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概要

生活&総合navi vol.75

くことで、子どもたちや教師に様々な変化が現れた。そこから四つの対話アイテムの可能性が見えてきた。 一つ目は?子どもの主体性を高める可能性?。自分の発言が?いいとこ見っけ?で認められたり、?おたすけ?でつながったりすることで、?考えを伝えたい??友だちの考えを聴きたい?という主体性を高めることができる。 二つ目は?聴く力を育てる可能性?。ノートに何も考えが書けず発言も少ない子どもが友だちの考えを四つの視点で聴き、ノートに矢印や?おたずね??おたすけ?とメモを始めた。これは友だちの考えを理解しようと一生懸命聴こうとしている証だ。 三つ目は?教師の意識を変える可能性?。?授業をどのように進めようか??どのように教えようか?から?子どもたちはどのような発言をして対話をつなごうとしているのか??対話を引き出すための教師のはたらきかけは何か?に意識が向き、子ども主体の授業づくりへと変わる。 その他にも四つの対話アイテムは、自己内対話を促す視点になったり、思考ツールと組み合わせた活用でさらに深い学びに向かったりする可能性がある。今後も引き続き実践と研究を重ね、対話的な関係の中でともによりよく生きる子どもたちを育てていきたい。き出すことと並行して、思考ツールを活用したり学習形態を工夫したりした。思考が可視化されることでより?おたずね?や?おたすけ?が生まれやすくなり、学びに広がりと深まりが出てくる。教師は子どもたちの力を信じることで、豊かな学びに向かっていく。3〝四つの対話アイテム?の可能性 日々対話アイテムを活用してい研究と実践学習形態個人の探究の過程子どもの姿教師の役割クラス全体1.課題を知る・めあてをもつ学習課題に対して探りたいことや挑戦したいことを文に表し伝え合う。より主体的・探究的な学習を行うために,常に一人ひとりのめあてと,振り返りのある授業を行う。個人2.自分の考えをもつ気付きや自分なりの考え,疑問などを,これまでに得た知識を活用して言葉や文に表す。課題解決のために情報を収集し,自分なりの考えをもち,表す姿を見取る。教師と子どもとの対話的な関係を大事にしながら必要に応じて支援したり励ましたりする。ペア・グループクラス全体3.学び合う(他者との対話)1自分の考えを表す。?お互いの考えを理解し合う。?考えを広げたり深めたりする。より主体的・対話的に学び合えるように「四つの対話アイテム」を活用し,子どもどうしの対話を促す働きかけをする。深い学びに向かうための働きかけをする。クラス全体4.まとめる・振り返り(自己内対話)めあてに対する自身の学びを振り返り,気付きや問い直し,さらなる課題等を文に表し伝え合う。めあてに対する学びの深まりを見取り,新たな疑問を育てる。子どもの学びの足跡(ノート等)に新たな疑問を育てるコメントや,学び合いの姿の評価や励ましのコメントを書き,探究する意欲を継続させる。新聞記者として「ありがとうのつながり」を探り新聞に表す。いいとこ見っけは「書く」「書いて渡す」「言葉で伝える」とステップアップ。掃除のあとの振り返り「雑巾がけをていねいにしていていいなと思いました。」「ありがとう。」「同じ仲間でわけると?」「それぞれの場面に必要な物はだいだい一つずつだね。」ありがとうのつながりを深める編集会議子どもたちの学び合いが黒板に表されている。理科でも対話思考ツールを併用すると気づきや不思議がうまれやすい。国語の学習新聞に書く内容を整理するために思考ツールを活用。1時間の授業における探究と学び合いの過程授業「昔のありがとうのつながりを深めよう」( 総合的な学習の時間)全体で話し合う場面での子どもたちの学び合い■子どもたちの対話の一部A1 :昔は人と自然のありがとうのつながりがたくさんあったと思うB2 :昔もあったけど 今もありがとうのつながりがあると思うT3 :今はどんなありがとうがあるの?C4 :今も自然が残っているから人は自然にありがとうだと思うD5 : 今は草を薬に使わないし牛も使わないから今は昔に比べありがとうのつながりはなくなったんじゃないかな?B6 :なくなってないと思うA7 : 昔はスイッチ一つでできるものがなかったからありがとうのつながりが多かったと思うE8 :二人は深いおたずねにこたえてすごいA9 :ありがとう■対話の構造(四つの対話アイテムによる分析)A~E 子ども / T 授業者指向性がない指向性がある●自分の考え●いいとこ見っけ●おたずね●おたすけADTBCE129875364研究と実践11