ブックタイトル図工のみかた 07号
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図工のみかた 07号
表し方などを工夫する自分なりに思いを実現する(p.07)図工のみかたのみかたMIKATA NO MIKATA今号の図工のみかた、山田先生の思いを実現する活動を教えてもらいました。CD33418日文教育資料[図画工作]平成30年(2018年)9月30日発行表紙『 あわだらけ』 図工のみかた 07号いろいろな色の泡を体全体で味わいながら、思い付いたことを試すワークショップ。布を付けたペットボトルを、シャボン液入り絵の具につけて、息を吹き込み、泡をつくる。「やってみたい!」という思いや「できた!」という喜びが、技能を育む原動力になる。図工のおきぐすりin男鹿(平成30年8月18日)図工の先生のそのまわり日文教育資料[ 図画工作]07 2018.09号子どもの姿から図工を考える「技能」ってなんだ?クリエイティブディレクター:池田晶紀(ゆかい)アートディレクター:畑ユリエ表紙写真:川瀬一絵(ゆかい)フォトグラファー:池田晶紀、川瀬一絵、池ノ谷侑花(ゆかい)イラストレーション:やまねりょうこ(ゆかい)学習指導要領編集部(以下、編) 山田先生って本当にいろいろな活動されてますよね。山田芳明先生(以下、山) ぼくっていうか、西村くん(東京学芸大学の西村德行先生)がね(笑)。「図工ユニオン※」だって、「刺激のある研究会しませんか」って言い始めたの、彼だし。編( 笑)。刺激的な研究会って?山 授業をライブでつくるんです。午前中に一つのお題を出して、どんな題材にしたらいいかを研究会に来た人みんなが提案し合って、いちばん面白そうなものをみんなで選ぶ。午後から子どもたちがやってくるから、考えた人にやってもらう。そういうスタイル。編 そのスピード感、面白いですね。山 参加する人もみんな、授業をつくる側になっちゃう。お金払ってるのに(笑)。研究会っていうと普通は発表する側と見る側になるでしょ。でも、図工ユニオンは「授業をつくって、授業を振り返ることをみんなでやりましょう」という研究会。授業づくりの楽しさをもう一度見直すために立ち上げたんです。編「 図工のおきぐすり」もそういうスタンスですか。山 そっちはね、「図工の授業って、こんな面白いことやれる」みたいなことを全国の先生や子どもたちに広めてまわろうって感じです。これも西村くんと「研修とかで声をかけてくれるところだけじゃなくて、呼ばれなくてもどんどん出かけていって研究会しちゃおう」って盛り上がって、ネーミングを考えるときに、いわゆる「富山のおきぐすり」の精神でいこうってなって。お店をかまえて客を呼ぶんじゃなくて、家庭を一軒一軒まわって「薬を置いてください」って。そういう気持ちで、ぼくらは図工を全国に置いてまわろうってね。編 ステキ……。山 すごいステキでしょ(笑)。でも、実はぼくにとっては、ただ単に子どもといっしょに活動したいだけなんですけどね。ぼくが今1年の中でいちばん楽しみにしてるのが、「図工のおきぐすり」の中の子ども向けのワークショップかもしれない。こんなことしたら子どもはどんなふうに思うんやろかとか、こんな顔してかくんやろなとか、そんなこと考えるのがほんと楽しい。編 授業をしている先生しか見たことがないのですが、題材を考えるのは大変そうだって勝手に思ってましたけど、授業前にそんな幸せな楽しい時間があったんですね。山 今年3月に熊本県の天草で子ども向けのワークショップをしたとき、会場に下見に行ったら、東、南、西と3面が窓の採光のいい部屋でね、それで、窓にカラーセロハンのようなものを貼ったりするワークショップをしようと。ただ、晴れたらいいけど、天気悪かったら最悪やなって思ってました。でも、ほら、ぼく、もってるやん。(一同爆笑)山 当日、カンカン照りで。それで急きょ、窓に水性マーカーで絵をかくことにしたんです。ちゃんと事前に窓にかいても消せること調べてたし。窓の下の壁にも養生シート貼っていろいろかけるようにしてあってね、そこに子どもたちが楽しく絵をかいてて、活動の途中で子どもらに「窓にもかいてみたら」って言ったら、子どもみんな「ダメ」って言うんですよ。真面目な子たちやから。でも、ぼくが窓にマーカーでバッてかいて、サッと消して見せたら、子どもたちも恐る恐るかき始めてね。いつもはやったらアカンことをきょうはやってみようとか、そういうのって子どもにとってもスリリングでしょ? 図工やから許されるというんですかね。次は何おもろいことしようかな……。※「図工ユニオン」は2018年7月でひとまず最終会を迎えた。 「技能ってなんだ? 」山田芳明(鳴門教育大学教授)I N TE RV IEW本資料は、一般社団法人教科書協会「教科書発行者行動規範」に則り、配布を許可されているものです。上記およびp.04-05の活動写真は、図工のおきぐすりin男鹿(平成30年8月18日) 小橋川啓先生(沖縄県立島尻特別支援学校)のワークショップの様子今号のキーワードは、「技能」。言われたことを言われた通りするだけでは、自分の思いに合わせて自分らしくつくる力は身に付きません。子どもたちは、「こうしたい!」という思いを原動力にして、試しながら、失敗しながら、思いを形にしていきます。そのように思いを実現する過程で、自分の力で獲得した経験が、様々な場面で活用できる「技能」となるのではないでしょうか。思いを形にする過程で身に付くもの、それが「技能」なのです。※造形的な見方・考え方 感性や想像力を働かせ、対象や事象を、形や色などの造形的な視点で捉え、自分のイメージをもちながら意味や価値をつくりだすこと。(小学校学習指導要領(平成29 年告示)解説図画工作編より)知識及び技能 思考力、判断力、表現力等 学びに向かう力、人間性等学習指導要領 資質・能力の三つの柱図画工作の目標(1) 対象や事象を捉える造形的な視点について自分の感覚や行為を通して理解するとともに、材料や用具を使い、表し方などを工夫して、創造的につくったり表したりすることができるようにする。技能