ブックタイトル平成30年度版 内容解説資料(小冊子)
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平成30年度版 内容解説資料(小冊子)
この教科書で学んでほしいこと未来に続く道を模索する高校生に、創造の楽しさや鑑賞の喜び、新しい価値を育むことの大切さを実感してほしい、「高校生の美術」シリーズはそんな思いを込めてつくられています。新版「高校生の美術2」では、これまでに学んできた内容との接続を明確にして、発達段階に沿った深まりのある題材を設定しています。この教科書を通して、高校生が新たな視点でものを見ることの大切さに気付き、自分の心の中に新しい価値観を築いていく力や、美術を通して生活や社会と豊かに関わる力を培ってほしいと願っています。2 3表現とは何か 2・3絵画の役割と写真の発明 4・5水のある情景を描く 6・7大気を感じて描く 8・9質感を捉えて描く 10・11人物のイメージや心情を表す 12・13構想を練って描く 14・15感覚の冒険 16・17線と明暗で表す 18~21絵画・デザイン 琳派 22~28資料 美術について考える 29版で表す 30・31絵画・彫刻 生物を空想して表す 32・33作家探求 高たか村むら光こう太た 郎ろう 34・35身近な材料で表す 36・37石がもつ素材の可能性 38・39ポスターを考える 40・41デザインがもたらす統一感 42・43紙の特性を生かして伝える 44・45使う人のためのデザイン 46・47庭園の造形 48・49感覚に訴えるデザイン 50・51作家探求 土ど門もん 拳けん 52・53複数の写真で表す 54・55アニメーションで伝える 56・57プロジェクション・マッピング 58・59美術の起源 60アジアの美術 61現代につながる美術 62日本の前衛 63テンペラ画を描く 64・65金きん箔ぱくを使って日本画を描く 66・67エッチングで銅版画をつくる 68シルクスクリーンでTシャツをつくる 69彫刻の技法 70・71部活動を紹介するチラシのデザイン 72・73コマ撮りアニメーションの技法 74・75紙で立体をつくる 76色彩 77・78美術を見せる 美術で伝える 美術がつなぐ 79~81表現とは何か絵とは何を描くものなのか*キュビスムとは、ピカソやジョルジュ・ブラックらによって展開した絵画運動である。対象を球体や円すい形、円筒形、立方体などに置き換えたり、複数の視点で捉えて幾何学的に再構成して描いたりした。目次 …表現 …鑑賞 …オリエンテーション絵画彫刻デザイン映像メディア表現資料学術研究[コンテ・チョーク・紙/44.2×63.1cm] 1895ピカソ美術館蔵[スペイン]パブロ・ピカソ[スペイン・1881~1973]ピカソのパン[ゼラチン・シルバー・プリント/30×24.5cm] 1952ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館蔵[イギリス]ロベール・ドアノー[フランス・1912~94]P5・12・19・36 パブロ・ピカソ夢[油彩・キャンヴァス/130×97cm] 1932ガンツ・コレクション蔵[アメリカ] 「学術研究」は、ピカソが14歳のときに描いた作品です。ピカソはキュビス パブロ・ピカソ[スペイン・1881~1973]ム*の創始者の一人であり、「夢」のような作品を描いたことで知られていますが、10代前半には写実的な絵を描いていました。ピカソは生前、「明日描く絵が一番素晴らしい」「私は対象を見えるようにではなく、私が見たままに描くのだ」と語り、描き方を次々に変化させていきました。 皆さんの中には、絵を描くことが苦手という人はいないでしょうか。そこで言う、絵が苦手とはどのようなことでしょう。本物そっくりに描くことができないから苦手だと思ってはいないでしょうか。ピカソの「夢」は、写実的に描かれているわけではありません。しかし、明快な色面や曲線を用いて女性が穏やかに眠っている様子を表したこの作品は、私たちの記憶に印象強く残ります。 絵とは何を描くもので、表現するとはどういうことなのでしょうか。この教科書での学びを通して、表現とは何かを考えていきましょう。*掲載している作品のサイズは、平面は縦×横、立体は高さ×幅×奥行き、もしくは高さ、幅、長さ、直径などを記している。マークについて 使用されているマークの意味や内容を知り、学習に生かしましょう。作家の言葉教科書に登場する作家の言葉を示した。課題マークそのページで学んだことを生かして取り組みたい活動を示した。マークは各分野に合わせて、絵画・彫刻・デザイン・映像メディア表現で5種類がある。