ブックタイトル生活&総合navi vol.76 2020年度版生活科教科書特集号

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生活&総合navi vol.76 2020年度版生活科教科書特集号

学校飼育動物について考える動物を通した交流のひろがり 東京都?小学校動物飼育推進校??以下、推進校?事業にて武蔵村山市立第一小学校が推進校の指定を受け、烏骨鶏は青梅畜産センターから、ヤギは東京農工大学から譲渡してもらえることになった。また年間を通して、専門的な知識をもった学校担当獣医師から直接指導を受けられることは安心である。まず、本校の動物飼育の実態について、副校長・三品佳子先生がまとめたものを紹介する。※23ページまで。 生後30日でやってきた烏骨鶏は、3年生が中心となり世話にあたっている。児童に懐き、大人しく抱かれ、大変な人気者となった。やがて卵を産むようになり、その産みたてのあたたかい卵を手に取った児童は、?命だ!ここに命がある!?と感動を思わず言葉にしていた。 ヤギ小屋は、登下校時に児童が必ず目にする校長室の前に設置した。毎朝夕、そのユニークな目が、言葉の代わりにみんなに話しかけてくる。?今来たの???何かあったの??と言っているようだ。ヤギの世話は4年生が毎日交代で行い、当番の日は、朝・掃除の時間と下校時に餌やりや糞の掃除をする。ブラッシングや散歩を行うこ烏骨鶏とヤギがやってきたともある。休日は親子ボランティアを募り、世話をお願いしている。家族総出で世話にあたる家庭も多い。掃除や餌やりの後、時間があればリードにつなぎ、校庭を散歩させる。普段は学校に訪れることの少ないお父さんの出番でもある。 保護者や児童だけでなく、地域の保育園やご近所の方もヤギに会いに来るようになった。散歩の途中に立ち寄り、持ってきた野菜くずをあげてひとときを過ごしていく。また、地域の方からは、畑や家庭菜園のおすそわけもいただいている。小型の動物とは違った大型の動物ならではのふれあいと交流が生まれている。 生活科や総合科、委員会活動の中で、獣医師と連携し、?命?について、目の前の動物たちから学ぶ機会を得た。心音を聞き比べたり、実際に抱いたり、触れたりする中で生命の鼓動を感じ、自他の生命を大切に思う気持ちを持つことができた。 3・4年生が進級すると、次の学年に世話を交代する。別れの日が来ることが辛くて、交代前から涙を流す児童がいる。それだけ烏骨鶏やヤギに愛情を注いで関わってきたのだ。 今後この動物飼育を続けていくために、どのような条件整備を進めていけばよいのか課題は山積している。ただ、どの学校でも、今いる飼育動物を大切にしてほしい。大切に育てる中で、命の大切さを理解し、心の成長へとつながっていくはずである。動物さん、こんにちは![小学校動物飼育推進校とは]小学校において児童による継続的な動物飼育を円滑に実施するためには,専門的な知識をもった獣医師等と連携して,よりよい体験を与える環境を整えることが必要である。そこで,獣医師等との効果的な連携の在り方について検討し,実践する「小学校動物飼育推進校」(以下,「推進校」)を指定し,各推進校での成果を全都に普及・啓発している。東京都武蔵村山市立第一小学校 校長 押本 純樹ヤギ担当の4年生の児童がヤギのお世話をして,みんなにお願いしたいことをポスターにしました。ヤギの体にとってよくないものを食べたらどうなるか絵本にしました。全校朝会で発表し,廊下や階段の掲示板に張ってあります。烏骨鶏は大人しく抱かれます。児童の人気者です。烏骨鶏のいる桜の木の下は大勢の児童で賑わっています。1年生が生活科の時間に学んだことを記録しています。うさぎのおうちと体の特徴についてまとめています。農工大学の教授にヤギの体の仕組みや世話の仕方を教わっているところです。休日のヤギ親子ボランティアの説明会には大勢の保護者の方が集まりました。土日は,ボランティアの家庭が一日2~3回交代でヤギの世話をしてくれます。ウサギ・文鳥・烏骨鶏はホームステイもお願いしています。近隣の保育園の園児たちが会いにきます。持ってきた餌をあげ,たくさんふれあい,大変な人気者です。これまでに2回,学校から保育園に出張して喜ばれています。生活・総合への提言23生活・総合への提言22