ブックタイトル社会科NAVI Vol.15
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社会科NAVI Vol.15
何度か訪問したことがありますが,パプリカ,ピーマン,なす,きゅうり,トマト…やはり繊細な葉物は難しいようです。輸入品の方が品質は良いようですが,たまにスーパーマーケットなどで「地元産」として出ています。▲クウェート産の生鮮野菜クウェートの外食事情クウェートには,湾岸戦争後,アメリカから多くの外食産業が上陸しました。ショッピングモールに並ぶアメリカのファーストフード店やレストランは大変な人気ですが,これが運動をしないクウェート人の肥満の原因の一つになってしまっています。日本食レストランも人気で40店舗ほど存在しますが,多くはアメリカやアラブ首長国連邦など湾岸諸国の店が出てきたもので,日本人が実際に経営しているのは2~3店舗ほどです。そこで出される寿司は日本の寿司とは違っていて,マヨネーズなどがかかった寿司(カリフォルニアロール系の巻き寿司)が多く,生魚はあまり使われません。日本人経営者も,クウェート人に合うようにアレンジしていることが多いようです。▲レバノン料理▲クウェートの寿司ホテルなどで多く開かれるビュッフェ形式の食事はレバノン料理が多く,西洋料理も普通に並べられています。アラビックコーヒーこのコーヒーは日本では出会えないものですが,ウェルカムドリンク的な位置付けで出されることが多いアラビックコーヒー?▼ようです。ポットと日本のお猪口のような器を持った男性がサービスしてくれます。色は黄色っぽく,コーヒー色ではありません。カルダモンの香りが強くて,コーヒーとは程遠い味がします。初めは慣れませんでしたが,多くは前号で紹介したデーツも一緒に出てくるので,甘いデーツとこのコーヒーは良い組み合わせだと感じるようになりました。注ぎ方は,金属の細長いポットを高々とあげて糸のように注ぎます。飲むとすぐ次を勧めてくれますが,断るときはお猪口を左右に軽く振ると「要らない」というサインになります。食後にホワイトコーヒーを注文している人がいて,思わずカップの中を覗いてみると,透明なお湯。実はローズウォーターなのです。香り高く身体に優しいローズウォーターは「コーヒー」の対極にあるかもしれません。こちらもあまり好みの香りではなかったものの,中東では大変好まれています。●ホワイトコーヒー辻原恵里子(つじはらえりこ)大阪府出身。夫の辻原俊博氏が2012年から2015年まで特命全権大使として在クウェート日本大使館に勤務することとなり,クウェートに滞在して大使夫人として様々な外交業務をこなす。帰国後はクウェートでの経験を生かして講演活動などを行っている。社会科NAVI 2017 vol.15 15