絵画は明るくて、楽しくて美しいものであるべきだ。オーギュスト・ルノワールねらいマークそのページの学習のねらいを示した。リンクマーク学習する内容に関連するページを示した。P62 アンディ・ウォーホル学びの深化高校生の美術1 新版 高校生の美術2P2-3│表現とは何かP63|日本の前衛P10-11|質感を捉えて描く10 11絵画質感を捉えて描く表現質感を工夫して対象のイメージを描く対象から感じ取ったイメージを、質感を工夫して表しましょう。 質感は手で触るなど、触覚で感じ取るものです。しかし、私たちは目で見ながらものを触ってきた体験などにより、視覚から質感を想像することができます。質感の描き方を工夫することで、みずみずしい果物や、硬くひんやりした器物といった対象のイメージを効果的に表せるようになります。身の回りのものを深く見つめてイメージを感じ取り、質感の描き方を工夫して表現しましょう。質感を捉えて描くものや場面から感じ取ったイメージを、質感を工夫して創造的に表す。デルフトの焼物と果実[油彩・キャンヴァス/80.3×116.7cm]2008 ホキ美術館蔵[千葉県]青あお木き敏とし郎ろう[京都府・1947~]青木は、みずみずしい果物、グラスに注がれた飲み物の透明感など、多彩なモチーフを鋭く観察し、質感を描き分けている。左:海かい幸こう[絹本彩色/63.7×73.9cm] 1942 東京国立近代美術館蔵 竹たけ内うち栖せい鳳ほう[京都府・1864~1942]右:蛤はまぐり[紙本彩色/45×60cm] 1952 大分県立美術館蔵 福ふく田だ 平へい八はち郎ろう[大分県・1892~1974]栖鳳は、新鮮なタイの魚肌を鮮やかな色彩で描いている。福田は、微妙な色彩の変化で貝とすり鉢の光沢を描き、それぞれの硬い感じを表した。鮭(重要文化財)[油彩・紙/140×46.5cm]1877頃 東京藝術大学大学美術館蔵[東京都]高たか橋はし由ゆ 一いち[1828~94]高橋は、サケの皮と身の質感の違いを、油絵の具の重厚感を生かして描いた。タマネギ[油彩・キャンヴァス/39.1×60.6cm] 1881クラーク美術館蔵[アメリカ]オーギュスト・ルノワール[フランス・1841~1919]ルノワールはタマネギの皮の筋や乾燥した感じを、油絵の具のタッチを生かして描いた。P13 オーギュスト・ルノワール左:ネギ[色鉛筆・紙/35.5×43cm] 1970 デイヴィッド・ホックニー[イギリス・1937~]右:本と花[水彩・紙/17.1×24.3cm] 1889 浅あさ井い 忠ちゅう[千葉県・1856~1907]ホックニーは、色鉛筆の柔らかな色彩でネギのみずみずしい質感を軽やかに表し、浅井は、植物の生命感と革製の本の重厚感を水彩絵の具がもつ透明感を生かして描いた。ボストン・クリームス[油彩・キャンヴァス/35.5×45.7cm]1962 クロッカー美術館蔵[アメリカ]ウェイン・ティボー[アメリカ・1920~]ティボーは、絵の具をたっぷりと使い、筆跡によるマチエール(絵肌)を生かして、ケーキにこってりと盛られたクリームの質感を表した。乾魚[油彩・キャンヴァス/24×33cm] 1972長は谷せ川がわ?りん二じ 郎ろう[北海道・1904~88]食器[油彩・キャンヴァス/127×152.4cm] 1964ジェームズ・ローゼンクイスト[アメリカ・1933~]P62 ポップ・アートP13 デイヴィッド・ホックニーfinto[油彩・キャンヴァス/116.7×90.9cm] 2015 生徒作品「題名はイタリア語で偽の意味です。どこまで写実的に描いても本物にはなれないからです。色の明暗や彩度、立体感を意識して、見る人の印象に残るように描きました。」長谷川は和食器を落ち着いた色調で、ローゼンクイストは洋食器をカラフルに描いた。器物への光の映り込みを工夫して、陶磁器や木製品、ガラスなどの質感を表現している。身近なものや場面から感じ取ったイメージについて、特に質感に着目しながら表現することをねらいとしたページです。ほかにも空気感や心情、構図や配色などに着目して表現することをねらいとした題材などもあります。P40-41|ポスターを考える40 41デザインポスターを考える表現2010年バンクーバー冬季オリンピック/パラリンピック公式ポスター[各103×72.8cm]ベン・フルス[イギリス・1986~]カナダの自然を図案にしている。オリンピックとパラリンピックのポスターを並べるとカナダの国旗の柄であるカエデの形が浮かび上がる。テーマを生かした文化祭ポスターをつくろうここでは○○祭という架空の高校の文化祭を想定して、ポスターづくりのプロセスを紹介します。