書写の授業ってどうすればいいの? 興味をもたせるにはどうすればいいの? など、先生方の『ここが知りたい!』にお答えします。

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Q

市販の水書用紙は、色が豊富でます目や文字が印刷されているものもありますが、「水書きシート」の水書用紙は、なぜ灰色で無地なのでしょうか。

2019.05.29 / 教材・教具
回答者:日本文教出版 編集部

A

カラーユニバーサルデザインに配慮して、筆跡(濡れて変色した部分)の色と用紙の色の違いが最も見分けやすい灰色の水書用紙を貼付しています。

そして、子どもたちが自由に書けるスペースをできるだけ広くするため、無地の水書用紙にしました。自由に書ける部分を広くとったことで、腕全体を使って、点画や文字を書けます。また、特定の教材の文字を印刷せず、「水書きシート」の活用を推奨している教材(一年:9教材、二年:11教材)など、様々な教材で自由に活用できるようにしました。

日本文教出版 編集部

Q

外国語科が導入されますが、新しい教科書に、アルファベットを書く教材はありますか。

2019.05.29 / 国語科書写(全般)について
回答者:日本文教出版 編集部

A

五・六年の「生活と書写」コーナーに、「アルファベットの書き方」と「エアメール」の表書きの書式を新たに掲載しました。なお、三~六年の「生活と書写」コーナーは、他教科等の学習活動や日常生活にいかしやすいよう、資料として巻末にまとめて掲載しています。

日本文教出版 編集部

Q

ピンクと水色という色の組み合わせは、一部の児童にとって識別しづらい可能性があると聞きました。色覚特性のある子どもへの配慮はされていますか。

2019.05.29 / 国語科書写(全般)について
回答者:日本文教出版 編集部

A

日本文教出版「小学書写」では、特別支援教育やカラーユニバーサルデザインの観点から、大内進先生(国立特別支援教育総合研究所)に校閲をお願いし、できるだけ多くの子どもたちが等しく情報を取り入れられるように配慮しています。

色の見え方が異なる方にとって同じ色のように見えてしまう配色があることは事実ですが、これは色の濃度や明度によるものであり、ピンクと水色の組み合わせが必ず区別しにくい配色となるわけではありません。「小学書写」では、それぞれの色の濃度・明度を適切に調整した配色にして、誰にでも見分けられるようにしています。また、色が隣り合ったり重なったりする部分では、白い線を間に挟むことで、より見分けやすくなりました。

更に、補助線や矢印などについては、点線を用いたり線の太さを変えたりして形状を工夫することで、色分けによる示し方に頼らなくても情報を識別できるようになっています。

日本文教出版 編集部

Q

新しい「小学書写」教科書に、国語科としてのポイントはありますか。

2019.05.29 / 国語科書写(全般)について
回答者:日本文教出版 編集部

A

国語科の改訂のポイントの一つである“語彙指導の改善・充実”を書写と関連させた「言葉の窓」コーナーを新設しています。

ほかにも、全学年の「国語の広場」コーナーや「生活と書写」コーナー、三年「ローマ字の表」など、新学習指導要領 国語編の内容をふまえた教材や資料を、継続して掲載しています。

日本文教出版 編集部

Q

デジタル教科書を発行する予定はありますか。

2019.05.29 / 国語科書写(全般)について
回答者:日本文教出版 編集部

A

2020年4月に「学習者用デジタル教科書」を発売予定です。これは、「学校教育法等の一部を改正する法律」により制度化されたもので、必要に応じて紙の教科書に代えて利用できます。特別な配慮を必要とする子どもたちのため、音声読み上げや総ルビ表示、色の反転、配色設定、拡大などの機能を備えています。なお、「学習者用デジタル教科書」は紙の教科書と同一内容であり、教材コンテンツは収録していません。紙の教科書にデジタルコンテンツマークのある、姿勢・執筆や毛筆用具の準備等に関する教科書デジタルコンテンツは、弊社ホームページ上でご覧いただけます。

また、「教師用指導書」の付録DVDに、「小学書写」教科書を電子媒体にした「指導者用デジタル教材」を収録予定です。これには、筆使いの動画や点画ピースなどの教材コンテンツを収録する予定です。

