ブックタイトル社会科NAVI Vol.25 『中学社会』教科書特集号

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社会科NAVI Vol.25 『中学社会』教科書特集号

教科書で取り上げた主な地域事例歴史0 300km2014年3月 地図制作:ジェイ・マップ元図100%C211_05_01①P122日本の都道府県と7地方区分↓加工:C320_01_01a平成28年度版中学社会地理的分野教科書※ 供給時に,最新の状況に更新する予定です。青森県 江戸時代と現在の弘前ねぷた(弘前市,P.153)岩手県 中尊寺金色堂(平泉町,P.69・巻末年表※3)東日本大震災で被災し,復興した鉄道(釡石市,P.261)姉吉の大津浪記念碑(宮古市,P.301)宮城県 藩校養賢堂の旧正門(仙台市,P.144)/女川いのちの石碑(女川町,P.291)山形県 致道博物館・致道館(鶴岡市,P.144)→写真中部地方東北地方関東地方北海道地方近畿地方九州地方中国・四国地方北海道 志苔館跡(函館市,P.91)国立アイヌ民族博物館(白老町,P.132)→写真アイヌ文化の体験学習(平取町,P.291)第4 編 近世の日本と世界0 200km幕府 昌平坂学問所ばくふしょうへいざかがくもんじょ和歌山 学習館わ かやまがくしゅうかん岡山 閑谷学校おかやましずたにがっこう仙台 養賢堂せんだい秋田 明徳館あきためいとくかん弘前 稽古館ひろさきけい こ かん会津 日新館あいづ水戸 弘道館み と鳥取 尚徳館とっとりしょうとくかんようけんどうにっしんかんこうどうかん福山 誠之館ふくやませいしかん萩 明倫館はぎめいりんかん土佐 教授館と さこうじゅかん福岡 修猷館ふくおかしゅうゆうかん熊本 時習館くまもとじしゅうかん鹿児島 造士館か ごしまぞうしかん佐賀 弘道館さ がこうどうかん盛岡 作人館もりおかさくじんかん庄内 致道館しょうないちどうかん金沢 明倫堂かなざわめいりんどう名古屋 明倫堂なごやめいりんどう桑名 立教館くわなりっきょうかん姫路 好古堂ひめじこうこどう松江 修道館まつえしゅうどうかん岡山 花畠教場おかやまはなばたけきょうじょう広島 修道館ひろしましゅうどうかん飫肥 振徳堂お びしんとくどう振しん徳とく堂どう(宮みや崎ざき県日にち南なん市 飫お肥び城じょう下か 町まち保ほ 存ぞん会蔵) 飫肥藩はんの藩校で,明めい治じ時代に外務大臣となった小こ村むら寿じゅ太た郎ろう( P.189)もここで学びました。11 閑しず谷たに学がっ校こう(岡おか山やま県備び 前ぜん市 特別史し 跡せき旧閑谷学校顕けん彰しょう保存会蔵) 岡山藩が1670年に建てた現存する世界で最も古い庶しょ民みんのための公立学校です。国宝12養よう賢けん堂の旧正門(宮みや城ぎ 県仙せん台だい市 泰たい心しん院いん山門) 仙台藩の藩校の建物のなかで,唯ゆい一いつ残されたものです。1518 酒井館長弘こう道どう館かん(茨いばら城き 県水み戸と市 弘道館事務所蔵) 水戸藩の藩校で,当時の敷しき地ち面積は藩校として日本最大規き模ぼの広さがありました。13庄内藩の藩校致道館(上)と20 致道博物館に保存されている明治時代に建てられた旧西にし田た川がわ郡役所(下)19館長の酒さか井いさんの話 城下町鶴岡の致道博物館は鶴ヶ岡城じょう三の丸にあります。庄しょう内ない藩は徳とく川がわ四天王の一人である酒さか井い忠ただ次つぐを祖とし,3代忠ただ勝かつが1622年に鶴岡へ入り,以来酒井家が治めました。博物館は,1950(昭和25)年,16代忠ただ良ながが郷きょう土ど文化向上のため,旧藩校致道館の資料および土地建物を寄付して発足しました。そして,貴き重ちょうな建物保存や美術・歴史・民俗・考古資料など多分野にわたって発信しています。博物館名は,藩校名にちなみ,論ろん語ごの「君くん子し学んで以もってその道を致いたす」が出典で,致道館精神「人は大たい宝ほう」を受けついでいます。致ち道どう博物館(山やま形がた県鶴つる岡おか市)主な藩校 武士の子どもは,12歳さいごろから藩校に通いました。