文化祭のテーマは「ハーモニー」です。東洋唯一の地下鉄道 上野浅草間開通[リトグラフ・オフセット印刷/91.8×62cm] 1927杉すぎ浦うら非ひ 水すい[愛媛県・1876~1965]具体的な場面を描いた作品である。電車が来る期待感を、一点透視図法を用いた構図で印象的に表している。ヒロシマ・アピールズ[103×72.8cm] 1988田た中なか一いっ光こう[奈良県・1930~2002]原爆の惨禍を体験した広島の祈りと願いを伝えるポスターである。ハトを平和の象徴として用い、背景のきのこ雲と対比させている。P28・78 田中一光Rise,again JAPAN[がんばろう日本][シルクスクリーン・紙/72.8×51.5cm] 2011東日本大震災からの復興というテーマが、ブロックを積み上げて日の丸をつくるという行為で象徴的に視覚化されている。文化祭のポスター切り出したパーツを並べ [水彩・紙/72.8×51.5cm] 2016 参考作品替えて検証している。横浜市立金沢動物園通年ポスター[72.8×51.5cm] 2010瀬せ戸とけいた(seto)[東京都・1972~]瀬せ戸となおよ(seto)[愛知県・1973~]豊かな森、草食動物という横浜市にある金沢動物園の緑のイメージと、人気者のコアラを組み合わせてデザインした。図と地の関係、トリミング、配色のバランスを効果的に用いている。目的や条件を基に、テーマが豊かに伝わるポスターを描く。ポスターを考える学校、文化祭、ハーモニーという3要素からキーワードを考えた。各要素をイメージと具体物に分けて考えるとよい。付箋に書き、貼り出して整理する方法がある。キーワードを出すキーワードを組み合わせて、ラフスケッチを描きながらアイデアを考える。描きながら考えることも大事である。複数のアイデアを出して比較する。ラフスケッチを描く検討の結果、D案を採用した。描く内容を整理してラフスケッチを描く。ラフスケッチのコピーからパーツを切り出し、並べて、配置や構図を検討する。構図が決まったら、文字情報、パーツの大きさ、余白の調整などを行い、レイアウトを確定して下図とする。アイデアを決めてレイアウトを絞り込むデザイナーのつくったポスターや過去の文化祭のポスター、他の学校のポスターなどを参考にしよう。写真集や図鑑、インターネットなどを活用して資料を集めることも有効である。既存の写真や画像を直接使用する場合は著作権の許諾が必要である。他のポスターを見る/資料を集める完成作品。水彩絵の具で原画を仕上げ、スキャナを用いてコンピュータに取り込む。文字や地図の情報はコンピュータでレイアウトする。キーワードに沿った楽しげなポスターとなった。ポスターの完成配色カードで色彩計画を考え、色鉛筆で彩色する。色彩計画を立てる箇条書きにして整理するとよい。条件と情報を整理する条件 目的と伝えたい相手を考える。目的:見た人が来たくなる。相手: 他校の生徒、中学生、地域の人。情報 必要な情報をまとめる。文化祭の名称:「○○祭」文化祭のテーマ:「ハーモニー」必要情報: 開催日時、学校名、所在地、電話番号、地図 ポスターのデザインでは、目を引くこと、内容が一目で分かること、気持ちが動くこと、印象に残ることなどが重要です。アイデアを練るときには、伝えたい内容や伝える相手、与えられた条件などを基に図柄やコピー(文字)などを考えることが大切です。図柄は、伝えたいことに関する場面をそのまま描くだけでなく、単純化して表したり、何かを象徴的に用いたりすると効果的です。また、コピーは、言葉の内容とともに、配置や大きさ、色彩などを工夫して印象に残ることが求められます。構図、レイアウト、配色に配慮して、情報が豊かに伝わる印象的なポスターをつくりましょう。「仲がいい」C 「協力「」協調」 「みんな元気」「文化部」「協力」D「五線譜「」楽器「」音符」学校運動部走ってる仲がいいみんな元気イメージ教室廊下校長先生具体物正門装飾文化部名物大鍋豚汁具体物ハーモニーイメージ 協調 響き合う 流れる感じ …具体物 楽器 五線譜 音符 …A 「正門装飾「」笑顔「」協調」 「仲がいい」「協調」B 「名物大鍋豚汁」文化祭…協力笑顔イメージ楽しい………○○駅テーマを決め、アイデアを形にしていく上での工程を、試行錯誤を含めて丁寧に紹介しています。テーマを生かすために、より深く追求する姿勢を提示しています。P60-63|美術史料 日本の前衛62 63現代につながる美術/ 日本の前衛美術史料資料抽象表現主義1940年代半ばにアメリカで起こった抽象絵画の動向。