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概要

図工のみかた 05号

楽しく豊かな生活を創造しようとする態度学びを携えて(p.02) 学びの場を広げる(p.07)図工のみかたのみかたMIKATA NO MIKATA 今号の図工のみかた、大泉先生をかたちづくるもの。大泉先生がより広く大きな枠で子どもたちを見つめるようになったきっかけ、本・言葉などを教えてもらい    ました。CD33392日文教育資料[図画工作]平成30年(2018年)5月31日発行表紙 『だんだん だんボール(』2年生) 図工のみかた 05号段ボール箱を使って、思い付いたことを試す造形遊びの題材。普段何気なく見ている段ボール箱に体全体でかかわり、イメージを広げ、自分にとっての意味を生み出している瞬間。きっとここから、「普段何気なく見ている」世界に、楽しさや豊かさを見いだす生活が広がっていく。 平成27年(2015年)度版 小学校図画工作科教科書1・2下 p.36-37図工の先生のそのまわり日文教育資料[ 図画工作]本資料は、一般社団法人教科書協会「教科書発行者行動規範」に則り、配付を許可されているものです。05 2018.05号子どもの姿から図工を考える 学びに向かう力、人間性等ってなんだ?◯2今号は、「どのように社会や世界と関わり、よりよい人生を送るか」に関わる、学びに向かう力についてのお話でした。子どもたちは、学校、家庭、社会と関わりながら生活する存在であり、その学びは授業の中だけにとどまりません。学んだことを携え、学びの場を生活へ広げています。そのような子どもたちの学びに対して、大人が寄り添い、肯定的に捉えることで、学びに向かう力を育んでいくことができるのではないでしょうか。子どもが本来もつ学びへの探究心に寄り添うこと、それが「学びに向かう力」を育むことなのです。資質・能力の三つの柱クリエイティブディレクター:池田晶紀(ゆかい)アートディレクター:畑ユリエ表紙写真:川瀬一絵(ゆかい)フォトグラファー:池田晶紀、川瀬一絵(ゆかい)イラストレーション:やまねりょうこ(ゆかい)「学びに向かう力ってなんだ?◯ 」学習指導要領大泉義一(横浜国立大学准教授)I NT ERVIE W造形的な見方・考え方 感性や想像力を働かせ、対象や事象を、形や色などの造形的な視点で捉え、自分のイメージをもちながら意味や価値をつくりだすこと図画工作の目標(3) つくりだす喜びを味わうとともに、感性を育み、楽しく豊かな生活を創造しようとする態度を養い、豊かな情操を培う。社会に開かれた教育課程 子供たちに求められる資質・能力とは何かを社会と共有し、連携する「社会に開かれた教育課程」(小学校学習指導要領(平成29 年告示)解説図画工作編より)自分に合う形を探しに行くという絵本。いろいろな人や事象との出合いを通して自分が形づくられていくということを教えてくれた。自分の子どもにも見せてみたが、食いつきはいまいちだった……。シェル・シルヴァスタイン(著) 倉橋由美子(訳)講談社刊『ぼくを探しに』いわゆる教育哲学書。「教育的雰囲気」という概念で、それまで教師から子どもへの一方通行だった教育的関係を相互関係に捉え直したことに感銘を受ける。学生にも、この本にある「信用と信頼」を取り上げながら、子どもに向かう姿勢について説く。大泉先生のバイブル。O.F.ボルノウ(著) 森昭、岡田渥美(訳) 黎明書房刊『教育を支えるもの』少年時代、造形としてのスーパーカーのかっこよさに魅了される。その頃集めたスーパーカー消しゴムを後生大事にとっている。大人になった今、常にクルマのローンに追われるが、次に何に乗るかを想像し、幸せな気持ちになる。人生のモットー:自分の乗りたいクルマに乗る教育実習生と授業の打ち合わせをしていたとき、学生の理屈的過ぎる姿勢に違和感を覚える。先生を目指す人の図工観や子ども観に問題意識を持ち、教員養成の世界に目を向ける。「授業の準備は万全です!理論武装してきましたから」大学進学を考えているとき、当初美大を目指していたが、父親が亡くなり、浪人できない状況に。そのときの美術の先生のシンプルな言葉に妙に納得し、教育学部への進学を決める。「絵っていうのはどこでもかけるんだぞ」小学校での教育実習中、6年生のわんぱく3人組に呼び出され、気持ちを真正面から受け止める。その直後、指導教官から「ありがとう。子どもたちの面倒見てくれて」と言われ、「知ってたなら、止めてよ」と思うも、教育の奥深さを実感。教師になることを決意。「先生、屋上に来い!」父親のスケッチに触発され、幼い頃、見よう見まねで絵をかき始める。たくさんかけるように、母親は裏の白い広告を手帳大に切って山積みにしておいてくれた。絵心のファシリテーターは両親教師1年目で担任したクラスの子の母親からかかってきた電話。家の事情で学校を去るという。その子が抱えていた事情をまったく知らなかったことに愕然とし、子どもは学校の中だけでなく、様々な関係性の中で生きているのだと改めて理解する。「娘はもう学校に行くことはありません」2父親が手帳にかいていたスケッチ