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概要

生活&総合navi vol.77

認知症を含む高齢者への理解を深める学習プログラムの構築はじめに 認知症対策を強化するために、政府は発症や進行を遅らせる?予防?に初めて重点を置いた新大綱を6月に決定した。認知症の人が暮らしやすい社会を目指す従来方針の?共生?とともに、?予防?を二本柱に掲げている。認知症とともに生きている人を社会全体で支えるために、認知症への理解を深める普及や啓発を推進していくことは超高齢社会に突入した我が国にとって重大な課題である。認知症になっても安心して暮らせる社会への道はまだ途上であるが、認知症サポーター養成講座を開催している小・中・高等学校は増加している。 全国キャラバン・メイト連絡協議会から報告されている?学校サポーターの内訳??表?では、平成17年度からの累積として、平成30年3月31日現在では、小学生 総合的な学習の時間?サポーター養成講座を職場体験学習の事前学習として位置付け?と関連した道徳科授業?日本文教出版? 新あすを生きる?2年?コトコの涙??を実施した。認知症の症状がある高齢者が登場する内容で、生徒の書いたワークシートには、?高齢者の方は子どもじゃなくて、ちゃんとプライドがあって、それをわかったうえで行動しなければいけない。そして、尊敬しなければいけない。自分がよかれと思ったことでも、高齢者の方にはそれが望みでないこともあるから、少しずつ打ち解けていくことが大切ではないかということがわかった。これを職場体験学習につなげていきたい??今回の道徳は、これからも考え続けなければならないと思いました。理由は認知症の方が登場する話だったからです。高齢者の気持ちや考えをわかろうとすることの大切さを学びましたが、こ96万2051人、中学生82万745人、高校生25万1313人となっている。そして、平成31年3月31日現在では、小学生121万4628人、中学生100万658人、高校生30万5913人である。つまり、平成30年度には小学生25万2577人、中学生17万9913人、高校生5 万4600人もの児童生徒が認知症サポーター養成講座を受けて、認知症サポーターになっているのである。のことは認知症の方だけでなく、友だち関係でも役立つので勉強できてよかったです?など、認知症そのものに関する内容だけでなく、それらを自分や家族をはじめとする自分の周りの人々との関わりの中で考え、自らの課題としての学びにつなげていこうとしている記述が多く見られた。また、図1・2は授業前後に実施したアンケート結果である。 サポーター養成講座を単発的な学習として実施した場合、?自分は認知症になりたくない??認知症は怖い病気である?など、認知症のみならず、福祉そのものにマイナスイメージを植え付けてしまう可能性もある。そこで総合的な学習の時間の学習活動として実施し、道徳科授業で自分はその課題に対しこれからどう対応していくかを考え、話し合うなどしたことにより、高齢者への理解を深めることができた。 高齢者への理解をより深めるために図1. 総合的な学習の時間の授業前に実施認知症について知っていますか?詳しく知っている0%37%5%58%ある程度は知っている言葉だけは聞いたことがある知らない、聞いたこともない図2. 道徳授業後に実施認知症について理解できましたか?ほぼ理解できた33%1%55%ある程度は理解できた11%少しだけ理解できた理解できなかった道徳科授業を?総合的な学習の時間?の自分との関わりを考える時間に位置付けた実践~ 認知症サポーター養成講座と関連する中学校・道徳科授業?2018年度実施? ~ 日本の少子高齢社会について説明する。「高齢者との関わり」について説明。本学・看護学科の学生による「ロールプレイング」(高齢者の人が道に迷っている場面)。本学・看護学科の学生が司会する「〇×クイズ」(認知症についての学習のまとめを○×クイズで復習)。講座の全体的な流れの説明。平成30年3月31日現在平成31年3月31日現在小学生962,051人1,214,628人中学生820,745人1,000,658人高校生251,313人305,913人自治体・地域での認知症サポーターキャラバン実施状況生活・総合への提言13生活・総合への提言12