ジャクソン・ポロックによるドリッピングを用いたアクション・ペインティングの作品やマーク・ロスコによる広い均一な色面をもつ作品などがある。アース・ワーク1960年代後半に現れた美術の様式。自然環境そのものに手を加えて作品とした。ランド・アートとも呼ばれる。ロバート・スミッソンによる湖に岩石などで人工的にらせんの突堤をつくった作品などがある。メディア・アートビデオやコンピュータといったテクノロジーを活用する美術の表現形式。岩いわ井い俊とし雄おによるアナログとデジタルを組み合わせたインタラクティブな作品、高たか谷たに史し 郎ろう、池いけ田だ亮りょう司じ らによる実験的な作品など多くの試みが続く。ポップ・アート現代社会における大量生産、大量消費をテーマにする美術の様式。雑誌、広告、コミック、写真、既製品などをモチーフとして扱うことが多い。代表的な作家にアンディ・ウォーホル、ロイ・リクテンスタイン、ジェームズ・ローゼンクイストなどがいる。1950年代にイギリスで起こり、60年代にアメリカで全盛期を迎え、世界に広く影響を与えた。P31 アンディ・ウォーホルP31 ロイ・リクテンスタインP10 ジェームズ・ローゼンクイストネオ・ダダ廃物や印刷物を流用したり、日常的に目にする記号や象徴をモチーフにしたり引用したりして、作品制作を行う美術運動である。代表的な作家に、ロバート・ラウシェンバーグやジャスパー・ジョーンズなどがいる。1950年代のアメリカで興った。P37 ロバート・ラウシェンバーグ戦後日本の美術展美術展をきっかけにアーティストや評論家がつながり、社会的な美術の情勢がつくられることもあります。読売アンデパンダン1949年~63年に開かれた無審査の公募展である。回が進むにつれ、若手作家による前衛的かつ野心的な作品が多く集まるようになった。スキャンダラスな作品、ハプニング的要素をもった音や行為の作品などが、美術評論における論争や、主催者、行政とのトラブルを巻き起こし、15回で幕を閉じた。美術評論家の東とう野の 芳よし明あきにより反芸術と評された工く藤どう哲てつ巳みの作品を始め、赤あか瀬せ 川がわ原げん平ぺい、篠しの原はら有う司し男お、高たか松まつ次じ郎ろう、中なか西にし夏なつ之ゆき、三み木き富とみ雄お など、その後、国内外で高く評価される美術家が多く参加していた。人間と物質展1970年に美術評論家、中なか原はら佑ゆう介すけが企画した展覧会。「第10回日本国際美術展」の別名で、東京都美術館にて開催され、後に京都市美術館、愛知県美術館、福岡市文化会館へ巡回した。もの派およびアルテ・ポーヴェラを同時代的な世界の美術における動向として日本に広く知らせる意欲的な内容だった。P62 アルテ・ポーヴェラ1940 1950 1960 1970 1980 1990アンフォルメルポップ・アートネオ・ダダフルクサスミニマル・アート抽象表現主義アース・ワークメディア・アートコンセプチュアル・アート具体美術協会アルテ・ポーヴェラシミュレーショニズムもの派新表現主義第二次世界大戦終了人間と物質展読売アンデパンダン 第二次世界大戦以降、美術を取り巻く社会状況は大きく変化し、それまでにない多彩な表現が生まれました。 第二次世界大戦後、日本の美術界では美術団体の復活や再編成が行われましたが、従来の美術表現における既成概念を壊すような、先鋭的で斬新な表現も試みられるようになっていきます。現代につながる美術通過[紙・木枠] 1955村むら上かみ三さぶ郎ろう[兵庫県・1925~96]「第2回具体美術展」でのパフォーマンス。電気服[電球・コード・スイッチ/高さ165cm 奥行き100cm]1956(再制作1985)高松市美術館蔵[香川県]田た中なか敦あつ子こ[大阪府・1932~2005]作品Ⅱ[油彩・キャンヴァス/183×243cm] 1958兵庫県立美術館蔵白髪一雄[兵庫県・1924~2008]ひもにぶら下がり足で描く白髪。白い円[アクリル・キャンヴァス/192×259cm] 1967大原美術館蔵[岡山県]吉原治良[大阪府・1905~72]もの派1960年代後半に現れた、素材にあまり手を加えずに作品とする作家たちをもの派と呼ぶ。彼らは制作において、土、石、木、紙、綿、鉄などを配置して立体的に構成する。見る者に、配置した素材とそれを取り囲む空間を意識させる点に作品の特色があり、イタリアで同時代に起こったアルテ・ポーヴェラとの類似性が取り上げられることも多い。P62 アルテ・ポーヴェラ位い相そう―大だい地ち[土/円筒、穴とも270×直径220cm] 1968関せき根ね 伸のぶ夫お[埼玉県・1942~]関係項(原題:現象と知覚B)[石・ガラス] 1969李り禹う煥ふぁん[大韓民国・1936~]無限状況[木] 1970菅すが木き志し雄お[静岡県・1944~]アルテ・ポーヴェラ1960年代後半にイタリアで起こった美術運動。