江戸時代中期までは儒じゅ学がくが中心で,後期になると,算学・医学・洋学・兵学などの実用的な科目を学びました。資料活用みなさんの地ち域いきで,藩校が前身の学校があるか調べましょう。14関せき孝たか和かずの著ちょ作さく(『括かつ要よう算さん法ぽう』 東京都 国立国会図書館蔵) 円周率の計算について解説している部分です。16『農業全書』(国立国会図書館蔵)17144茨城県 徳川光圀と『大日本史』,引道館(水戸市,P.144-145)岡倉天心と六角堂(北茨城市,P.189)/近代化産業遺産-日立市の大煙突(日立市,P.237)栃木県 下野国庁(栃木市,P.45)/足利学校(足利市,P.100)徳川家康がまつられる日光東照宮(日光市,P.126)/田中正造と足尾鉱毒事件(日光市ほか,P.213・P.216-217)群馬県 よろいを着た人物-金井東裏遺跡(渋川市,P.34-36)「天地返し」下之宮中沖遺跡の復旧溝群(玉村町,P.149)/富岡製糸場(富岡市,P.182・P.185・巻末年表※7)埼玉県 稲荷山古墳出土の鉄剣(行田市,P.32)/渋沢栄一(深谷市,P.182)千葉県 加曽利貝塚(千葉市,P.29)東京都 武蔵国分寺(国分寺市,P.49)/江戸時代の江戸の様子(P.106-107・P.109)/玉川上水(小平市ほか,P.141)↑写真E豪農青木氏が建てた養英館(町田市,P.196)/五日市憲法草案(あきる野市,P.196)100年ほど前の田園調布(大田区,P.235)/東京駅(千代田区,P.237)旧日立航空機株式会社変電所(東大和市,P.257)→写真F新旧国立競技場(新宿区・渋谷区,P.260-261)→写真Gオリンピック・パラリンピックの歴史(P.280-281)神奈川県 總持寺の座禅(横浜市,P.80)今も残る大山詣の道標(伊勢原市,P.152)解体された小田原城天守閣(小田原市,P.159)島根県 佐陀神能(松江市,P.51)/石見銀山(大田市,P.121・巻末年表※6)岡山県 唐子踊(瀬戸内市,表紙・P.131)/閑谷学校(備前市,P.144)/渋染一揆(P.178)伝統的建造物群-吹屋の町なみ(高梁市,巻末折込P.Ⅵ)広島県 壬生の花田植(北広島町,巻頭P.Ⅲ)/厳島神社(廿日市市,P.71・巻末年表※3)草戸千軒町遺跡,鞆の浦,福禅寺対潮楼(福山市,P.102-103・P.131)→写真ききんにそなえて穀物を保存した倉(安芸太田町,P.147)/原爆ドーム(広島市,表紙・P.252-253・巻末年表※7)山口県 久原房之助(萩市,P.237)高知県 坂本龍馬(高知市,P.177・P.179)/板垣退助(高知市,P.194-197)/浜口雄幸(高知市,P.241)新潟県 前島密(上越市,P.183)山梨県 信玄堤(甲斐市,P.301)長野県 棚畑遺跡出土の土偶(茅野市,P.29)/旧開智学校(松本市,P.187)岐阜県 杉原千畝(八百津町,P.247)静岡県 豊田佐吉(湖西市,P.237)/古橋広之進(浜松市,P.269)愛知県 小野道風(春日井市,P.55)/半田の酢づくり(半田市,P.140)↑写真近代化産業遺産-トヨタ産業技術記念館(名古屋市,P.237)三重県 本居宣長と『古事記伝』(松阪市,P.151)/おかげ参り(伊勢市,P.152)滋賀県 雨森芳洲(長浜市,P.131)/井伊直弼(彦根市,P.176)文化的景観-滋賀県近江八幡市の水郷(巻末折込P.Ⅵ)京都府 平等院鳳凰堂(宇治市,P.53)/祇園祭(京都市,表紙・P.100-101)→写真A金閣・銀閣(京都市,P.98)/室町時代の京都の様子(京都市,P.108)妙喜庵待庵(大山崎町,P.123)大阪府 大仙(仁徳陵)古墳(堺市,表紙・P.32)/古市古墳群(羽曳野市・藤井寺市,P.32)人形浄瑠璃文楽(大阪市,P.142)在日韓国・朝鮮人の歴史とコリアタウン(大阪市,P.277)/狭山池(大阪狭山市,P.301)兵庫県 生野銀山(朝来市,P.139)/赤穂の塩田(赤穂市,P.139)/斎藤隆夫(豊岡市,P.245)手塚治虫(宝塚市,P.256・P.285)奈良県 唐古・鍵遺跡(田原本町,P.30)/藤原京(橿原市,P.43)薬師寺東塔の保存修理(奈良市,P.59)→写真B高山茶筌(生駒市,P.100)/西光万吉(御所市,P.233)和歌山県 阿?