ブックタイトルRooT No.15
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RooT No.15
■関数の特徴の理解に焦点を当てて■特徴の理解を深めることが大切です。特に,子どもにとって小学校段階から慣れ親しんできている表での考察を大切にすることが,関数の特徴の理解や問題解決の大きな助けとなることでしょう。例えば,次のような問題を見てみたいと思います(『中学数学1年』p.118)。てよいか分からないでしょう。このような問題に対しても,次の図のように,まずは表の形に直して変化の様子を調べることが有効です(『中学数学2年』p.61)。また,与えられた条件から一次関数の式を求めるような問題においても,特に式に抵抗を感じているような子どもに対しては,問題の条件を「表」に表し,表から変化の割合や切片の値を読み取るような指導この問題のように,対応する一組の値から比例の式を求める問題は,子どもにとって,とてもハードルの高い問題です。そもそも問題の意味すらよく分からないという子どもも多いことでしょう。この問題については,例えば,問題の条件である対応する値の組を,右の表のよx…4…うな形で提示するだけでy…-20…も問題の印象は大きく変わります。また,比例の表の特徴(ここでは,一方の定数倍が他方になること)が印象に残っている子どもであれば,表から比例定数を求め,xとyの関係を式に表すことも可能でしょう。中学校第2学年の「変化の割合」の学習においても同様のことが言えると思います。例えば,一次関数の式のみを提示し,xの値が2から6まで増加するときの変化の割合を求めなさいという問題を提示したとしても,ほとんどの子どもがまず何をしの仕方があってもよいと思います(『中学数学2年』p.68)。x-3y 7変化の割合が2+1+1+1x-3-2-10…y7+2このように,表は,関数関係の「変化」と「対応」の両方の様子を読み取ることのできる便利な道具です。繰り返しになりますが,一般に,関数関係は目で見ることはできません。場面に応じて,時には式で,時にはグラフで,どのように表現すれば関係を捉えやすくなるかが工夫のポイントとなるでしょう。引用・参考文献*1文部科学省『中学校学習指導要領解説数学編』(2008),p.28,教育出版2014 No.1511