石や木、鉛、新聞紙、食物、動物などといった物体をあまり加工せずに、素材として組み合わせて提示する表現形式が特徴。ヤニス・クネリス、ジュゼッペ・ペノーネ、マリオ・メルツなどが代表的な作家であり、同時期のもの派とともに世界的な傾向として語られることもある。P63 もの派君を隠すオブジェ[金属・金網・布・ネオン/高さ110cm 直径210cm] 1968マリオ・メルツ[イタリア・1925~2003]シミュレーショニズム1980年代にニューヨークで起こった美術の様式。誰もが知っている名画や広告、歴史的な場面などの視覚的なイメージを意識的に作品に取り入れた表現が特色である。映画の一場面を想起させるシンディ・シャーマンの写真作品、名画や歴史上の人物になりきる森もり村むら泰やす昌まさの自作自演の写真作品などがある。肖像(ファン・ゴッホ)[写真/120×100cm] 1985国立国際美術館蔵[大阪府]森村泰昌[大阪府・1951~]新表現主義1980年代に現れた絵画表現の様式である。荒々しい筆致、原色による対比的な色彩を用いて暴力や死、性、夢、神話などのイメージを図像の組み合わせや文字などで表現した。ジャン=ミシェル・バスキアによるドクロや悪魔的なモチーフなどをプリミティブな筆致で描いた作品などがある。無題[アクリル・オイルスティック・キャンヴァス/207×175.9cm] 1981ジャン=ミシェル・バスキア[アメリカ・1960~88]日本の前衛フルクサス1960年代にアメリカの美術家ジョージ・マチューナスが組織した前衛的な美術グループの名称。行為を主な表現形式として、ハプニングやイベントを展開したフルクサスには多国籍のメンバーが参加しており、靉あい嘔おう、一いち柳やなぎ慧とし、オノ・ヨーコ、折おり元もと立たつ身み、塩しお見み允み枝え子こ、ジョン・ケージ、ヨゼフ・ボイス、ナム・ジュン・パイクなどの芸術家、音楽家がいる。P31 靉嘔FLUXUS1[木箱・オフセット印刷の本/19.3×21×7cm] 1964うらわ美術館蔵[埼玉県]ジョージ・マチューナス[リトアニア・1931~78]靉嘔[茨城県・1931~]塩見允枝子[岡山県・1938~]ほか多くのアーティストの作品が掲載された作品集。アンフォルメル1940年代半ばに起こったヨーロッパにおける抽象絵画の美術運動。ジョルジュ・マチューは即興的に絵筆を走らせた痕跡を作品とするなどして、潜在的な意識から生まれ出るものの表現を試みた。フランスの美術評論家ミシェル・タピエは具体美術協会の作品を日本におけるアンフォルメルとして海外に紹介した。P63 具体美術協会マチューの制作風景。 1959ミニマル・アート1960年代のアメリカを中心に世界的に見られた美術の様式である。シンプルな形や色の繰り返しで構成されるのが特徴で、ドナルド・ジャッドによる金属の箱を等間隔に配置する立体作品や、フランク・ステラによる単純な線や色面の組み合わせで画面を構成する平面作品などがある。グル・ヴァリエーション[アクリル・キャンヴァス/457.2×304.2cm] 1969フランク・ステラ[アメリカ・1936~]コンセプチュアル・アート1970年代に起こった世界的な美術の様式である。記号や文字、文章、身体表現などを用いて、視覚化できない観念などを表現した。河かわら原温おんは当日の日付を絵に表し、同日の新聞などと組み合わせて作品とした。NOV. 21,1985 シリーズ「今日」(1966-)から[アクリル・キャンヴァス・紙・新聞/25.7×33.4cm]1985 東京都現代美術館蔵河原 温[愛知県・1932~2014]具体美術協会吉よし原はら治じ 良ろうが大阪で1954年に結成した前衛芸術グループの名称。ひもにぶら下がり足で描く白しら髪が 一かず雄お をはじめ、既成概念にとらわれない、作家ごとの個性的な表現が特徴である。身体表現やインスタレーション(設置空間を含めて作品とする表現形式)による作品も多い。ミシェル・タピエにより海外に紹介され、その活動は国際的にも知られている。P62 アンフォルメル「美術の起源」「アジアの美術」「日本の前衛」など、地域や時代にスポットを当てて、美術史を深く読み解いていくことをねらいとしたページを用意しました。美術Ⅰから、「高校生の美術2」へ。より学びが深まるような題材の設定をしています。多くの学校で取り組まれているポスターを題材としたページです。表現の参考となるように、多くの作家作品を掲載しています。