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概要

社会科navi Vol.11

特集次期学習指導要領を考える「教育課程企画特別部会論点整理」の要旨とその要点広島大学大学院教授池野範男本稿では,2015年8月26日に出された,中央教育審議会の「教育課程企画特別部会論点整理」(以下,「論点整理」と記す)の要点を指摘し,次期学習指導要領の方向性と社会科の改善点を明らかにして,社会科の改善方向が示唆している具体を述べることにする。1.「論点整理」の要点文部科学大臣が2014年11月20日に,中央教育審議会に対して,「初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について」諮問した。諮問点は三つあった。第一に,教育目標・内容と学習・指導方法,学習評価の在り方を一体として捉えた,新しい時代にふさわしい学習指導要領等の基本的な考え方について。第二に,育成すべき資質・能力を踏まえた,新たな教科・科目等の在り方や,既存の教科・科目等の目標・内容の見直しについて。第三に,学習指導要領等の理念を実現するための,各学校におけるカリキュラム・マネジメントや,学習・指導方法及び評価方法の改善を支援する方策について。以上3点のうち,第一は,次期学習指導要領等の基本的な考え方,つまり,資質・能力に基づいた教育課程の構成,そして,その教育課程の教育理念を「教授」から「学習」に転換することを示唆している。第二は,教育課程の中心部分となる教科等の構成の在り方。第三は,第一と第二を進める上でのマネジメント,学習指導や評価に関する支援方策。これらを検討するように,文科大臣が中教審に諮問した。中教審は,各学校種または各教科・科目に分かれて検討するに前に,教育課程部会の下に設けた教育課程企画特別部会(以下,特別部会と記す)において審議し,基本的な考え方や大きな方向性に関する答申案を作成することにした。そして,特別部会はまとめとして,上述の「論点整理」を提示したのである。(1)「論点整理」の構成「論点整理」は,六つの部分から構成されている。六つ目は今後のスケジュールであることから,他の五つが中心的かつ重要なものであり,次のようになっている。1.2030年の社会と子供たちの未来2.新しい学習指導要領等が目指す姿3.学習評価の在り方について4.学習指導要領等の理念を実現するために必要な方策5.各学校段階,各教科等における改訂の具体的な方向性(2)「論点整理」の要点特別部会の審議に加わり,「論点整理」にかかわった立場からすると,上の五つの部分には,1社会の構造変化,2グローバル化社会への転換,3学校の社会的役割の変化,4学校教育の目標変化,5教科と教科横断的な学習の任務・役割の強化が要点として述べられている。そして,それぞれ次のように説明することができる。1社会の構造変化:現代の社会が高度情報化,グローバル化をはじ2