ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

生活&総合navi vol.70

2調べ学習まず,班に分かれて調べ学習のテーマを決めた。調べる方法として,図書サポーターの協力のもと,沖縄に関する本を集め,それぞれのテーマごとに必要なことがらをまとめることにした。まとめたことの中から,さらに「クラスのみんなに伝えたいこと」を班ごとに4~5個ぐらい選び,小見出しを考え,構成させた。たくさんの本から情報を「抽出」し,それを「整理」する。そして,最後に構成したものを新聞という形で「表現」する。このプロセスの中で,大きく二つの力をつけることをねらいとした。一つは,「沖縄」について知ること。もう一つは,学びのプロセスの中で求められる情報を選び,伝わりやすいように工夫し,伝えることができる力である。例えば,「沖縄の暮らし」をテーマにした班であれば,「食べもの,行事,服,昔のできごと」などに分け,それぞれに分担して調べたことを班で共有した。そうすることで子どもどうしが高め合い,先述した二つの力をそれぞれが身につけられると考えたからだ。自分で調べるのが苦手な子どもには,事前に何について調べるのかを確認させ,調べ学習がやりやすい資料をインターネットなどで用意しておき,班活動を意識させながら協力してまとめるように支援した。分担して調べたことは,班で模造紙にまとめさせた。その際,どのようなことに気をつけるかについても考えさせ,文字の大きさやバランス,レイアウトについても工夫するよう全体で確認させた。しかしながら,調べたことをたくさん入れたいという思いがあり,文字が小さくなって遠くから見えにくいという班もあった。この点については,発信者視点ではなく,受信者視点でまとめる指導が不十分だったと感じる。全体として子どもたちは意欲的に取り組み,本を交換しながら使い,学校の本だけで足らないときは自分の家から本を持って来たり,自宅のインターネットで調べたことをプリントアウトしてきたりした。また,随時,他の班とも情報交換をしながら取り組むことができた。(2)音楽会について1選曲年度当初より,二つの音楽会で歌う曲のテーマを沖縄に関係する歌にし,子どもたちの学びをさらに深めようと考えた。そのため,子どもたちが一度は聞いたことがあり,身近に感じられる「さとうきび畑」としまんちゅ「島人ぬ宝」を選ぶこととなった。2歌詞の意味この二つの歌は,誰もが知っているだろう沖縄にちなんだ楽曲である。子どもたちの中にも,すでに「聞いたことがある」という子がおり,最初から親しみがもてた子が多いという印象だった。その親しみをもって,「なにげなく」聞いていた歌に込められた物語を知るため,歌詞について考えることにした。・「さとうきび畑」まずは,歌を聴かずに曲名からどんな歌かを想像させた。「さとうきび」という植物を知らない子どもが多かったので,社会科で「さとうきび」とはどういう植17