70 71表現ポスターで伝えるデザイン上:VICTORY[103×72.8 cm] 1975下:アイデアスケッチ[鉛筆・紙/左12.9×15.8cm右13.7×8.8cm] 1974二にの戸へ市しシビックセンター蔵[岩手県]福ふく田だ 繁しげ雄お[東京都・1932~2009]単純な形と色、対角線の明快な構成が見る者に強い印象を与える。砲口に砲弾が向かってくるというイメージで、反戦を訴えるポスターである。「いわて子どもの森」ポスター[サイズ不詳] 2003イラストレーション:及おい川かわ賢けん治じ[千葉県・1975~]竹たけ内うち繭まゆ子こ[千葉県・1974~]親しみやすいイラストや文字を、動きを付けて配置することで、施設のテーマである「楽しさ」との出会いを子どもたちにも分かりやすく伝えている。HIROSHIMA APPEALS「鳥たち」[103×72.8cm] 1984粟あわ津づ 潔きよし[東京都・1929~2009]「HIROSHIMA APPEALS」は、原子爆弾を投下された広島から、平和を呼びかける「ヒロシマの心」を語り続けることを目的にポスターを制作するプロジェクトである。鳥は“PEACE、PEACE”と鳴いているという音楽家の言葉から着想を得て、多くの鳥をパステルで画面いっぱいに描いた。東京オリンピック[103×72.8 cm]1962 東京国立近代美術館蔵亀かめ倉くら雄ゆう策さく[新潟県・1915~97]何十回もスタートダッシュを繰り返し、ランナーが折り重なりつつも全員の顔が見える決定的瞬間を撮影した。一瞬を切り取る写真の臨場感を生かしたポスターである。P120 亀倉雄策シャッターを切るタイミングが早すぎる。6人の顔が見えない。無題(フライング・フィギュア)[40.3×29.8cm]1977 オークランド美術館蔵[アメリカ]ジャン=ミシェル・フォロン[ベルギー・1934~2005]アムネスティ・インターナショナル「良心の囚人の年」のポスターである。囚人服の人物が虹色の翼で空を飛ぶイラストで、思想や信条を理由に不当に逮捕された人々の救済を呼びかけている。日本古典芸能団招しょう聘へい記念イベントのためのポスター 日本舞踊[103×72.8cm] 1981DNP文化振興財団蔵[東京都]田た中なか一いっ光こう[奈良県・1930~2002]アメリカで行われた日本古典芸能を紹介するイベントのポスターである。日本髪の女性を単純な形と色の組み合わせだけで明快に構成し、日本舞踊というテーマを表した。P120 田中一光今日の日本のポスター展(チューリッヒ)[112.5×90.6cm] 2006永なが井い一かず正まさ[大阪府・1929~]海外で開催した日本人作家のポスター展の告知用ポスターである。紫の花と組み合わせた鶴や、白い背景と赤い丸で日本のイメージを象徴している。P78 永井一正コンテストへの作品募集ポスター[サイズ不詳] 2010アートディレクション:浅あさ葉ば克かつ己み[神奈川県・1940~]イラストレーション:池いけ田だ 学まなぶ[佐賀県・1973~]葛飾北斎「神奈川沖浪裏」の構図を生かし、「クール・ジャパン」のアイデアコンテストへの参加を呼びかけるポスターである。余白に日本独自の美意識を感じさせる。 ポスターは、多くの人が集まる駅や街の中などに掲示され、視線を引き付けてメッセージを確実に伝えることが求められます。身の回りにあるポスターから、文字やイラスト、写真など様々な要素で構成された表現の特徴や工夫を読み取り、効果的にメッセージが伝えられるポスターをつくりましょう。ポスターで伝える伝えたい内容を、イラストや写真と文字などを組み合わせてポスターで表現する。P70-71|ポスターで伝えるデザイン西洋・日本の美術を通史で掲載しています。また4ページ分の見開きの年表も収録。日本と世界との美術的な関連を理解するのに役立ちます。P101|西洋の美術 P114|日本の美術日本の美術縄文、弥生、古墳時代の美術 1~5 日本で、豊かな装飾が行われた造形表現の歴史は、縄文時代中期につくられた土器まで遡さかのぼれる。中でも新潟県から出土した火か焔えん土器は、燃え上がる炎を想起させる力強い造形性が特徴的である。後期には抽象性を感じさせる土偶がつくられている。 稲作が伝わり、西日本に弥生文化が成立した紀元前4世紀頃には、実用的な形で装飾も簡素な弥生土器がつくられた。また、弥生時代には大陸から青銅器や鉄器がもたらされ、青銅の銅どう鐸たくがつくられた。銅鐸は祭さい祀し や儀式などに使われたと考えられている。 弥生時代後期には支配者によると思われる大きな墳墓がつくられ始めた。