ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

生活&総合navi vol.72

「育てたい力を見据え、本物の体験を仕組む」はじめに本校のある中ちゅう和か地域は「里山資本主義」の先進的な取り組みとして注目を集めている岡山県真庭市の北部に位置する。地域全体が豊かな自然に囲まれており、最近では地域資源を見つめ直し、多種多様な「なりわい」を創造する「小さな里山資本主義」の取り組みが動き始めている。しかし、そのような環境にありながらも、郷土に関する児童の知識や体験はコマギレで乏しい。そこで、地域学習を教育実践の重点に掲げ、「育てたい力を見据え、本物の体験を仕組む」ことに取り組んできた。本物の体験を通して本物の体験とは、児童が価値あるものに出合うことで変容が見られる対象との関わりと考える。学区には、里山をフィールドとする自然公園がある。児童が里山に入って、実際に対象物を見る・触る・匂う・味わう・聞く活動を通して諸感覚を鍛え、ものを見る目と気づく力を育てたいと考えている。また、現地での体験では、児童は有機的に結びついた「もの・ことがら・人」に直面する。出合った個々のものを詳しく調べていく中で、ほかとのつながりに気付き、互いの関係性をとらえることができる。これらものごとを関係的にとらえる力は探究的な学習に欠かせない力である。本物の体験は人との出会いによっても生まれる。「本当の豊かさ」を求めて地域づくりに携わっている方の話は、児童がこれまで触れたことのない価値観であったり、働くことの意味を問い直すものであったりする。その体験は児童の内面をゆさぶり、自らの考え方をつくる力につながる。これらの力を育てるために、本校では教育活動の中で「おたずね」を活用している。「おたずね」とは、質問(問い質す)ではなく、自ら知りたいと思ったことを相手に尋ねたり自らの考えを提案したりする手法である。「何?」「どんな?」という単純な問いかけから「なぜ?」「どうして?」へ、さらに「○○ならどうだろう?」「このようにするのはどうかな?」等々。児童の体験が学びに結び付き、必然的に次の追究へ発展していくきっかけになる「おたずね」を児童発でできるよう支援している。実践例[きせきのササユリ]中学年の児童は、森の中で一本だけ咲いたササユリと遭遇した。諸感覚を働かせて観察する。自分たちでデザインして仕上げた卒業制作の花瓶には,ササユリが描かれている。児童自らが取り組んで広報活動を行った。里山で対象物と出合い,諸感覚を鍛える活動を仕組む。生活・総合への提言14