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概要

社会科NAVI Vol.15

日刊新聞発祥の地ニュースパーク(日本新聞博物館)●館長吉澤正一マリノニ型輪転機?日本の近現代史において新聞は重要な役割を果たしますが,初めての新聞には諸説あります。幕末に登場したのは冊子型新聞の「官板バタヒヤ新聞」です。初の日刊新聞「横浜毎日新聞」が登場したのは1871(明治4)年のことです。これにちなんで新聞博物館は,横浜・日本大通りに2000(平成12)年に開館し,この7月にリニューアルオープンしました。新しい博物館は,小中学生をメインターゲットに情報社会と新聞の役割を分かりやすく紹介するほか,パソコンを使った新聞づくりやタブレット端末による取材体験ゲームなど,「見る」だけでなく「体験する」コーナーも設けています。常設展の「コレクションギャラリー」には,約90点の歴史的な資料のほか,マリノニ型輪転機を中央に設置しています。明治政府は議会を開設するにあたって,議事録を印刷するため,仏マリノニ社から輪転機を輸入します。この時,新聞社の技師が同行し,同じ輪転機を導入しました。その後,新聞界ではこの輪転機の改良型が普及し,新聞印刷の質・量が飛躍的に向上し,新聞は一つの産業へと成長していきます。「情報の海」コーナーでは,太古の昔から現代まで,情報化が急速なスピードで進行しているさまを映像と音声で体感できます。そして,展示を通じて現在の情報化がもたらす功罪や情報社会の注意点など,私たちが直面している課題を考えてもらいます。最後のゾーンは,取材から配達までの新聞社の仕事と役割を紹介するとともに,中央に設置した横浜港周辺の大きなジオラマで,取材体験ゲーム「横浜タイムトラベル」を楽しめます。タブレットを使って,横浜開港の謎,山下公園誕生の謎,日本大通り誕生の謎?の三つのストーリーでそれぞれの謎を解き明かしていきます。ペリー来航時の横浜は住む人も少ない寒村でした。それが今や人口370万人を超す大都市に成長しました。博物館周辺には,歴史を物語るものが数多くあります。横浜の歴史に触れながら,現代の情報社会について考える機会として,ご来館いただければ幸いです。▲施設外観ニュースパーク(日本新聞博物館)(横浜情報文化センター2F)〒231-8311神奈川県横浜市中区日本大通11横浜情報文化センターTEL:045-661-2040公式サイト:www.newspark.jp/newspark/社会科NAVI Vol.15日文教育資料[小・中学校社会]平成29年(2017年)1月31日発行CD33333