ブックタイトル平成29年度版 高校美術 内容解説資料(別冊)

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概要

平成29年度版 高校美術 内容解説資料(別冊)

高等学校美術・工芸の新学習指導要領改訂のポイント1.目標の改善(「美術Ⅰ」「工芸Ⅰ」)○美術や工芸の文化に関する学習の充実我が国の伝統と文化に関する教育の充実を図るため,必履修の選択科目である「美術Ⅰ」及び「工芸Ⅰ」の科目目標に,「美術文化(工芸の伝統と文化)の理解」が新たに示された。○生涯にわたり美術や工芸を愛好する心情を育てることを重視生涯学習社会の一層の進展に対応するため,従来の「美術Ⅲ(工芸Ⅲ)」だけでなく,「美術Ⅰ(工芸Ⅰ)」及び「美術Ⅱ(「工芸Ⅱ」)」の科目目標にも「生涯にわたり美術(工芸)を愛好する心情」を育てることが明記された。2.内容の改善(「美術Ⅰ」「工芸Ⅰ」)(1)「A表現」○「A表現」の指導事項を「発想や構想の能力」と「創造的な技能」に分けて整理「A表現」の指導事項が「発想や構想の能力」と「創造的な技能」に分けて整理され,育成する資質や能力と学習内容との関係が明確にされた。これにより,表現することを通して,「発想や構想の能力」と「創造的な技能」を育成することが学習のねらいであることが一層明確になった。○「A表現」の指導内容を「身近な生活と工芸」と「社会と工芸」により再構成(工芸のみ)「A表現」の指導内容が「(1)身近な生活と工芸」と「(2)社会と工芸」により再構成された。(1)では,身の回りの自然や身近な生活に目を向け,自己の思いを重視して発想し,創意工夫して表現する能力を育成することをねらいとしている。(2)では,社会的な視点に立って発想し,創意工夫して表現する能力を育成することをねらいとしている。「工芸Ⅰ」では,(1)(2)の両者の学習を行うことになった。(2)「B鑑賞」○生活や社会を心豊かにする美術や工芸の働きを理解する学習の充実「美術Ⅰ」及び「工芸Ⅰ」において,「自然と美術(工芸)とのかかわり,生活や社会を心豊かにする美術(工芸)の働きについて考え,理解を深めること」が示された。自然の造形的な美しさに気付き,それを作品などに取り入れた人たちの感性や美意識に気付かせたり,生活や社会における美術や工芸の働きを実感をもって味わったりすることができるような学習の充実が図られた。○美術や工芸の文化に関する学習の充実「美術Ⅰ」及び「工芸Ⅰ」において従前は,「日本の美術(工芸)の歴史と表現の特質」としていたが,「美術Ⅰ」では「日本の美術の歴史と表現の特質,日本及び諸外国の美術文化について理解を深めること」,「工芸Ⅰ」では「日本の工芸の表現の特質や美意識に気付き,工芸の文化や伝統について理解を深めること。」とし,文化に関する学習の内容が加えられた。国際社会に生きる日本人として,我が国の伝統的な美術や工芸の表現の特質や様式,主題や表現方法等について理解を深めるとともに,日本及び諸外国の美術や工芸の文化を尊重する態度を養うことが重視された。(3)「内容の取扱い」○「B鑑賞」における言語活動の充実鑑賞の能力の一層の育成のため,言語活動の充実を図り,「内容のBの指導に当たっては,作品について互いに批評し合う活動などを取り入れるようにする」ことが示された。「B鑑賞」の学習において,生徒一人一人が個性を尊重し合いながら,作品について批評し合い討論する機会を設け,自他の見方や感じ方の相違などを理解し,作品の見方,感じ方を広げ,深めるような指導の充実が図られた。○知的財産権の配慮に関する事項を新設情報化社会への対応等から,美術や工芸に関する知的財産権などについて配慮し,自己や他者の著作物等を尊重する態度の形成を図るようにすることが新たに示された。自他の作品を,同等に尊重する態度の形成を図るとともに,知的財産権は,文化・社会の発展を維持する上で重要な役割を担っていることを理解できるように指導することなどが重視された。以上の点が改訂の主なポイントとなる。新学習指導要領では,「生きる力」をはぐくむという現行学習指導要領の趣旨は変わらないが,改訂のポイントとなった点を踏まえて,題材や指導計画の改善が求められる。平成29年度版内容解説資料高校生の美術305本書の無断転載・複製を禁じます。22145教科書の表紙には,従来よりも工夫された表面加工を施すなど,化学物質に過敏な生徒に少しでもやさしいものに仕上げるような配慮をしています。36