽しく、よりわかりやすく確認させることができます。パペットの表裏を反対色にすることで、平仮名の特殊な運筆法(結びなど、筆を返す動き)をわかりやすく説明できます。?クリアファイルの活用黒板に児童の作品を掲示した上から、クリアファイルを重ね、ホワイトボード用のペンで中心線を書き込んで配列を確認したり、添削したりします。クリアファイルは繰り返し使うことができ、児童の作品をもとに説明できるため、全体指導で非常に便利です。書写学習のより良い環境づくりは大切です。限られた時間・環境であるからこそ、様々な工夫でできる限り丁寧に授業を進めたいと考えています。毛筆の扱いによって、児童の文字に対する意識は明らかに変わります。環境づくりはもちろん、上達の実感とより多くの感動を得られるような指導を目指したいものです。私自身は、児童の「書写大好き」の声を引き出せることを目標に、授業に取り組んでいます。試行錯誤を繰り返し、まだまだ改善の余地のあるものではありますが、ここの紹介したいくつかを少しでも参考にしていただければ幸いです。?デジタル教材の活用?筆使いの確認大型テレビが教室に設置されているなら、デジタル教材の活用をお勧めします。筆使いを説明する際、これまでは水書板や書画カメラ(実物投映機)を用いていました。筆使いの動画は、それぞれ2種類のアングルで見たり、再生し続けたりすることができるので、目的に合わせて使い分けると効果的です。?かご字の半紙練習用紙これまでも、原寸大資料をコピーして配布・活用していましたが、デジタル教材のディスクからプリントアウトすることもできます。輪転機を用いて半紙に直接印刷し、毎回2枚のかご字を練習用紙として配布しています。紙面がすべりやすく筆が走りやすい印刷用紙とは異なり、実際の半紙で練習することができます。?作品にして達成感をボール紙を切り分け、児童が自分の好きな布や紙を貼ります(百円ショップで手に入る、裏面全体がシール状になっているものが便利)。二箇所に紐を付け、半紙や色紙の大きさに合わせた角に丸ゴムを通しておくと、作品を簡単に入れ換えて、様々な場所に掲示することができます。11