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概要

ROOT No.19

を参考にして),事柄の成り立つ理由を説明する活動を行い(例2),新たな事柄(問2)に取り組むことになるでしょう。このような数学的探究は,数学的な対象から事柄を予想し,その事柄が成り立つ理由を説明するための見通しをもち,根拠を明確にして説明し,もとの命題の条件を変えるなどして新たな事柄を見いだす(発展的に考える)ことを繰り返す活動であると整理することができます。▲平成27年度版『小学算数4年上』P.125(日本文教出版)この問題は,「各位の数の和が3の倍数である自然数は,3の倍数である。」という性質に基づくものです。そこで,他の数字カードの組み合わせを含めていろいろな場合を調べることによって,3で割り切れる自然数をより深く理解することになるでしょう。数字カードを使った問題は,豊かな数学的探究の場を与えることがあり,誰もが学習の第一歩を踏み出せる問題設定が考えられます。予想した事柄を数学的な表現を用いて説明する活動では,児童・生徒が思わず事柄を予想してしまうような問題を設定することが重要なポイントになります。オープン性がかなり高まりますが,次の条件ではどのような事柄が予想されるでしょうか。5 21 9▲平成28年度版『中学数学2』P.27(日本文教出版)3豊かな学習の場の設定2けたの自然数と,その数の十の位の数と一の位の数を入れかえた数の和については,2けたの自然数で割る計算を習った小学生なら,事柄を予想できるかもしれません。日本文教出版の教科書『小学算数4年上』では,1,4,7の3枚の数字カードを使って3けたの数をつくり,その数が3で割り切れるかを調べる問題があります。▲The Mathematical Gazette / Volume 99 / Issue 546 /November 2015, p.386(訳は著者による)・和が最小(最大)になる数の並びは……である。・すべての場合を考えると,和が(偶数/奇数)の方が多い(?)。・和が100になる場合を作ることは(できる/できない)(?)。などまずは生徒に予想をさせ,予想した事柄が正しいかどうかを考え,説明する活動を設けてはいかがでしょう。算数・数学情報誌ROOT vol.19 11