3世紀中頃以降にはより大規模な古墳がつくられ、古墳の周辺には人物、動物、家、船などの埴はに輪わ が立て並べられた。飛あすか鳥、奈良時代 飛鳥文化の美術 6~9 538年頃、仏教が朝鮮半島を経て日本に伝来する。聖しょう徳とく太たい子しや蘇そ 我がの馬うま子こ らは国を治める基本に仏教を据え、7世紀前半、飛鳥の地を中心に寺院や仏像など日本最初の仏教美術が芽生えた。 飛鳥、奈良時代の寺院の伽が藍らん配置は様々であるが、いずれも中国や朝鮮の影響を受けている。現存する世界最古の木造建築である法ほう隆りゅう寺じの中門、回廊と金堂、五重塔などの配置もその一つである。仏像には、法隆寺の釈しゃ迦か三さん尊ぞん像ぞうのように端正で厳しい表情で正面性を重んじた北ほく魏ぎ様式と、広こう隆りゅう寺じ の弥み勒ろく菩ぼ薩さつ半はん跏か思し惟い像ぞうのように顔や姿が柔和で丸みがあり、立体感を有した南なん梁りょう様式がある。 絵画では、法隆寺の玉たま虫むしの厨ず子しに描かれた須しゅ弥み座ざ絵えの一つ、捨しゃ身しん飼し虎こ図ずが挙げられる。釈迦の前世物語の一つで、一画面に時間的に異なる場面を表す画面構成は、のちの絵巻物の先駆けとも言えよう。奈良時代 白はく鳳ほう、天てん平ぴょう文化の美術 :~C 飛鳥文化に続き、7世紀後半から8世紀初頭の文化を白鳳文化、それ以降の奈良時代の文化を天平文化と呼ぶ。 8世紀に入ると遣唐使の派遣が盛んになり、朝鮮半島を経由せずに中国大陸の文化の影響を受けるように1 火か 焔えん土器(重要文化財)[土/高さ32.5cm]縄文時代中期長岡市立科学博物館蔵[新潟県]3 壺つぼ形がた土器(重要文化財)[土/高さ32.6cm]弥生時代後期 東京国立博物館蔵5 埴はに輪わ 踊る人々[土/高さ57cm・64.1cm]6世紀 東京国立博物館蔵7 釈しゃ迦か三さん尊ぞう像ぞう(国宝)[金銅造/中尊の高さ87cm]623 法隆寺蔵鞍くら作つくりの止と利り[生没年不詳]8 弥み 勒ろく菩ぼ 薩さつ半はん跏か思し惟い像ぞう(国宝)[漆しっ箔ぱく・赤あか松まつ/高さ123.3cm]7世紀前半広こう隆りゅう寺じ蔵[京都府]P65 弥勒菩薩半跏思惟像9 玉たま蟲むしの厨ず子し須しゅ弥み座ざ絵え捨しゃ身しん飼し虎こ図ず(国宝)[彩色・木/60×35cm]7世紀中頃 法隆寺蔵: 阿あ修しゅ羅ら 像ぞう(国宝)[彩色・乾かん漆しつ造づくり/像高153.4cm] 734興こう福ふく寺じ蔵[奈良県]P65 阿修羅像A 鑑がん真じん和わ 上じょう坐ざ像ぞう(国宝)[乾漆造/高さ80.1cm] 8世紀 唐とう招しょう提だい寺じ蔵[奈良県]2 土偶(重要文化財)[土/高さ36cm]縄文時代晩期 東京国立博物館蔵4 袈け裟さ襷だすき文もん銅どう鐸たく(国宝)[青銅/高さ39.4cm]弥生時代中期 神戸市立博物館蔵[兵庫県]6 法ほう隆りゅう寺じ西さい院いん伽が藍らん(世界遺産・国宝) 7世紀後半[奈良県]114美術表現の起源 1~2 美術表現の起源を明確に規定することはできないだろうが、20万年前につくられた道具や身体への彩色も美術表現と考えるなら、ネアンデルタール人の頃から行われていた。旧石器時代の女性偶像ウィレンドルフのヴィーナスは、胸や腰などの女性的特徴が誇張され、豊猟や多産を願う祈りや儀式のためにつくられたと考えられる。また、洞窟の壁面に赤土などの顔料を用いて牛馬や狩猟の様子などを描いたラスコー洞窟壁画などからは、絵画は、当時の生活において大切だったものを描いていたことが想像できる。 このように、美術表現は人間の生活とは切り離せない存在であり、時代とともに表現の対象や方法も変化した。美術表現の歴史を知ることで、人間の思想や技術などの変遷について理解を深めることができる。メソポタミア、エジプト、エーゲの美術 3~8 農耕が普及し土器の製造が盛んになると、顔料で文様が描かれた土器が世界各地でつくられた。西アジアからは、麦や家畜が描かれた彩文土器が出土している。早くから文明が開けていたメソポタミアでは、紀元前3000年頃にシュメール人によって都市国家が形成され、その後は多様な民族の攻防により、複数の王国が順次に起こった。この頃、グデア像のような肖像彫刻、装飾品、建築などの美術品が多くつくられた。 エジプトの地はナイル川から自然の恵みを受け、作物が豊富で早くから人々が集まり、紀元前3000年頃には高度な文明の王国が成立した。王の巨大な墳墓であるピラミッド、ツタンカーメン王のミイラにかぶされていた黄金の仮面など、富や権力に結び付いた美術品がつくられている。人体の彫刻は書記座像のように正面向きで、どっしりとした量感や写実性はあるが動勢が少ない。