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概要

生活&総合navi vol.75

保幼小交流の三つの要素はじめに 保幼小交流を、年長児の円滑な就学と幼児教育から小学校教育へのつながりで考え、幼稚園からの視点を入れて考えてみた。  キーワードは連携・共育・接続①連携 幼稚園と小学校の教師どうしが相手校?園?の教育観や子ども観、教育の方法や教師のアプローチの仕方などを相互に理解し合う。特に小学校教諭の幼児教育への理解を進めることが大事で、かつて指導観の転換などと言われたが、カウンセリングマインドを生かした学習指導を考えていかなければならない。教師が変われば、教育の方法も変わってくる。 そのために研究会では、全体会として交流関係にある学年やクラスの教師と幼稚園の担任たち全員で、今年度のねらい・内容・方法・スケジュールなどについて計画を立案していく。直接交流する学年やクラスと幼稚園の打合せは分科会として位置付けていく。②共育 幼小相互の子どもたちがともに育つことを願って進めることが大切である。 そのために小学校では生活科や総合的な学習の時間に位置づけることや、幼小合同で学習活動計画を作成していくことも有効である。交流の導入 協同で交流計画を立案していく。出会いを大切に?さんぽ?から。二年生は地域探検の中で幼稚園児と交流を進め、幼稚園児は小学校を意識して、まず身近な低学年との交流を好奇心と期待感をもって始めていく。? 二年生の地域探検の導入 ?・ ?地域のさんぽ?の中で、幼稚園を訪問する・ 園児たちと一緒に遊具で遊ぶ・ 小学校の春の運動会のお知らせをする ?運動会の練習に来てもらおう・ 年長児が低学年の運動会練習を見学に行く~慣れ馴染む段階である~ 子どもたちにとってさりげない出会いを重ねていくことで、児童と園児たちの中に次第にお互いを意識する気持ちが芽生えてくる。③接続 幼小相互に理解が進めば、低学年はもとより、学校全体としても幼児教育を生かす視点が整い、新入児へのアプローチもギャップの少ないものになってくる。結果的に円滑な接続が可能となってくる。そしてそれは、入学当初だけに限らず中学年にまで受け継がれていく。?小学校学習指導要領・学校段階等間の接続? 次に、幼稚園児にとって、円滑な接続に向けて必要な場面を考えた。5歳児主な活動5年生【ねらい】◎ 5年生と給食等を通して交流することで,給食への不安感をなくす。・ 学校に親しみをもち,就学に期待感をもつ。・ 給食の食器等に触れることで使い方がわかる。○よろしくね!!・通用門でお迎え。・ランチルームに案内。○給食の前に!・ランチルームで名札づくり。・給食マナークイズ3択。(ぐるぐる食べ,牛乳先のみ,好き嫌い食べ)【ねらい】◎ 給食が楽しい時間になるように工夫することができる。・ 給食の仕方について,園児にわかり易く伝えられる。・ 実行委員が中心になって運営することで,リーダーシップとメンバーシップの育成を図る。教師の手立て・留意点 等教師の手立て・留意点 等◎ 園児の様子を見て緊張感のある子どもなどに不安がないように巡回する。・時には5年生にお願いする。◎ メニューで好き嫌いや牛乳が飲めない子など個々に対応していく。○一緒に食べよう!・お盆や食器の扱い方を教える。・ 園児も自分でビュッフェで配膳する。・準備15分。◎ 園児の気持ちになって考えさせる。・不安そうな子。・好ききらいのある子。◎ 園児の姿を見守り,必要に応じて対応していく。・食事30分。◎ 困っている園児がいないか気配りができるようにする。◎ 給食の片付けを5年生とともに行うにあたって,個別の対応が必要な子どもについては5年生に知らせていく。・片付け10分。・ 園児も一緒に使った食器類を片付ける。◎園児たちとかかわれるように促す。◎園児から感想を聞きだす。・ 5年生に感謝の気持ちを伝えられる。☆ (評価)5年生と会話をしながら給食を楽しむことができる。☆振り返りや感想が言える。○またね!・振り返り。・メッセージメダルのプレゼント。・わかれのあいさつ。・通用門までお見送り。○学校を出発。◎時間の配分に気をつけさせる。☆ 園児を楽しませたり,困ったことに応えることができたか。☆ 給食の仕方について伝えられたか。☆ 園児に親しみをもつことができたか。◎園児は聞き取り。○ 園・学校に帰って振り返りをする。◎児童はカードなどで振り返り。2年生の幼稚園訪問「運動会の練習にきてください。」幼小合同での学習活動計画例5年生と給食体験「かっぽう着を着せてあげる。」4年生なかよし大作戦「葉っぱで虫とりしよう。」生活・総合への提言14