ブックタイトル社会科NAVI Vol.21
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社会科NAVI Vol.21
学習指導要領の改訂に伴い,第3学年の社会科の内容は,どのような点が変更されたのだろうか。(1)身近な地域や市の様子では,町探検の活動が縮小され,市に重点が置かれるようになった。また,都道府県における市の位置が追加されるとともに,市役所の働きを必ず取り上げることが明記された。(2)地域の生産や販売の仕事では,生産は地域の人々の生活との密接な関わりを,販売は売り上げを高めるよう工夫して行われていることを理解することが加わった。(3)安全を守る働きは,今回新たに3年生の学習内容に位置付けられ,火災と事故の取り上げ方に軽重をつけ,効果的に指導することが求められた。(4)市の様子の移り変わりは,これまで扱ってきた道具の移り変わりから,市の様子の移り変わりに内容が変更された。(1)身近な地域や市の様子では,都道府県内における市の位置,市の地形や土地利用,交通の広がり,市役所など主な公共施設の場所と働き,古くから残る建造物の分布などに着目しよう。「考え方」のポイントは,場所ごとの様子を比較したり,主な道路と工場の分布,主な駅と商店の分布など土地利用の様子と,交通などの社会的な条件や土地の高低などの地形条件を関連付けたりして,市内の様子は場所によって違いがあることを考え,文章で記述したり,白地図にまとめたりすることである。(2)地域の生産や販売の仕事では,生産については,仕事の種類や産地の分布,仕事の工程などに,販売については,消費者の願い,販売の仕方,他地域や外国との関わりなどに着目しよう。「考え方」のポイントは,生産の仕事の様子と地域の人々の生活を結び付けて関連を考えたり,販売の仕方と消費者の願いを関連付けて考えたり,文章や図表にまとめて説明したりすることである。(3)安全を守る働きでは,施設・設備などの配置,緊急時の備えや対応などに着目しよう。「考え方」のポイントは,地域社会の一員として協力できることを考えたり,自分の安全を守るために日頃から心掛けるべきことを選択・判断したり,それらを基に話し合うことで,地域社会の一員としての自覚を養うようにすることである。(4)市の様子の移り変わりでは,市町村合併の時期,交通の整備や公共施設の建設,人口の増減などの視点から市の様子が大きく変わったいくつかの時期に着目しよう。「考え方」のポイントは,市の人々や生活の様子について現在と比較して年表などにまとめたり,その変化の傾向を考えたり,将来どのような市になってほしいか,そのためには市民としてどのように行動すればよいかを考えたり,討論したりすることである。 第3学年を終えた子ども達の姿(到達イメージ)を見据えて授業を構想し,段階的に「見方・考え方」を働かせるように指導することが肝心である。(真島)第3学年社会科は,どこが新しくなったか?「見方・考え方」のポイントは何か?新学習指導要領に対応した第3学年の指導 2020年度からの新学習指導要領実施に向け,各学年の内容の変更点と,単元事例を紹介します。今回は3年の指導について解説,ご提案いただきました。● 埼玉県さいたま市立新和小学校 河野 秀樹● 愛知教育大学准教授 真島 聖子6 社会科NAVI 2019 v ol.21