ブックタイトル社会科NAVI Vol.13
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社会科NAVI Vol.13
【地理的分野】南アメリカ州の導入リオオリンピックをを応応援しよう!援~開催から南米の課題を探る~●京都橘中学校・高等学校前中学校教頭杉山勉2020年の第32回オリンピック競技大会が東京に決定して以来,新国立競技場建設やエンブレム問題など,さまざまなことがマスコミをにぎわしている。しかしその前に今年8月5~21日(現地時間)までの間,第31回オリンピック競技大会がブラジルのリオデジャネイロを中心に繰り広げられる。これは南アメリカ州初の大会であり,昨今の不安定な国際情勢の中で,明るいニュースの一つとして世界で注目されている。本小単元(南アメリカ州)では,オリンピックを明るいニュースとしてとらえつつも,ブラジルがBRICSの一つといわれながら,森林伐採による環境破壊や政治不安・経済的貧困などの問題を抱えている現状を知り,国際的課題の一端を理解させることをねらいとする。本時は1/5時であり,リオオリンピックを題材に南アメリカ州への興味・関心を喚起する導入として,時差や国際的課題の提起の時間とする。この授業は本時だけで収束するものではなく,生徒たちにとっては夏休みを通して国際社会の理解を深めるきっかけにもなる。生徒たちが,熱帯雨林乱伐による地球温暖化などの地球環境問題,また国家間の利害対立や経済的格差などの社会問題にも興味・関心をもち,国際社会に目を向ける次世代を担う国際人としての成長を指導者は期待する。評価については,生徒の発言やノートの記述,夏休み課題としてのレポート作成を通して,国際的課題に対して興味・関心をもって取り組めたかどうかを見取っていく。発問例1 2 3オリンピックを開催するには,さまざまな課題があるね。南アメリカ州の抱える問題を考えてみよう。オリンピックを見る視点を変えてみよう。南アメリカ州―開発・環境問題と人々の生活をテーマに―(1)リオオリンピック開会式の生中継を見る……時差を調べようブラジルリオデジャネイロ西経42度8月5日(金)午後6:00 ? 11:00日本明石東経135度8月6日(土)午前6:00~11:00ポイント:経度15度で時差1時間,日付に注意,サマータイム?リオは南緯23度(南半球)→季節は逆(2)リオオリンピックを通して,南アメリカ州の課題を考えよう地球環境問題:熱帯雨林伐採,地球温暖化,ジカ熱,エルニーニョ……政治的・経済的問題:政治不安,財政危機,治安,テロ,貧困,スラム……Point時差の計算のポイントはわかりやすく。生徒の発言を生かしながら,「地球環境問題」「政治的・経済的問題」をチョークで色分けしていく。次回以降に生徒の興味・関心を持続させていけるように,今後もマスメディアなどの情報に注目させる。10社会科NAVI 2016 vol.13