先日、沖縄県石垣島の先生たちに呼ばれて教育改革について話をしに行った。
講演の時間は、夜7時半から9時、勤務を終えた先生たちが近くの島から船でやって来るので、始まるのが遅い。
終わってから校長さんや教頭さんたちと懇親会、深夜の12時まで続く。
先生たちが熱い。私の手を握りながら、
「日本の最南端の小さな島にも、子どもたちに寄り添って、一生懸命やってる教師たちがいることを忘れないでください」と語る。
「一緒に頑張りましょう」と手を握り返す。
次の日、竹富島へ行った。人口319人、信号のない島だった。警察官が一人もいない島、医者もいない。
島の中央部に、小学校と中学校が同じ敷地に建っていた。児童・生徒数は25人、先生は校長さんや事務職員、養護教諭、給食調理員も入れて18人いる。
案内をしてくれた人が言った。
「竹富島の子どもたちは、みんな元気で成績も優秀です。全員、学年で5番以内に入っています」
笑いながら私はあらためて感慨無量の気持ちになった。
「我が国は、無医村であっても、警察官がいない小さな島であっても、教職員はいる! 子どもたちのために、教育を大切にしている国なんだ」
浜辺で、星砂(星の形をした砂)を売る店の手伝いをしていた子どもたちは明るく、素敵な笑顔だった。
私は、貝殻と星砂のキーホルダーを買い求めた。
義務教育費国庫負担制度があるから、こんな小さな村にも学校があり、教職員がいる。
教職員の人件費を国と県で負担して、財政力の弱い、小さな市町村をカバー出来ているから、竹富島の子どもたちは笑顔でいっぱいである。
この制度は、無くしてはならない。