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概要

生活&総合navi vol.73

下顎の骨を見つけた場所を再訪し,発見したタヌキの頭蓋骨。一番はじめに発見したタヌキの下顎の骨。学びの芽生えを培う保育実践[5歳児] 「何の骨かな?」の実践より齋藤 彰子(宮城学院女子大学附属認定こども園「森のこども園」保育教諭)1 はじめに 本園では、????不思議に思う心??!??感動の心?????思いやりの心?の三つの心を育み、就学までに?学びの自立??生活の自立??精神の自立?へ繋げていくための教育課程を実施している。また、その教育課程のもと、子どもたちが発見や疑問に出会ったときに、教師や仲間と共感し合うことや、ともに問題解決に向けて仲間と協同して活動を進めていくことを大切にしてきた。このような実践が、本園の目指す?学びの自立?につながると仮定し、野外遊びを中心とした5歳児の実践事例をもとに、?学びの芽生え?を培う保育の在り方について考察したい。2 実践事例?何の骨かな??大発見に夢が広がる バッタ捕りを目的に散歩に出かけたところ、動物の顎の骨らしいものを見つけた。?黒い毛がついている??歯がついている?等、子どもたちは様々な気付きを発信した。いろいろな動物を想像したが、一人が?恐竜だ?と言ったことで、クラス全体が?きっと恐竜に違いない?という期待感でいっぱいになった。骨はクラスの宝物になった。挫折感から興味が薄れていく 教師は、この骨が何の骨なのかを追求していくことで、この遊びが学びにつながっていくのではないかと考えた。発見の2週間後に動物園への遠足が予定されていたので、?動物園の飼育員さんに見せてみよう?と提案すると、子どもたちは?それがいい?と期待をもって遠足に臨んだ。 飼育員さんは、?これはタヌキの仲間です?と教えてくれた。予想外の答えにがっかりした子も多かった。その後もタヌキの骨は宝幼稚園現場からの骨を触りながらじっくり「けんきゅう」する子どもたち。下顎の骨と頭蓋骨をあわせてみると,ぴったりと合った。研究と実践8