ブックタイトル社会科navi Vol.12
- ページ
- 16/24
このページは 社会科navi Vol.12 の電子ブックに掲載されている16ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 社会科navi Vol.12 の電子ブックに掲載されている16ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
社会科navi Vol.12
おすすめ!施設紹介四日市公害と環境未来館四日市公害と環境未来館大杉邦明○設立について四日市市では,昭和30年代に四日市公害が発生し,多くの人々が公害で苦しみました。それから約半世紀が過ぎた現在,その歴史と教訓を風化させることなく次世代に伝えていくとともに,環境改善への取り組みや産業の発展と環境保全を両立させてきた四日市のまちづくり,さらには,その経験から得た知識や環境技術を広く国内外に情報発信するために,平成27年3月21日に「四日市公害と環境未来館」は開館しました。併設する「四日市市立博物館・プラネタリウム」も同時にリニューアルし,これらと併せてご見学いただくことで,現代に生きる私たちの生活と環境の関わりを,古代からの暮らしの変化を通して,考えていただくことができる施設(総称「そらんぽ四日市」)となっています。来館者の方には,未来へより良い環境を引き継いでいくために,当館で四日市公害の歴史を知り,学び,より良い環境への取り組みへとつなげていただければ幸いです。○展示について当館は,大きく6コーナーに分かれています。導入の「産業の発展とくらしの変化」のコーナーにおいては,明治以降の港の発展と,コンビナートが四日市にできるまでを当時の写真や再現模型によって,知ることができます。次の「公害の発生」のコーナーでは,当時の貴重な資料や写真をもとに,公害の歴史と深刻な健康被害について伝えます。健康被害に苦しんだ方々の証言映像や,市に寄せられた苦情などの様々なデータをもとに公害の様子を知っていただき,その中で始まった医師や研究者の方々の取り組みや,全国に先駆けて本市が実施した公害健康被害者への医療費救済制度などを紹介し,公害が問題となる中での,人々の暮らしについて学んでいただけます。↑「公害の発生」コーナーそして,広がる公害問題に対して立ち上がった人々の裁判へと向かう労苦と裁判の過程について,当時の資料や当事者の証言映像を交えながら学んでいただける「四日市公害裁判シアター」や,40名を超える方々の,様々な立場や角度からの証言を見ることができるコーナーもあります。また,「まちづくりの変遷」コーナーでは,1889年に誕生した四日市町が現在の姿になるまでを四日市市の模型に映像を投影し解説しています。「環境改善の取り組み」のコーナーでは市民・企業・行政が一体となって取り組んだ環境改善の努力により,昭和51年度に呼吸器系疾患の主な原因とされる二酸化硫黄濃度が,国の環境基準を市内全域でクリアするという結果を得るまでの歩みをそれぞれの側面から展示するとともに,四日市の経験を広く国外に伝える様子も紹介しています。16