ブックタイトル生活&総合navi vol.70
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生活&総合navi vol.70
い?め?るO K U M U R A A I奥村愛音楽に親しみ,心の豊かな人にcWataru Nishida小学校2年生までオランダに住んでおり,そこでは現地の小学校に通っていました。日本に帰国し,いざ小学校に通い始めると,まるで別世界に来てしまったと感じました。友だちが思っていることをあまり口に出さないのです。授業中,先生が質問すると,オランダではみんなが一斉に手をあげ,発言したくてたまらないという雰囲気なのですが,日本では当時,自分から手をあげる人は少なく,だけどみんな答えは知っているということがとても不思議でした。そのことをあまり考えず,わりと手をあげていたら,先生に,「奥村さんはいつも当てているから別の人にしますね。」と言われたのが子ども心にとてもショックでした。そのような状況の中,自分のことを信じてくれる先生がいたことが,一番の支えになりました。ですから先生方には,子どもを信じることをいつも心に留めておいてもらえたらと思います。家庭では,父がヴァイオリニスト,母がピアノ教師の仕事をしていたので,楽器を奏でることは自然なことで特にためらいもなく,4歳から始めました。当時はヴァイオリンとピアノの両方を習っていましたが,二つの楽器を同時に習うのは大変なため,先生に付ヴァイオリニスト。7歳までアムステルダムに在住。桐朋学園大学ソリスト・ディプロマコースで学ぶ。日本音楽コンクール第2位,他受賞多数。国内外の多数のオーケストラと共演を重ねている。最新CDは2013年11月発売の「With a Smile~微笑みをそえて」。親しみやすいプログラムと自然体なトークによるリサイタルが大好評を得ている。一児の母としての経験を生かし,自らのプロデュースによる親子向け公演を数多く手がけている。桐朋学園芸術短期大学非常勤講師。佐藤製薬のトータルスキンケアブランド「エクセルーラ」のイメージキャラクターを務めている。公式サイトhttp://aiokumura.jp/公式Facebookページhttps://www.facebook.com/aiokumuraofficialいていたヴァイオリンを習うことになっていきました。わたしは自然な流れで楽器からクラシックに親しみを覚えましたが,ヴァイオリンに限らず,クラシック自体が敬遠されがちなため,もっと身近に感じてもらえたらと思っています。おそらく音楽なしで人生を終える人はいないでしょう。若いうちから「クラシック好きなんです!」という人が少しでも増えればと期待しています。わたしはヴァイオリンという,一つのことをずっと続けて来たからこそ,今の結果があるのではないかと思っています。一つのことを,長年どんなことがあっても辞めずに続けてきたというのは,とても自分の中で自信になっており,若い世代の人や子どもたちも,一つ夢に向かって打ち込んでいけるものを見つけて,自信をもってもらえればと思います。また,子どもの頃に,外で遊んだり,友だちとけんかをしたり,いろいろなものに触れ合ったりしたことで,感性が養われました。特に音楽は,感性を養う上で非常に有効だと自分の経験上感じています。ですので,クラシック音楽に限らず,子どもたちが音楽を聞いて,心の豊かな人に育ってくれることを願っています。