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概要

生活&総合navi vol.73

プロジェクトのきっかけ   徳島県三好市立下名小学校は、観光スポットである大歩危峡の近くにある。山あり、谷あり、川ありの自然豊かな環境にたたずむ小学校で、地域の人にスポットを当てたプロジェクトを展開している。下名小学校は小規模校ということもあり、学校の行事や校外活動において地域の方とのかかわりが大きい学校である。実践者の中川斉史教頭は、そのかかわりを?地域の人たちの笑顔のひみつ?というテーマで、児童たちが実際に取材・撮影し、表現するとよいのではないかと考えた。写真によって、被写体の人生や仕事などを引き出すことができれば、キャリア教育や地域社会にも関連した複合型の学習ができる。また、取材をして、写真を撮り、それをまとめること、発信することとはどういうことなのかといった?メディアリテラシー?も意識してやっていきたいと考えた。プロジェクト名は、?笑顔のひみつプロジェクト?だ。 プロジェクトでは、取材・撮影 ↓ 編集作業?写真レイアウト、キャプション作成? ↓ 写真展 という工程を、取材対象を替えながら三度繰り返す。その集大成としてパンフレットを制作し、読者発表会を行った?P4~5中段参照?。雑誌の分析からはじめよう!    以前、写真のみを展示したことがあったが、このプロジェクトでは、写真とキャプションを組み合わせた作品を展示することにした。そうすることで写真の見方や意味がより表現されると考えたからだ。 そのために、旅行雑誌やファッション誌などを分析することからはじめた。まずは、雑誌に掲載されている写真には縦、横の置き方があることや、キャプションが付いていることを気付かせた。キャプションは理科や社会の教科書にたくさん出てくる。そういうことも含めてキャプションを身近に感じさせたいという思いがあった。 分析の結果、子どもたちは、写真の構図や置き方、キャプションによって写真のイメージが大きく変わることを知った。そして、単に写真を撮るだけではキャプションを付けることができないということに気付いた。そのためには取材をきちんとしなければならない、小規模校だからできる地域密着型プロジェクト[特集]キャプションにこだわると写真が変わる・取材が変わる2