ブックタイトルROOT No.19
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ROOT No.19
さて,この方法だと,たとえば47が素数かどうかを調べるためには,2,3,5,7,11,13,17,19,23,29,31,37,41,43についてチェックする必要があります。これはかなり大変な作業です。しかし,実際のところ,ある自然数xが素数であるかどうかを調べるためには,までの素数をチェックするだけで済みます。≒6.86ですから,2,3,5までのチェックで十分です。47の場合,2,3,5のどれでも割り切れませんから,素数だと判断できます。エふるいラトステネスの篩ふるい「篩」という道具は,曲物枠の底に格子状の網を張ったもので,砂と石を選り分けたりするときに使います。中学生だって小さい頃砂場で遊んだ経験があると思うのですが,名称まではあまり知らないようです。この篩を自然数に使います。たくさんの自然数をがばっと篩に入れて振ると,素数だけが選り分けられる―そんなイメージのアルゴリズムが「エラトステネスの篩」です。とてもシンプルな作業ですが,原理としては現在でもよく使われています(もちろんコンピュータの力を借りることになります)。この篩を考案したとされるエラトステネス(BC275~194)は,今からおよそ2200年前のエジプトで活躍したギリシャ人の学者です。同時期に活躍したアルキメデス(BC287~212)は,彼の友人です。エラトステネスは数学だけでなく,天文学,地理学においても大きな業績を残しています。特に「地球の大きさを測った人物」として有名です。ご案内「星田直彦」名義での城田先生の近著『図解よくわかる測り方の事典』(角川新書)もぜひご覧ください。算数・数学情報誌ROOT vol.19 7