ブックタイトル社会科navi Vol.8
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社会科navi Vol.8
小・中一貫カリキュラムは9年間の学習の単元系統配列一覧表を学園研究と連動して作成し,黒の矢印で結ばれた,その学年段階で定着を図らないと後で必ずつまずいてしまう単元項目,グレーの矢印で結ばれた,重複を避けるために軽めに扱う単元項目をどの教員も理解したうえで進めることで,指導にかける時間のメリハリをつけ,年間配当時数の中で学力向上につなげている。重要な単元を「絶対定着させる」という意識で指導をするかどうかで後々の学力に大きな差が生じる。図2単元系統配列一覧表算数・数学(平面図形)次に教員の相互乗り入れ授業を実施し,中学1年生の小学生時代をよく知っている小学校の教員が数学の授業に入りT2で指導することで,生徒はわからないことを気軽に質問できる。また,これから進写真2相互乗り入れ授業(中1数学)学先で教わる中学校の教員が小学生に算数・外国語活動の授業を行うことで,児童は中学校での学習に見通しをもち,不安感を軽減することができる。移動・打合せ時間を含め,乗り入れに出かけた教員の後補充のため市独自の非常勤講師が各校週11時間配置されている。また,小学校同士の同学年の交流活動,合同宿泊行事等により学園の仲間意識が高まり,「中学に行ったらまた一緒に頑張ろう」という気持ちを育てている。分離型の小・中一貫教育校の物理的な距離の克服を図るためにフェイス・トゥ・フェイスで協議する案件とそうでない案件を峻別し,会議を必要最小限とし,学園の共有サーバーや電子メール,電子回覧板等の校務支援システム(ICT)を活用し,時間と移動の手間の軽減を図っている。4.連雀学園の小・中一貫教育の成果連雀学園では学校段階間の段差の解消を図るのみならず,分離型の小・中一貫教育校のメリットである小学校6年生の最高学年としての意識を残し,違う校地にある中学入学で気持ちを新たにリスタートすることが可能となっている。以下主な成果を列記する。◇学力向上・学園研究に基づいた一貫した指導,相互乗り入れ授業,学習ボランティアによる個に応じた支援の充実により,学力向上が図られた。◇適応・中学生がリーダーシップを発揮する児童会・生徒会交流や子ども熟議等を行うことで,中学生の自己有用感が高まり,小学生も中学生にあこがれを抱き,中学校入学への期待感が高まった。・学習指導や生活指導面において,小中学校教員の協力体制が整い,不登校の減少を含め,中一ギャップの解消が図られた。◇学校支援への参画の増加保護者・地域の学校支援への参画の広がり,各支援組織による学校支援のシステム化が進んだ。・授業での学習支援ボランティアの参加者数H22→1,508人H23→2,021人H24→2,621人H25→2,765人◇安心して通わせられる学園の中学校に・「私学に行かせるより,地元の一中へ」安心して通える公立中学校としての信頼感が高まった。・連雀学園の小学校卒業生の第一中学校進学率H23→69%H24→73%H25→71%H26→81%13