日本文教出版 編集部

Q

鉛筆の正しい持ち方は、どのように指導すればよいですか。

2019.02.19 / 国語科書写(全般)について
回答者:日本文教出版 編集部

A

大切なことは、筆記具の適切な持ち方を身につけることが、正しく整った文字が書きやすくなることにつながるということを児童に理解させることです。そのうえで、適切な持ち方をきちんと身につけられるように、丁寧な指導をする必要があります。たとえば、日常生活で書く活動を始める前に声かけをしたり、児童自身が持ち方を確認できる環境を作ったりすることが考えられます。

なお、「筆記具の持ち方」の図を教室に掲示しておいたり、書写の教科書をいつでも確認できるように教室に置いたりなどといった環境作りは、硬筆の入門期である低学年だけでなく、中・高学年でも有効です。

日本文教出版 編集部

Q

児童に書く意欲をもたせるためには、どのような指導をすればよいですか。

2019.02.19 / 授業の進め方
回答者:日本文教出版 編集部

A

書く意欲をもたせるためには、学習の目標と課題解決の方法を明確にし、学習後に満足感や達成感を得られるようにすることが大切です。

たとえば、授業の始めに書いた文字と終わりに書いた文字や、日常生活で書いている文字と書写の授業で書いた文字を比較する活動などが考えられます。その子どもが書いた文字同士を比較することで、児童自身の成長を実感させることが大切です。

また、クイズの問題やゲームに使う道具を手書きで作る活動など、学習に遊びを取り入れながら取り組ませることも考えられます。

日本文教出版 編集部

Q

文字を書くときの姿勢が崩れやすい児童が多いです。どのように指導すればよいでしょうか。

2019.02.19 / 国語科書写(全般)について
回答者:日本文教出版 編集部

A

適切な姿勢で文字を書くには、背筋を伸ばした状態で体を安定させること、書く位置と目の距離を適度にとること、筆記具を持ったときに筆記具の先端が見えるようにすることなどが大切です。そして、書写の時間以外でも継続的に指導をすることで、適切な姿勢を習慣づけることができます。

継続的な指導の方法としては、いつでも確認できるように「書く姿勢」の図を教室に掲示することや、日常生活で書く活動を始める前には必ず「合い言葉」を唱えさせることなどが考えられます。なお、硬筆や毛筆の姿勢図、合い言葉のイラスト、鉛筆や毛筆の持ち方の図は、掲示用拡大資料がございますので、ご活用ください。

日本文教出版 編集部

Q

書写の授業でのグループワークは、どのような活動が考えられますか。

2019.02.19 / 授業の進め方
回答者:日本文教出版 編集部

A

児童同士のペアトークやグループトークは、他教科と同様に、書写の授業でも行うことができます。

たとえば、ペアで試し書きを交換してアドバイスをし合う活動や、試し書きとまとめ書きを見比べてよくなったところを伝え合う活動などが考えられます。グループでは、字形を整えるための考えを話し合ったり、複数人で1枚の掲示物を作ったりする活動が考えられます。

さらに、これらの活動の際、点画の名前や「始筆」「送筆」「終筆」、「○画目」などの書写用語を使うように声をかけることも大切です。これにより、伝えたいことを明確に相手に伝えられ、文字を整えて書くことへの理解を深めることができます。

日本文教出版 編集部

Q

配列の指導で小筆を使用したところ、子どもたちが小筆の扱いに慣れておらず、指導にも戸惑ってしまいました。小筆の扱い方の指導は、どのようにすればよいですか。

2019.02.19 / 授業の進め方
回答者:日本文教出版 編集部

A

小筆の扱い方は、筆とも鉛筆とも異なります。そのことを理解し、一人一人に応じた指導の観点を明らかにして、指導することが大切です。

◆適切な持ち方

小筆は、手のひらを丸くし、小筆の軸とひとさし指の間に隙間ができないように持ちます。そして、軸を鉛筆よりも立てて、手首を少し上げて書きます。なお、背筋を伸ばして、左手で紙を軽く押さえることについては、筆や鉛筆で文字を書くときと同じです。

◆小筆の準備と後始末

小筆は、穂の三分の一ぐらいをおろして使います。半分以上おろしたり、反対に穂先を少ししかおろしていなかったりしていませんか。

また、はじめはきちんとおろせていても、後始末の際に水で洗い流して、筆の穂を全ておろしてしまうこともあります。小筆の後始末は、水で洗い流すのではなく反故紙でふき取りながら穂先を整えます。

