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概要

生活&総合navi vol.73

「生きる力」を育むために〝生活/総合〟による学習活動に期待1 学校を取り巻く教育力をこそ 近年の少子化・都市化・核家族化等の進行、情報化社会の進展、さらには市町村合併による地域社会の仕組みの変化や共働き家庭の増加などを社会的背景として、地域社会の人間関係の希薄化が進み、家庭や地域の教育力の低下が指摘されている。このことは、子どもたちの成長にも大きな影響を与えており、?学ぶ意欲??自尊感情??規範意識??体力??コミュニケーション能力?等の低下の要因ともなっている。 子どもたちは様々な人間関係の中で、集団のルール、公共心や規範意識、勤勉性や自己抑制の力などを身に付けていくものである。したがって、学校は家庭・地域の教育力をいかに取り込んでいくかを忘れてはならない。一人ひとりの子どもたちが大人や異年齢の友だちと交流し、豊かな生活体験・社会体験・自然体験を積み重ねていくことは重要である。そして、社会がますます変化する中、今後こうした子どもたちに身に付けさせたい?生きる力?を育む環境づくりを進めていくためには、"生活/総合"による学習活動に期待するところは大きい。学校には、周囲との?支え合い?協働??や?つながり合い?共有??を大切にしつつ、家庭・地域との新たな連携体制を構築していくことが求められよう。2 家庭教育への支援をこそ 家庭教育の自主性を尊重しつつ、教育の原点である家庭の教育力を高めるための支援を進める必要がある。併せて、すべての保護者が自信をもって安心して子育てができるよう関係機関との連携はもとより、社会全体で家庭教育を支援していくことが肝要である。また、家庭教育を支える上で学校の果たす役割は大きく、家庭教育に関する理解を深める場や機会を保護者に提供したり、子育てに不安や悩みをもつ孤立しがちな保護者を支援したり、子育てには関心はあるが学ぶ余裕のない保護者と連携を取り合ったりするなど、子どもたちの基本的な生活習慣の確立や学習習慣の定着を図るための工夫が求められている。例えば、多くの保護者が集まる就学時検診や入学説明会を積極的に活用して、家庭教育に関する学習機会や情報提供を行うなど、様々な取り組みが考えられる。3 保護者との信頼関係をこそ 昨今の急激な社会の変化は、学校という教育の現場に少なからず影響を与え、子どもたちの学習・遊び・友人関係などの生活環境や様式を変えるとともに、日常生活の豊かさ・便利さに反して新たな問題を引き出している。例えば、保護者が子どもたちの学力向上を願い、教師の授業内容・指導方法に対して不満や要望を表すことはないか。子どもたちの学校での安全や校外での危機管理の実態などについて、万一の場合に備えて理解を得られるだけの組織・体制は整っているか。遅刻や不登校傾向にある子どもがいたり、気付かぬところに?いじめ?が潜んでいたりするなど、生活指導面において子どもたちは,地域の人たちに支えられて登校。ジオラマづくり「わたしたちの街」という活動実践。学校は,家庭・地域との新たな連携を構築。生活・総合への提言14