ブックタイトルRooT No.14
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RooT No.14
5.「方法のスパイラル」の具体的把握前節では,「算数(数学)的活動を通して」という文言に着目して,算数・数学科の単元内の学び方を中心とする「方法のスパイラル」について述べてきました。日本文教出版の平成28年度版『中学数学』の作成においても,平成27年度版『小学算数』からの系統性・連続性,とりわけ「方法のスパイラル」が意識されていることに,是非ともご期待願いたいと思っております。さて,ここでは,平成27年度版『小学算数』の2学年以上の各巻末の「算数マイトライ」という新設ページに含められている「学びを深めよう」に注目したいと思います。「学びを深めよう」には,いわゆる投げ込み教材と言われるものを3つの観点に分けて掲載してありますが,これらの問題は,いわゆる「特設型の問題解決教材」であるといえるものです。筆者は,算数・数学科において資質・能力の効果的な育成を図るためには,単元内の問題解決的な学習である「方法型の問題解決」だけでなく,「特設型の問題解決」を充実させていくべきであると痛感しています。単元内の学習指導だけでは,知識・技能の獲得に追われて,資質・能力が十分に育成されていないのではないかと考えるからです。「特設型の問題解決教材」を開発するために,教科書に載っている問題が設定されたシチュエーションにWhat if not?という問題設定方略を適用することが有効だと考えています。次の教材は,平成27年度版『小学算数』2年上の138ページからのもので,「三角方陣」が掲載されています。三角形の1辺に並ぶ3数の和が10の場合と11の場合を問題1,2で扱い,9と12の場合を問題3で扱っています。小学2年生に考えさせるだけならこれで十分でしょうが,中学1年生が,できた三角方陣を回転移動や対称移動も考えて整理していくと,16 52 4 316 43 2 5とと61 25 3 461 34 5 2がペアになっていることに気づくでしょう。2 2014 No.14