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概要

社会科navi Vol.8

小中連携の現状と課題三鷹発コミュニティ・スクールを基盤とした小・中一貫教育連雀学園三鷹市立第一中学校校長松永透1.三鷹市内最大規模の連雀学園三鷹市は平成18年度のにしみたか学園の開園以降,平成21年度までに7つの中学校区を全て施設分離型のコミュニティ・スクールを基盤とした小・中一貫教育校=学園として全市展開した。平成20年度に開園した連雀学園は,第一中学校とその学区内にある第四小,第六小,南浦小の3つの小学校で構成される,児童数1,949名,生徒数753名,合計2,702名の市内でも最大の学園である。「地域に根ざし,たくましく現代に生き,進んで未来を創造し,社会に貢献する,心身ともに健康な児童・生徒を育成する」ことを学園の教育目標にしている。2.コミュニティ・スクールを基盤とした地域とともに進める小・中一貫教育三鷹市の小・中一貫教育の最大の特徴はコミュニティ・スクールとセットで実施していることである。小・中学校が同じ学区域の地域の力を共有し,それを最大限に生かせるコミュニティ・スクールは,組織だった地域・保護者の支援が得られるため,教員の負担感軽減につながっている。責任と権限をもって学校にかかわる地域は心強い。地域人材やボランティアネットワークの積極的な活用で,日常的に保護者や地域の方が授業や学校行事に入ることにより児童・生徒の安心感と基礎学力の向上につながっている。保護者や地域の学校・学園への理解が深まり,学校・家庭・地域が教育の当事者として同じベクトルで地域の子供たちを育てる意識が高まってきた。また,地域社会とのかかわりや小・中の異年齢交流の中で,人間写真1連雀たてわり班活動力・社会性を育むことができるよう,キャリア・アントレプレナーシップ教育等で地域のプロフェッショナルな大人と出会う機会を作ったり,小・中合同で開催する連雀音楽会や連雀学園たてわり班活動,小学校3校合同の選択交流学習など児童・生徒の交流活動も活発である。小・中の児童会・生徒会が地域を巻き込んで実施しているあいさつ運動や地域行事でのボランティアなどの交流活動を連雀学園コミュニティ・スクール委員会が支えている。図1連雀学園組織図3.連雀学園での小・中一貫教育の実際施設分離型の小・中一貫教育で欠かせないのが,一貫したカリキュラムと教員の指導交流そして学園の児童・生徒の交流である。12