ブックタイトルRooT No.24 2020年度版「小学算数」教科書特集号

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RooT No.24 2020年度版「小学算数」教科書特集号

DE7ORSN9ME論理力を育てよう!覆面数式パ ズ ル で ●サイエンスライター鍵本 聡覆面数式パズルは「楽しく論理力を高めることができる数字パズル」です!ABC × 3 + 4F + 2H = 2020 から始めましょう。4F,2H,2020 がどんな数を表しているか考えてみましょう。弊社web サイトにて公開中です。● 楽しみながら論理力を高めることができる。●「まずはやってみよう!」という,算数や 数学に不可欠な試行錯誤する態度や力が身 につく。● 問題を簡単にすれば小さなお子様でも楽し むことができる。 上の等式が成り立つように,A からⅠまでの文字に1 から9 までの異なる数を1つずつあてはめてください。 ただし,Ⅰ= 1,G = 2,D = 3,E = 4 です。問題の答えは,以下のようになります。 A=5,B= 6,C=8,D =4, E= 7S E N D+ M O R EM O N E YABC × D + E × F + G × H - Ⅰ= 2019というのは非常に有名ですね。覆面数式パズルであると同時に「Send More Money(もっと金を送れ)」という意味も込められていて,非常によくできた問題です(やり方などはインターネットでたくさんアップされていますので,そちらをご覧ください)。 答えは,以下のようになります。 S = 9,E = 5,N = 6,D = 7,M = 1,O = 0, R = 8,Y = 2 覆面数式パズルを解くことで,というメリットがあります。 古典的なものでいうと, こんにちは。 今回はみなさんに,数学の先生方の間でもおなじみの「覆面数式パズル」をご紹介したいと思います。 覆面数式パズルとは,計算式や筆算の数字の一部,もしくは全部がアルファベットなどの文字で置き換えられており,どのアルファベットがどの数に対応しているのかということを論理的に探していくという問題のことです。 最近,毎年お正月に,その年の西暦の数字にちなんだ覆面数式パズルを作成して,SNS などでお互いに解きあう人が増えてきました。私もここ10年以上,覆面数式パズルを作成して,年賀状に印刷して知人に送っています。 今年(2019 年)の年賀状でみなさんにお送りしたのは,下の問題になります。 いかがですか? なかなか難しいかもしれません。ちなみに,私の運営する教室で出題したところ,小学6 年生で解いた児童も2,3 名いましたが,一方で中学生,高校生でも「難しい」と言って解くのをやめてしまう生徒もいましたので,学年に関係なく解ける問題なのだと思います。 簡単に解説を載せておきます(解き方はいくつかあるので,以下に掲載するのはそのうちの1 通りにすぎません)。 まず,問題の数式を下のようにあ, い, うの3 つのパーツに分けて考えます。覆 面数式パズルのご紹介 今 年の覆面数式パズル 上の式で A からE はそれぞれ4,5,6,7,8のいずれかの異なる数を表しています。 A からE にあてはまる数をそれぞれ求めましょう。2×3× A× BC -(D-1)× E = 2019問 題 偶数-□=奇数なので, いは奇数でないといけないのですが,かけ算をして奇数ということは,(D-1)とE はともに奇数になります。 すなわちこの段階で,D = 4,6,8 のどれか,E= 5,7 のいずれかに絞られます。 このように考えていくと,3 の倍数-□= 3 の倍数なので,いも3 の倍数でないといけません。ただ,先ほど絞ったE の候補の5 も7 も3 の倍数ではないので,(D-1)が3 の倍数であることがわかります。先ほどの候補D = 4,6,8 のうちこのことを満たすのは,D =4 のみです。 すなわち,偶数,奇数と3 の倍数を考えることで,D =4 となり,E = 5,7 のいずれか,ということがわかります。 あとは,このD = 4,E = 5 とD = 4,E = 7 の2 通りを試して,A,B,C がうまくあてはまるものを探していきます。D = 4,E = 5 の場合 2 × 3 × A × BC -( 4-1)×5 = 2019 6 × A × BC - 15 = 2019 6 × A × BC = 2034D = 4,E =7 の場合 2 × 3 × A × BC -( 4-1)×7 = 2019 6 × A × BC - 21 = 2019 6 × A × BC = 2040A,B,C に数字をあてはめてみてくださいね。 いかがでしたか? こんな感じで,普段の授業の合間にさっとこのような問題を出題してあげるだけでも,ちょっとしたリフレッシュ効果もあり,生徒も熱心に解いてくることが多いものです。また,問題が少し難しすぎる場合は,さらに1 つか2 つ最初に与えてあげることで難易度が調節できます。 感覚がつかめて,もっと難しい問題をやってみたい方向けに 2019 年をテーマにした問題をもう1問用意しました。 よろしければ挑戦してみてください。2×3×A×BC-(D-1)×E = 20192 桁の数字を表しています。あいう2×3×A×BC-(D-1)×E = 20192 をかけているので偶数奇数あいう2×3×A×BC-(D-1)×E = 20193 をかけているので3 の倍数3 の倍数あいう22   算数・数学情報誌 ROOT No.24 算数・数学情報誌 ROOT No.24 23