絵画に描かれた人物は、沼地での狩猟のように顔や足は横向きで、肩や目は正面を向くように描かれていることが特徴的である。 エーゲ海の島々やその周辺には、海洋文明のクレタ文明(ミノア文明)、城塞の獅子門など軍事力に関連する造形が多く残るミケーネ文明など、メソポタミアとは異なる文明が栄えた。西洋の美術 1 ウィレンドルフのヴィーナス[石灰石/高さ11cm]旧石器時代ウィーン自然史博物館蔵[オーストリア]6 書記座像[石灰岩/高さ53cm] 紀元前25世紀頃ルーヴル美術館蔵2 ラスコー洞窟壁画(世界遺産)旧石器時代[フランス]7 沼地での狩猟(墓室壁画の部分)[83×98cm] 紀元前15世紀大英博物館蔵[イギリス]8 獅子門(世界遺産)[礫れき岩がん・硬質石灰岩/開口部の高さ310cm]紀元前14世紀頃[ギリシャ]: パルテノン神殿(世界遺産)[大理石/床面30.88×69.5m] 紀元前447~前438[ギリシャ]3 彩文土器深鉢[土/高さ28.9cm]紀元前4000頃ルーヴル美術館蔵[フランス]4 グデア像[閃せん緑りょく岩がん/高さ62cm]紀元前2144~42頃ルーヴル美術館蔵9 アクロポリスの少女[彩色・大理石/高さ115cm]紀元前520頃アクロポリス美術館蔵[ギリシャ]A ミロのヴィーナス[大理石/高さ202cm]紀元前130頃 ルーヴル美術館蔵5 ツタンカーメン王のマスク[金・貴石/高さ54cm]紀元前14世紀カイロ美術館蔵[エジプト]101美術史6 7絵画身近なものを描く表現ボタンの仲間[鉛筆・色鉛筆・パステル・紙/27.8×17.6cm] 1979ホルスト・ヤンセン[ドイツ・1929~95]ヤンセンは、ボタンの大きさの違いや形の面白さ、色の美しさに引かれてスケッチした。 日常生活の身近なところにあるものを、改めて見つめ直してみましょう。普段見慣れているものや、あまり気に留めていないものでも、よく観察してみると、これまで気付かなかった発見があるでしょう。新たな視点で見付けた形や色のよさや美しさ、愛着などから主題を生み出し、存在感や雰囲気を捉えて描いてみましょう。身近なものを描く形や色などに着目して描こう身近なものを観察して、形や色、構造のよさや面白さを見付けて描いてみましょう。写生図(五色海老)[着色・鉛筆・紙/25.2×35.7cm]制作年不詳田中一村記念美術館蔵[鹿児島県]田た中なか一いっ村そん[栃木県・1908~77]一村は、スケッチブックに植物、鳥、魚、虫などを日常的に描いた。「写生図(五色海老)」は、海老の構造と細部をよく観察し、しっかりと形を捉えて鉛筆でスケッチし、丁寧に彩色している。P3 田中一村実物大身の回りのものを見つめ直して描こう形や色、質感のよさ、生命感や感動などを基に、形や色のよさや美しさ、面白さを自分なりに表現方法を静物画のスケッチ[木炭・紙/18×26cm] 1949 工夫して描きましょう。ジョルジョ・モランディ[イタリア・1890~1964]モランディは、食卓の瓶や器をありのままに捉え、それぞれの形の面白さを生かしながら並べ方を工夫して描いた。プルプル[色鉛筆・紙/19×26.7cm] 2015 生徒作品「卵を観察して、白身や黄身のそれぞれに微妙な色みの違いがあることや、プルプルした質感を発見しました。」直球勝負![鉛筆・紙/51.5×36.4cm]2015 生徒作品「投げる瞬間を切り取りました。指の影をボールに落とし、手とボールの関係をはっきりさせています。」ピーマンと3本の色鉛筆[色鉛筆・紙/35.5×43cm] 1970デイヴィッド・ホックニー[イギリス・1937~]ホックニーは鉛筆とピーマンの形と色の組み合わせに着目し、白い紙の上に鉛筆とピーマンを並べて、形と色を対比するように描いた。P13・19 デイヴィッド・ホックニー10月の虫と花 スケッチ[ペン・色鉛筆・紙/約18×14cm]2011大おお島しま理り恵え[静岡県・1963~]大島は、身近にある草花や虫たちに目を向け、素直な気持ちで観察し、ペンや色鉛筆でスケッチした。サザンカやタツナミソウ、さなぎから羽化していくキチョウの様子などが生き生きと描かれている。京菓子 スケッチ[彩色・紙/23.5×36cm] 1948福ふく田だ平へい八はち郎ろう[大分県・1892~1974]福田は、木箱の中に収められた2種類の京菓子のそれぞれの形や色、配色と配置の面白さに気付き、そのよさや美しさを表現した。身近なものを見つめ直し、感じ取ったことや考えたことを基に構想を練って表現する。P147 福田平八郎P6-7│身近なものを描く身のまわりにある身近なものに着目し、感じたイメージを表現することをねらいとしています。絵画