ブックタイトル生活&総合navi vol.70
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生活&総合navi vol.70
特集地域発信からの日本有数の豪雪地帯・持続可能な町へ未来の扉を開く~ユネスコエコパーク・福島県只見町の取り組み~昨年,ユネスコESD世界大会が岡山市と名古屋市で開催されました。また,只見町がユネスコエコパークに登録された年でもありました。そこで今回は,只見町教育長の齋藤修一先生を中心に,只見町教育委員会の方々に話を伺いました。ユネスコエコパークって何?生態系の保存とその持続可能な活用を目的に,ユネスコが行っている事業です。世界共通的な用語だと,BR(Biosphere Reserves=生物圏保存地域)と言います。日本では,この取り組みをいかに定着させるかという観点から,ユネスコエコパークと呼ぶようにしています。その一地域として,昨年,只見町全体と檜枝岐村の一部が一つの生物圏保存地域として登録されました。只見町がなぜユネスコエコパークとして世界的な認証を得たのかというと,豪雪に特徴付けられる自然豊かな環境が残されていることや,そうした自然と人間が共生し合って生▲只見ユネスコエコパークの概要きてきた,その生き方や伝統,文齋藤修一化などが世界的に認め只見町教育委員会教育長られたからです。只見町ユネスコエコパークについてもう少し説明しましょう。まず,対象地域は大きく三つに分かれます。真ん中が核心地域として自然を完全に守っていく地域,その外側が緩衝地域として自然について学術研究をしたり,教育・研修をしたりする地域,さらに一番外側には移行地域があり,ここは人が自然環境に配慮して経済活動を行っていくところです。以上のような土地利用区分により,人と自然との共生を実現します。ではなぜ,町はそういった取り組みをするのでしょうか。今までの町づくりは,いかに東京に近づくか,あるいは大都市のような大発展をするかということを目標にしてきた経緯があります。しかし,「本当にそれが,わたしたち町民の豊かな生き方につながるのだろうか」と考えたときに,単に都市部に追従していく地域づくりとは決別して,人と自然が共生しながら豊かに生きていくことのほうが大事なのではないかという結論に達しました。その表れの一つが,ユネスコエコパークへの登録です。只見町におけるユネスコエコパークの特徴現在,日本に登録されているユネスコエコパークは七つあります。その中において,只見町の特徴は,豪雪地帯だということです。1月下旬から節分の頃には,だいたい2~3メートルくらいの積雪になります。その雪がもたらすものは何でしょうか。豊かな水です。そこで米づくりへと考えが及びます。その豊かな只見1