ブックタイトル社会科navi Vol.12
- ページ
- 11/24
このページは 社会科navi Vol.12 の電子ブックに掲載されている11ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 社会科navi Vol.12 の電子ブックに掲載されている11ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
社会科navi Vol.12
同じ観点にそって集めた情報を比較・分析することで,販売の視点から「コンビニエンスストアでは時間のない人,忙しい人,一人暮らしの人がよく利用するように,すぐに食べられるもの,調理がしてあるもの,小分けにしてあるものを売っている」「スーパーマーケットは料理をする人,家事をする人,地元の人のために料理が必要なもの,新鮮なもの,一度にまとめ買いできるものを売っている」とそれぞれの小売店の販売戦略の特徴を明らかにできた。(2)小売店の立地について考える前単元「私たちの町,三隅」の学習では,図2のように「駅の近くにお店がある」「北に店が多く南に家が多い」「コンビニやスーパーがない」等,駅周辺の地域の特徴を明らかにした。であろう。どちらを優先することが町のためになるのか,考えさせることがねらいであった。子どもたちから出た意見を図3に表した。コンビニエンスストアを支持した子どもたちは「わかりやすく,速く」買い物ができる点を重視している。つまり駅を利用する消費者のために「短時間でよい買い物ができる」という判断を選択している。それに対してスーパーマーケットを選んだ子どもたちは「一度にいろいろな買い物ができる」という判断を重視している。「家族のいる人はスーパーが使いやすい」の発言からもわかるように,南側の住宅地の住民にとってよりよい小売店を選択しているのである。このように子どもたちは「地域がよりよい消費生活を送る上で必要な小売店はどれか」について小売業態の販売の意図から吟味し,選択することができた。スーパーだと広くて探しにくい。材料で作らないといけないから,駅を使う人がいくならコンビニ。旅行にきた人もすぐに食べられる。スーパーをつくるなら広い場所がいい。駅の周りはスペースがない。サンプラムは行ったことがない人は入りにくい。(コンビニは)売っている場所がわかりやすい。ほかのところから来る人が使いやすい。家族がいる人はスーパーの方が使いやすい。北側に住んでいる人が遠くまで買い物にいかなくてもすむ。スーパーの方がほしいものがそろう。食べ物も種類が多い。駅のまわりは食べ物やが少ない。コンビニだと思うものが買えない。住んでいる人と駅を利用する人のためのどちらがいい?駅はあまり使わないからスーパーの方がいいと思う。駅をたくさん使う人がいるならコンビニがいい。図3「つくるならコンビニ?スーパー?」の話し合い図2駅周辺地区の町探検の地図そこで,本単元では前単元の学習を振り返った後「この地域にお店をつくるとしたらコンビニかスーパーか」考える活動を行った。南の住宅地に住む住民のことを考えればスーパーだが,駅の利用客の利便性を考えるならコンビニエンスストア(3)主権者教育としての小学校社会科学習第3学年単元「私たちの生活と商店」の実践から主権者教育としてのあり方を次のように提案したい。・社会的事象の背後にある不可視の見方や考え方(意図や価値)を認識し,相対化すること。・社会問題や論争問題の意思決定を通して,「社会にとってよりよいこととは何か」という観点からそれらの見方,考え方を絶えず吟味すること。11