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概要

ROOT No.22

●参考・引用文献 文部科学省・国立教育政策研究所(2007,2014,2017, 2018).『全国学力・学習状況調査:小学校算数』したが,平成30 年度はあてはまる問題場面をすべて選ぶ問題となっており,児童はすべての問題場面を丁寧に考える必要があります。 平成30 年度の問題では,12 ÷ 0.8 になる問題場面は「2と4」です。「2」を選択できるためには,1に当たる大きさを求める問題場面でわり算を用いることを理解している必要があります。また,「4」を選択するためには,包含除の理解が必要です。それらに加えて,「1」や「3」が12 ×0.8 になる問題場面であることに気づくことも必要でしょう。 これは,通常の文章題解決のように与えられた問題場面を式で表して答えを求めるのではなく,式が多様な問題場面を表していることに気づき,より豊かに計算の意味を理解することが求められているといえます。 そのためには,通常の文章題解決の指導でなされるような「問題文→式→答え」と進める学習指導だけではなく,「式→問題文」のような問題作りの学習指導に取り組むことも必要でしょう。 さらに,かけ算とわり算の問題場面は,類似した数直線図で表現することが可能です。たとえば,「鉄の棒の長さと重さを考える問題」では,「1m の重さが12㎏で,0.8m の重さを求める問題場面」と「0.8m の重さが12㎏で,1m の重さを求める問題場面」のそれぞれを,下の問題のような数直線図で表現することが可能です。 それぞれの問題場面を数直線図で表すことで,かけ算とわり算の問題場面の違いについて考えることができます。さらに,かけ算とわり算の関係についても,あらためて気づくことができるでしょう。これらは,計算の意味理解を豊かにする活動として有効です。 目の前の児童に必要な「基礎的・基本的な学習内容は何なのか」,時には立ち止まって考えたいと思います。▲平成19 年度全国学力・学習状況調査 小学校算数A問題4 ▲平成30 年度全国学力・学習状況調査 小学校算数A問題2▲平成30 年度全国学力・学習状況調査 小学校算数A問題1(2)正答率54.3%4答えが210 * 0.6の式で求められる問題を,下の1 から4 までの中から1つ選んで,その番号を書きましょう。1 砂さ糖とうを0.6 kg買って,210円はらいました。この砂糖1 kgのねだんはいくらでしょう。2 210 kgの大豆を0.6 kgずつふくろにつめます。大豆を全部つめるには,ふくろはいくついるでしょう。3 1mのねだんが210円のリボンを0.6 m買いました。リボンの代金はいくらでしょう。4 赤いテープの長さは210 cmです。赤いテープの長さは白いテープの長さの0.6倍です。白いテープの長さは何cmでしょう。小算A?4212÷0.8  1m ??12????-€??0.8m ????- 0.8L ?12m?€??????-€???1L ???m?€?- ????????12cm -???????????????0.8?-?????????cm - ??12m ???0.8m ??????-0.8m ??????-1 0.4m 60 0.2m0.1m??? ??? 1m ?-?€1m ?□?????????0.4m ?0.4?0.4m60?60?1m □? □ ?????????? ? ??-??1????????00 1 ????m?算数・数学情報誌 ROOT No.22 7