使い始めや後始末の仕方をきちんと知らせ、正しい使い方が習慣になるようにすることが大切です。

日本文教出版 編集部

Q

書写に関して、学習指導要領の変更点を教えてください。

2018.11.26 / 国語科書写(全般)について
回答者:日本文教出版 編集部

A

新しい学習指導要領で国語の内容の構成は、〔知識及び技能〕及び〔思考力、判断力、表現力等〕に構成し直されました。これにより、書写の位置づけが、現行の学習指導要領の〔伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項〕から、〔知識及び技能〕(3)我が国の言語文化に関する事項に変更されました。

また、各学年の内容の書写に関する事項では、全学年に共通して、書写に関する知識や技能を身につけることができるよう「理解し使うこと」が追加されました。

各学年の内容の変更点については下記の通りです。

◆第1学年及び第2学年の変更点

現行学習指導要領
(平成20年告示、平成27年一部改正)
新学習指導要領
(平成29年告示)
(2) 書写に関する次の事項について指導する。
  • ア 姿勢や筆記具の持ち方を正しくし,文字の形に注意しながら,丁寧に書くこと。
  • イ 点画の長短や方向,接し方や交わり方などに注意して,筆順に従って文字を正しく書くこと。
  • ウ 書写に関する次の事項を理解し使うこと。
    • (ア) 姿勢や筆記具の持ち方を正しくして書くこと。
    • (イ) 点画の書き方や文字の形に注意しながら,筆順に従って丁寧に書くこと。
    • (ウ) 点画相互の接し方や交わり方,長短や方向などに注意して,文字を正しく書くこと。

現行の学習指導要領の内容に、点画の書き方に関する記述が加えられました。点画とは、文字を構成する「横画、縦画、左払い、右払い、折れ、曲がり、そり、点」などのことで、点画の書き方とは、点画の始筆から送筆、さらに、終筆(とめ、はね、はらい)までの筆記具の運び方のことを指しています。これに関して、「第3 内容の取扱いについての配慮事項」2カ(エ)で、運筆能力の向上に繋げる指導を工夫することが求められています。

◆第3学年及び第4学年の変更点

現行学習指導要領
(平成20年告示、平成27年一部改正)
新学習指導要領
(平成29年告示)
(2) 書写に関する次の事項について指導する。
  • ア 文字の組み立て方を理解し,形を整えて書くこと。
  • イ 漢字や仮名の大きさ,配列に注意して書くこと。
  • ウ 点画の種類を理解するとともに,毛筆を使用して筆圧などに注意して書くこと。
  • ウ 書写に関する次の事項を理解し使うこと。
    • (ア) 文字の組み立て方を理解し,形を整えて書くこと。
    • (イ) 漢字や仮名の大きさ,配列に注意して書くこと。
    • (ウ) 毛筆を使用して点画の書き方への理解を深め,筆圧などに注意して書くこと。

(ウ)が、第1学年及び第2学年の(イ)の学習をふまえて「毛筆を使用して点画の書き方への理解を深め」に変更されました。ここでは、毛筆によって点画やその書き方が定まってきたことに着目し、毛筆による学習を通して点画の種類や書き方への理解を一層深めて書けるようにすることが求められています。ただし、「第3 内容の取扱いについての配慮事項」2カ(ウ)には、毛筆を使用する書写の指導は硬筆による書写の能力の基礎を養うよう指導すると示されている通り、毛筆のための毛筆学習ではなく、硬筆のための毛筆学習であることに留意する必要があります。

◆第5学年及び第6学年の変更点

現行学習指導要領
(平成20年告示、平成27年一部改正)
新学習指導要領
(平成29年告示)
(2) 書写に関する次の事項について指導する。
  • ア 用紙全体との関係に注意し,文字の大きさや配列などを決めるとともに,書く速さを意識して書くこと。
  • イ 毛筆を使用して,穂先の動きと点画のつながりを意識して書くこと。
  • ウ 目的に応じて使用する筆記具を選び,その特徴を生かして書くこと。
  • ウ 書写に関する次の事項を理解し使うこと。
    • (ア) 用紙全体との関係に注意して,文字の大きさや配列などを決めるとともに,書く速さを意識して書くこと。
    • (イ) 毛筆を使用して,穂先の動きと点画のつながりを意識して書くこと。
    • (ウ) 目的に応じて使用する筆記具を選び,その特徴を生かして書くこと。

第5学年及び第6学年では、内容に変更はありませんでした。従来通り、第3学年及び第4学年までの学習内容を受けて、書写に関する三つの事項を理解し使うことが求められています。