河荘の農民の訴え状(有田川町,P.77)中世の荘園,?田荘(かつらぎ町,P.86-87)エルトゥールル号遭難事件(串本町,P.215)福岡県 岩戸山古墳の石人(八女市,P.39)/九州国立博物館の文化財保存修理(太宰府市,P.58)三連水車(朝倉市,P.138)/井上伝と久留米絣(久留米市,P.140)→写真C山本作兵衛と炭坑記録画(田川市,P.211)/公害克服の歴史(北九州市,P.294-295)佐賀県 吉野ヶ里遺跡(神埼市・吉野ヶ里町,P.31)/有田焼(有田町,P.123)長崎県 本木昌造と活版印刷(長崎市,P.120)/孫文と梅屋庄吉(長崎市,P.209)熊本県 江田船山古墳出土の鉄刀(和水町,P.32)長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産-﨑津教会堂(天草市,巻末年表※6)宮崎県 高千穂神社の夜神楽(高千穂町,P.51)振徳堂(日南市,P.144)/石井十次(高鍋町,P.214)鹿児島県 薩摩焼(P.123)沖縄県 守礼門,万国津梁の鐘(那覇市,P.92)→写真D /沖縄の基地問題(P.276)り伝える仕事年前から千年以上も前につくられた文化財を目にすることがなぞを解いていきましょう。● 奈な良ら県文化財保存事務所の国宝薬やく師し寺じ東とう塔とうの保存修理に学ぶ 薬師寺東塔は,薬師寺のなかで,奈良時代から伝わる唯ゆい一いつの建物です。三重塔ですが,各重に裳も 階こしとよばれる飾かざり屋根がつく日本ではほかに例のない建築形式の塔です。 東塔はこれまでも数多くの修理を重ねてきましたが,今回は,いったんすべての部材を解体し,必要な修理をほどこして組み立て直す方法がとられました。また,修理にあたっては,水すい煙えんなどは新たにつくり直しますが,それ以外はできる限り今の材料を残し,現状を維い持じする方針が立てられました。の修理は,傷いたんでいるところを徹てっ底てい的てきに調査する始まります。必要な修理を吟ぎん味みし,テストを重ね,て初めて修理に取りかかります。失敗は許されま修理には,伝統的な技術が用いられます。九州国はそれだけではなく,調査段だん階かいで最新の機器を使か,美術史や歴史,保存科学などの研究者と修理意見をかわし,それぞれの専せん門もん知識を生理にあたることも特色です。文化財修理技術者の仕事は,保存を第一,50年後,100年後へと文化財を伝えてです。手先の技術はもちろんですが,経験がら文化財をみる目を養い,日々同じことすのではなく,常に自らを高めたいと思っ。立てるため合わせる。修復施し 設せつ 補修しゅう紙をあった調査 修理前比ひ較かく 世の印刷物の部分に,ています。1. 文化財の傷んだ箇か 所しょの調査と記録2.修理方ほう針しんの検けん討とう3.修理4.報告書の作成3 新しく焼いた瓦をふいているようす。1 奈良時代の基壇をおおうようにつくった新しい基礎。4 初重裳階の壁かべを仕上げる前の下した地じ を塗ぬ っています。2 柱の傷んだところをけずり,新しい木をあてています。3 保存修理のようす3 塔の木の部材をすべて解体していきます。1 保存修理のため,素す屋や根ねで東塔をおおいます。4基き 壇だんの石をすべて取り外し,礎石だけ残した状態。2 瓦かわらを一枚まい一枚,すべて下ろします。2 解体のようす1 柱を支える礎そ 石せきが,ふぞろいに沈しずみこんでいました。2 痛みの目立つ裳階の高こう欄らん1 修理前の状態修理前と修理後の文化財?有形文化財(建造物)の保存修理?123 4567 薬師寺東塔(保存修理前) 国宝 創そう建けん当初からの水煙(上)と9 新しくつくられた水煙の飛天像(下) 9 は,三次元スキャナを活用して正確に創建当初の水煙を計測し,古代と同じ材質を用いて,形や色も忠ちゅう実じつに再現されました。