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概要

ROOT No.23

 子どもたちは,絵本を通して,いろいろなことを考え,感じる経験をたくさんしてきています。1 年生の算数の教科書は,最初の部分が絵で構成されています。集合や1対1対応といった算数の内容だけでなく,いろいろなお話をして,子どもたちや先生と楽しい時間を過ごしていただけたらと思います。 ジュンク堂書店の竹林さんから,算数の学習につながりそうな絵本を紹介していただきました。すうがく絵本のロングセラー。「なかまはずれ」など,ゲーム感覚で論理的に考える楽しさや,知る楽しさが味わえる。『はじめてであうすうがくの絵本』〔全3巻〕安野 光雅/作 福音館書店人間の女の子とネズミの女の子,お互いの世界に興味をもって出会い,また世代を超えてつながる絵本。緻密に描かれた室内画も魅力的。『ないしょのおともだち』ビバリー・ドノフリオ/文バーバラ・マクリントック/絵福本 友美子/訳 ほるぷ出版親子が,お金のない時代の物々交換の話をしたり,今100 円で何が買えるかを商店街で調べたりしながら,お金やものの価値について考える。『100円たんけん』中川 ひろたか/文岡本 よしろう/絵 くもん出版遊びながら紙を折ることによって,手先が鍛えられたり,集中力や図形的な感覚が育まれたりする本。形が出来上がった達成感が得られるなど折り紙は素晴らしい遊び道具。『くぼた式 脳をきたえるおりがみマラソン 100』久保田 競/監修 講談社/編集講談社動物たちが1 から100 までどんどん増えていくという,ストーリー仕立てで大きい数を視覚的に体験でき,数がぐっと身近になる絵本。『1 から100 までのえほん』たむら たいへい/作・絵戸田デザイン研究室商店街をめぐると,おいしそうなものや楽しい商品がいっぱい。各店の置き時計の時刻が少しずつ進んでいくので,時計のよみ方も覚えられそう。『おみせやさんでくださいな!』さいとう しのぶ/作 リーブル算数の学習につながる 絵本 絵本を探されるときに「5才の男の子向けの本はどんな本ですか」や,「小学3 年生の女の子向けの本はありませんか」と書店員へ問い合わせを受けるケースが多いのですが,基本的にはあまり幅を狭めず,フラットな目で絵本を選んでいただければと思います。例えば,購入される大人の方が,自分がかつて読んで印象に残っている絵本があれば,対象年齢と違うことなどは考えずに,「これ,私が子どもの頃に読んでいたの」と伝えてプレゼントされるのも素敵ではないでしょうか。子どもの絵本選びは難しいと考えている方がたくさんおられると思いますが,「これは,こうでなければ…」ということは絵本にはありませんので,いろいろな本を手に取っていただければと思います。 絵本はみなさんが思っているより楽しめる年齢絵本 との出会いの幅が広いものだと思います。小学1年生が赤ちゃん絵本をもう一度読み直す機会があったとき,字が大きくて読みやすいと好評でした。絵本も小学生に読み聞かせると,いい反応がかえってくると聞いています。子どもは絵本を読んでもらうのが好きですからね。 ぜひ,みなさんにもいろいろな絵本をもう一度読んでいただきたいと思います。算数・数学情報誌 ROOT No.23 13