日本文教出版 編集部

Q

新しい学習指導要領の解説に示された「水書用筆等」とは、どのような用具ですか。

2018.11.26 / 教材・教具
回答者:日本文教出版 編集部

A

「水書用筆」は、穂先に水を含ませて書く筆と、軸の部分に水を入れて書く筆があります。どちらも扱いが簡便で弾力性に富み、様々なタイプの筆が販売されています。なお、「水書用筆」の特性を活用するためには、「水書用紙」が必要です。「水書用紙」は、水に濡れると色が変わり、乾くと元に戻るという特性をもちます。現在、小学校でも使用されている指導者用の水書板をイメージするとわかりやすいのではないでしょうか。「水書用筆」と「水書用紙」を使用することで、繰り返し何度でも学習することができます。

日本文教出版 編集部

Q

日常生活や学習活動にいかすことのできる書写の能力を育成するには、どのようなことを意識して授業を展開すればよいですか。

2018.11.26 / 授業の進め方
回答者:日本文教出版 編集部

A

書写力を日常生活にいかすためには、各領域の言語活動と関連させながら「伝え合う力」を高められるようにすることが大切です。授業に際しては、具体的な場面設定や、目的意識を高められる教材内容が望ましいと考えられます。

たとえば、現行の教科書では、各領域の言語活動をふまえた特設ページ「広がる学び」や「もっと書こう」を掲載しています。「広がる学び」は、原稿用紙の使い方や手紙の書き方、ポスターの書き方、メモのとり方など、様々な書式を扱った教材です。また、「もっと書こう」は、説明文や読書感想文、意見文などの、国語科における具体的な言語活動を系統的に扱った教材です。

このような各領域の言語活動を書写の教材に取り入れた授業をおこなう場合は、児童の発達段階や、学校・学級の実態に応じて取り扱うことが大切です。

日本文教出版 編集部

Q

デジタル教科書は、どのように活用するのが効果的ですか。

2018.11.26 / 教材・教具
回答者:日本文教出版 編集部

A

まず、デジタル教科書の活用は、目的を明確にして内容と適切に関連させ、指導者と児童が一体となる授業展開を目指すことが大切です。そのうえで、デジタル教科書の活用が効果的な場合として、下記のような例が挙げられます。

◆児童主体の学習を展開したい場合

児童に直接操作させることで、興味・関心を持続させ、児童主体の授業をおこなうことが可能になります。さらに、児童の主体的な学習活動を増やすことで「伝え合う力」を育成できます。

◆人数が多いクラスで書写の指導をする場合

児童の人数が多い場合、指導者が一人一人の筆を持って指導することは容易ではありません。しかし、デジタル教科書を活用して一斉指導をおこなうことで、児童の視点を一致させ、共通認識を持たせることができ、効率的な授業ができます。また、筆使いの動画は、繰り返し再生したり、見たい場面を一時停止したりできるため、筆使いを正しく理解させられることにもつながります。

◆書写の指導の経験が少ない場合

書写は、教科の特性上、技能的なものが多く、指導者がある程度の知識や技能を身につけていなければ、効果的な指導が難しい場合があります。そのような場合でも、デジタル教科書の活用により、誰もが効果的な指導をすることが可能です。

デジタル教科書を活用すると、誰もが効率的に児童主体の授業を展開することができます。指導過程のどの場面で、どのように活用するかを考えて、授業をおこなってみてください。

日本文教出版 編集部

Q

児童に効果的に筆順を覚えさせるには、どのように指導するのがよいでしょうか。

2018.11.26 / 授業の進め方
回答者:日本文教出版 編集部

A

筆順には、二つの大原則と、八つの原則があることを理解させること、正しい筆順で書くと正しく整えて(効率よく)書けること、筆順によって字形が変わることを理解させることが大切です。筆順を誤ると、点画の長短や方向、接し方に影響を与え、字形が整わなくなります。

書写の時間や初めに文字を学習するときには、空書きで大きく書くことで筆順と文字の書き方を同時に理解させることができます。空書きをしながら「いーち、にー」と声に出しながら書くことで筆順を意識させたり、点画の形や方向、画数などの相違点や類似点を明らかにして、正しく書けるようにしたりすることも、筆順の理解に効果的です。

なお、指導者の板書は児童の書写に影響を与えます。まずは、指導者が板書をするとき、常に定められた正しい筆順で書くよう留意することが大切です。

日本文教出版 編集部

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