8高さ34m二重三重相輪水煙初重基き壇だん三重裳も階こし二重裳階初重裳階 修理にともなう調査で,東塔が奈良時代から同じ場所に立っていること,初重の天てん井じょう板に729年と730年に伐ばっ採さいされた木が使われていること,裳も 階こしに古代や中世などの瓦かわらを使っていることなど, さまざまことがわかりました。宝修理装?師連盟理事の方の話素屋根59文化財修理の大きな流れと記録B第4 編 近世の日本と世界京都西にし陣じん織おり(赤あか地じ 幸さいわい菱びし丸まるに松しょう鶴かく文もん唐から織おり 京都国立博物館蔵)15井上伝(1788~1869 年)(福岡県久留米市久留米絣技術保存会蔵)18京きょう焼(色いろ絵え 月げつ梅ばい図ず 茶ちゃ壺つぼ 東とう京きょう国立博物館蔵)16大阪の蔵くら屋や敷しき(摂せっ津つ 名所図ず絵え17  東京都 国立国会図書館蔵)大阪井いの上うえ伝でんと久く留る米め絣がすり現在の福ふく岡おか県久留米市の町人の家に生まれた井上伝は,幼いころから機はた織おりを習い始めました。10 代なかばに,藍あい染ぞめの白糸を織おったところ,雪が舞まっているような白い模も様ようができました。 この織物の美しさは評判となり,その新しい技術を学ぼうと,数十人の弟で子しが伝のもとに集まりました。伝が40産業の発展先人に学ぶ歳になったころには,弟子の数は400人をこえ,彼らが織り出す製品は,久留米藩はんの特産物になりました。甲府こうふ日光にっこう京都大阪江戸え ど長崎ながさき太平洋かんもん関門海峡つがるかいきょう津軽海峡日本海おうしゅうかいどう奥州街道にっこう日光街道こうしゅう甲州街道なかせんどう中山道とうかいどう東海道西まわり航路(日本海沿岸→関門海峡→大阪)東まわり航路(日本海沿岸↓津軽海峡↓江戸)つがるかいきょう茶おおさかきょうとに ほん かい かん もんくじらくじらみかんあわび陶磁器陶磁器陶磁器とう じ き陶磁器きぬおりもの絹織物しっ き漆器漆器漆器漆器かきにしん酢陶磁器綿織物絹織物しょう油いわしたい木材木材木材たばこかつおかつお紙紙紙塩塩茶茶金金銅あい銀かき酒酒陶磁器べにばな紅花絹織物・陶磁器江戸・大阪間の航路(菱垣廻船・樽廻船)ひがきかいせんたるかいせん五街道その他の主な街道主な関所主な航路幕府の主な直轄都市ちょっかつにしん 特産物0 200km19 久留米絣(久留米絣技術保存会蔵)江戸時代の交通網もうと主な特産物20甲府こうふ日光にっこう京都大阪江戸え ど長崎ながさき太平洋かんもん関門海峡つがるかいきょう津軽海峡日本海おうしゅうかいどう奥州街道にっこう日光街道こうしゅう甲州街道なかせんどう中山道とうかいどう東海道江戸・大阪間の航路(菱垣廻船・樽廻船)ひがきかいせんたるかいせん西まわり航路(日本海沿岸→関門海峡→大阪)東まわり航路(日本海沿岸↓津軽海峡↓江戸)つがるかいきょうくじらくじらみかんあわび陶磁器陶磁器陶磁器とう じ き陶磁器きぬおりもの絹織物しっ き漆器べにばな紅花漆器漆器漆器かきにしん酢陶磁器綿織物絹織物しょう油いわしたい木材木材木材たばこかつおかつお紙紙紙塩塩茶茶金金銅あい銀かき酒酒陶磁器絹織物・陶磁器五街道その他の主な街道主な関所主な航路幕府の主な直轄都市ちょっかつにしん 特産物0 200km紅べに花ばな(紅花屏びょう風ぶ  谷長は谷せ川がわ家寄き 贈ぞう・山やま形がた市山やま寺でら芭ば 蕉しょう記念館蔵) 団子状にした紅花を干ほしています。21半はん田だ(愛あい知ち県)の酢すづくり(粕かす酢ず 製法の絵図 ミツカングループ蔵) 酒さけ粕かすを使った安価な酢は,江戸ではやりはじめた寿す司し( P.Ⅱ)に使われ,人々に喜ばれました。23復元された菱垣廻船(大阪市港こう湾わん局)22産業の発達,交通網の整備,都市の発展は,どのように関係し合っているのでしょうか。深めよう140CDEFG※ 供給時に,最新の状況に更新する予定です。A36 社会科NAVI 2020 v ol.25 社会科NAVI 2020 v ol.25 37