ブックタイトル社会科NAVI Vol.17
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社会科NAVI Vol.17
私が働くUNICEF 東京事務所は,UNICEF と日本政府との関係強化を主な使命としています。日本政府は毎年,UNICEF を通して世界の子どもたちのために様々な支援をしています。私たちは,日本政府とUNICEF の橋渡しをして,日本の支援がUNICEF を通して世界の子ども達により効果的に届くようにしています。私の主な仕事の一つは,日本政府が支援した事業の様子や成果についてウェブサイトなどを通じて多くの方に知らせることです。また,UNICEF の大切なパートナーである親善大使の黒柳徹子さんや,日本の国会議員,NGO,他の国際機関などとの関係強化も担当しています。例えば,世界の子どもの状況やUNICEF の活動を日本の皆さんに知っていただくために,黒柳徹子さんと事業地に視察に行く仕事があります。そのために,事業国にあるUNICEF 事務所と連絡を取りながら視察の計画・調整を行い,視察に同行し,新聞やテレビに情報提供を行います。 仕事をするうえで気を付けているのは,異なる文化背景を持った海外の人たちとのやり取りをする際に,日本人としての私の価値観を押し付けないようにすることです。できるだけ柔軟に,相手の立場に立った考え方をするように心がけています。 小さな頃から将来は困っている人の役に立つ仕事をしたいと漠然と考えていました。高校や大学でアメリカに留学したことをきっかけに英語を使って国際的に働きたいという夢も加わり,自然と国際開発の分野で支援活動をしたいと思うようになりました。ただ,この分野の仕事に関する情報はあまり手に入らなかったので,インターンやボランティアをして,憧れの職業で働く人や同じ分野を志望する人に会うきっかけを自分から作るようにしていました。 未来を担っていく子どもたちが,教育を受け,平和のなかで愛情を受けて健康に育ち,そして夢を描いていくことを支援することほどやりがいのある仕事はあるでしょうか。東京を拠点として働く私が子どもたちと直接会う機会は少ないですが,支援を届けている国から事業成果の報告が届くたびに大変嬉しい気持ちになります。また,この仕事をしなければなかなか行けない国に行き,色々な人に会えることも大きなやりがいの一つです。私たちの事業地は大抵貧困などの深刻な問題に直面している場所ですが,笑顔の持つ力や希望を持ち続けることの重要さなど,そこで暮らしている人々から大切なことを教わることが多くあります。難しいこともたくさんありますが,世界中の異なる場所にいる人たちと共に,思いを一つにしながら子どもの支援をしていくこの仕事は,本当に素晴らしい仕事だと思っています。▲ インドでのUNICEF研修,グループワークの 様子。▲ パレスチナ西岸にて。後ろにあるのは日本政府 の支援で配備されている給水車。▲ パレスチナ・ガザ地区にて。一部日本政府の支 援で運営されている子育てサポートセンター。▲ ヨルダン市街にある,シリア難民の子どもたちへ の支援を行っているセンターにて。ユニセフ議 員連盟視察に同行。やりがいを感じる瞬間を教えてください。QAまず,お仕事の内容を教えてください。QAお仕事をするきっかけを教えてください。QAしごと図 鑑奈良国立博物館の学芸員の仕事子どもたちのために日本と世界をつなぐ仕事●佐々木 佑(ささき ゆう)PR 会社,ビジネスコンサルティングファーム,国際NGO(非政府組織)勤務を経て,2014年より現職。米コロンビア大学ティーチャーズカレッジで教育開発学の修士号取得。● UNICEF 東京事務所コミュニケーション専門官 佐々木 佑18 社会科NAVI 2017 v ol.17