ブックタイトル生活&総合navi vol.75
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生活&総合navi vol.75
早稲田大学教育・総合科学学術院教授。博士(教育学)。1958年,千葉県生まれ。茨城大学助教授などを歴任。ジョン・デューイの哲学と教育学を研究。藤井 千春 子どもは無意識のうちに身の回りの物事を比べて,大きさの違いや変化に気付いています。「比較」は,生活にかかわる見方・考え方の一つと言えるでしょう。 単元「さかせて みたいな はな いっぱい」では,ヒマワリやアサガオ等,様々な種子を取り上げます。視覚や触覚等の諸感覚を用いながら「比較」の見方・考え方を生かして,種子の色や形,手触り等を捉えさせることで,気付きを豊かにすることができます。 発芽に伴う変化への気付きは感動的です。地面を持ち上げて子葉が開いたり,背丈がぐんぐん伸びたりする等,生長に伴う変化は,時系列の前後における「比較」の見方・考え方を生かして得られる気付きです。上越教育大学名誉教授。 1952年,岡山県生まれ。専門は理科教育学。タンポポの教材化に関する研究で,兵庫県教育大学から博士(学校教育学)を取得。小林 辰至「比較」で気付きを豊かにする。1.「 比較」の見方・考え方を生かして自然の事象を捉える。2. 諸感覚を用いて自然の事象の特徴を捉える。3. 時系列で変化する事象は,その前後で「比較」の見方・考え方を生かして捉える。POINT1. 子どもたちに「みんなで楽しくて一生懸命」と実感させる。2.「自分たちでやり遂げる/やり遂げたい」という意欲を高める。3. 活動の中でお互いの貢献を認め合う言語活動の機会を生み出す。POINT 子どもたちはグループごとに「まちたんけん」で地域の様々な人と交流をした。各グループはその交流を劇にして発表する準備を行った。最後に振り返りのシートが配られた。一人の男児が「ぼく,自分の名前,漢字で書くよ」と言い,集中して記入し始めた。隣や前の席の子どもがにこやかな表情で温かく見守っていた。 この男児は特別支援児である。授業後,担任は,氏名を漢字で書いたことは驚くべき成長だと述べた。生活科の活動で,みんなと楽しく頑張ったという意識が,自分も漢字で氏名を書こうという「ジャンプ」を生み出したのだろう。 自分が仲間として受け入れられているという連帯意識が,自分を高めようと努力する心の支えとなる。「公民としての資質・能力」は,子どもたちが相互に支え合い高め合うことを意識できる学習活動を通じて育成される。「まちたんけん」などの生活科の活動を通して,みんなと楽しく頑張ったという思いが「ジャンプ」を生み出す。CD33425日文教育資料[生活・総合]平成30年(2018年)10月25日発行生活&総合navi vol.75Cover photo:KONISHI TAKASHIDesign:KURAHASHI JUNPE(I KN.PLANNING)