ブックタイトルRooT No.17
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RooT No.17
■算数・数学科におけるアクティブ・ラーニング■明されています(p.11)。上記のⅰ)及びⅱ)の資質・能力を,どのような方向性で働かせていくかを決定付ける重要な要素であり,以下のような情意や態度等に関わるものが含まれる。・主体的に学習に取り組む態度も含めた学びに向かう力や,自己の感情や行動を統制する能力,自らの思考のプロセス等を客観的に捉える力など,いわゆる「メタ認知」に関するもの。・多様性を尊重する態度と互いのよさを生かして協働する力,持続可能な社会づくりに向けた態度,リーダーシップやチームワーク,感性,優しさや思いやりなど,人間性等に関するもの。前段の主体的に学習に取り組む態度やメタ認知は,これまでの算数科教育でも注目されてきました。後段についても,大切にしている先生も多いと思われますが,「持続可能な社会づくり」といった今日的な思想や,「人間性」といった高い目標も掲げられています。もちろん,小学校段階だけでなく長いスパンで育成が目指される資質・能力です。現行の学習指導要領で各教科と道徳との関連付けが重視されています。例えば,「友だちが授業で間違えた答えをいったとき,からかったり,笑ったりしないこと」などはそのささやかな例でしょう。しかし,この後段は,もっと高いことを目指しているとも思われます。言語活動の充実が強調されたこともあり,算数科でもペアや小集団による相互作用がよく取り入れられています。しかし,「チームワーク」「優しさ」「思いやり」といった情意・態度面の充実については,改善の余地があるように思われます。授業で指導者に要求され,半ば形式的に,AさんがBさんに説明するという相互作用でなく,相手に合わせて優しさや思いやりをもって説明することもこれまで以上に考慮されてよいように思います。3.アクティブ・ラーニング「論点整理」では,「次期改訂が目指す育成すべき資質・能力を育むためには,学びの量とともに,質や深まりが重要であり,子どもたちが「どのように学ぶか」についても光を当てる必要があるとの認識のもと,「課題の発見・解決に向けた主体的・協働的な学び(いわゆる「アクティブ・ラーニング」)」について,これまでの議論等も踏まえつつ検討を重ねてきた。」(p.17)と述べられています。また,(指導の)「工夫や改善が,ともすると本来の目的を見失い,特定の学習や指導の「型」に拘泥する事態を招きかねないのではないかという指摘を踏まえての危惧」(p.17)を表明しています。こうしたことも心にとめながら,算数科におけるアクティブ・ラーニングの充実に向けての心構えを考えてみます。まずは,これまで行ってきた算数科の学習指導の充実をさらに検討する必要があります。これまで,算数的活動や言語活動を重視した算数科の授業が検討されてきています。算数的活動については,学習指導要2015 No.175