ブックタイトル2020年度版「小学社会」内容解説資料

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概要

2020年度版「小学社会」内容解説資料

教科書検討の観点「小学社会」の特色①指導計画の作成と内容の取扱いとの関連●4年や6年での,国際交流や世界の国々の学習において示された事例は,国際理解や多文化共生の基礎を養うことに適している。●6年の政治や現代史の内容では,公民的資質の基礎を養うことに適しており,主として集団や社会との関わりに関する内容と深く関連づけて指導することができる。生活科との関連●社会科のスタートである3年の社会科では,生活科で培われた直接的な体験や活動を通した 「知的な気づき」(社会的認識の芽)をもとに,3年と4年を通して自分たちの住んでいる身近な地域や市,都道府県について,社会的認識,すなわち,空間(地理)的・時間(歴史)的認識を広げ,深めていくくふうが示唆されている。国語科の言語活動との関連●社会科での見学や観察,調べたことを書く,話し合うなど,国語科の内容「話すこと・聞くこと」と「書くこと」に示された発達の段階をふまえ,表現活動が例示されている。外国語活動との関連●外国や我が国の文化について社会科で理解を深めたことを,地域や児童の実態に合わせ,外国語活動や外国語の教材にし,双方の学習が相互に効果を高めることができる。総合的な学習の時間との関連●学習指導要領に示す内容を身につけている児童に対して,さらに深め,高めた学習内容を,総合的な学習への関連づけとなるような学習内容が多数あり,児童の興味・関心に基づき,総合的な学習の時間に発展させることができる。社会科におけるカリキュラム・マネジメント●各学年1巻構成が採用され,1年間の学習の見通しをもたせる学習や振り返り活動など,カリキュラム・マネジメントを意識した学習がおこないやすい構成になっている。(6)中学校との連携への配慮はなされているか。●小学校で身につけておくべき社会的な見方・考え方や技能が,「見方・考え方コーナー」や「学び方・調べ方コーナー」で示され,習得することができる。●6年巻末に,中学校社会科でどのようなことを学ぶのかが掲載され,意欲をもって学習できるよう配慮されている。(7)家庭学習への配慮はなされているか。●社会科の学習のねらいや学び方が,保護者へもメッセージとして伝わるよう,巻頭に「○年生の社会科の学習でたいせつなこと」や「この教科書の使い方」などが設けられ,学校,家庭,地域の連携が示唆されている。●大単元末にある「わたしたちの学びを生かそう」や,3年,4年,6年の巻末にある地図帳の使い方(3年),地図となかよしになろう(4年),歴史年表(6年)などは,家庭での学習に活用することができるよう配慮されている。(8)学習で身につけられた内容について,どのように評価するのかが示唆されているか。●小単元末などで例示されたノートや「ふりかえりシート」,振り返りの話し合い,学習をまとめた作品などは,評価する際の参考となるよう配慮されている。●小単元末以外でも,ノートや学習カード例の示唆が配置され,評価の視点づくりの参考となるなど,指導と評価の一体化が図られるよう配慮されている。(9)デジタル教科書との関連●教科書に完全に準拠した学習者用デジタル教科書及び指導者用/ 学習者用デジタル教材が用意され,動画,アニメーションなど,教師が電子黒板やテレビなどに提示できるコンテンツや,児童が自由に操作できるコンテンツなどが取り入れられ,教科書とともに活用ができ,社会科学習の活性化に貢献できるように作成されている。②内容の取扱いについての配慮事項(1)地域の実態を生かし,児童が興味・関心をもって学習に取り組めるよう,表現・言語活動に関わる学習を充実・重視するよう配慮されているか。●地域の実態を生かして,地域の素材を教材化しようとする際,教科書に示された,児童が興味・関心をもって学習に取り組めるように図られた教材化の手法や,観察や見学,聞き取りなどの調査活動を含む具体的な体験を伴う学習,また,それに基づく話し合い活動や表現活動の一層の充実などを大いに参考にすることができる。●社会的事象の特色や意味,社会に見られる課題などについて,多角的に考えたことや選択・判断したことの交流やまとめや振り返りの表現活動が多様化されているとともに,国語科との関連にも配慮されている。教科書検討の観点から見た内容の特色②教科書検討の観点「小学社会」の特色①指導計画の作成と内容の取扱いとの関連(2)各学年の目標や内容をふまえて,事例の取り上げ方をくふうしているか。●学習指導要領の内容をもれなく扱うとともに,各学年の目標を達成できるよう,適切な事例や事象が取り上げられている。また,学習指導要領において,地域の事態に合わせて選択して取り上げることが求められている単元は,学習指導要領に例示されている事例が選択単元としてほぼ網羅され,掲載されている。●3年「安全なくらしを守る」の火災と事故の事例では,どちらにでも重点を置いて学習ができるように配慮されている。(3)我が国の都道府県,世界の大陸と主な海洋の名称と位置について,身につけ活用できるよう配慮されているか。● 47 都道府県の名称と位置については,全学年で取り上げられている。特に4年「日本の都道府県」では47 都道府県の名称と位置について詳しく学習できるよう,ページが設定されている。●世界の大陸と主な海洋の名称と位置については,主に5,6年で取り上げられている。特に5年では,世界の大陸と主な海洋の名称と位置について詳しく学習できるよう,ページが設定されている。(4)障がいのある児童などへの配慮について,くふうされているか。カラーユニバーサルデザインへの配慮●一人ひとりの色覚の違いを問わず,多くの児童に見やすいよう,グラフ・地図については,色調や色の組み合わせの区別だけではなく,斜線やドットなども使用するなど,細部まで配慮されている。グラフは,要素ごとに黒色の境界線が施され,確実に数値を読み取ることができる。読み取りやすさに配慮した教科書●導入では,児童一人ひとりが社会的事象に興味・関心がもてるよう,また,活動の写真や素朴な問いが吟味され,社会の営みと身近な生活がつながっていることが実感できるよう,具体的な活動場面が示唆されている。●紙面の本文が「学習内容(知識)」,「学習活動(技能)」,「友だちの発言(思考力・判断力・表現力等)」の三つに分けられ,学習内容や学習方法がわかりやすく構成されている。●スムーズに読み進められるよう,「わたし( たち) の問題」などについては,読みやすいまとまりで改行されている。学習のポイントや進め方がわかる教科書●社会科の学習にとって重要な用語は「キーワード」で示され,本文中で対応する箇所の文字はゴシック体で示されている。●資料の読み取りや,本文と資料を関連させながら読み取りができるよう紙面がレイアウトされている。また,話し合いや表現物のページが数多く示され,考察やまとめがしやすいよう多くの事例が配置されている。社会科の学びの過程における困難さについての教科書のくふう●地図などの資料については,掲載する情報が精選され,視点が明確になっている。●社会的事象への興味・関心がもちにくい場合でも,社会の営みと身近な生活がつながっていることが実感できるよう,具体的な活動場面の写真や作業が示唆されている。●学習問題への気づきが難しい場合でも,社会的事象を読み取りやすいよう,写真などの資料がくふうされている。また,児童の多様な疑問や予想を話し合う交流がくふうされている。●情報収集や考察・まとめに対する指導のくふうと手だてとして,情報収集の仕方が「学び方・調べ方コーナー」で詳細に示されている。考察・まとめでは,「学び方・調べ方コーナー」で方法が示され,見本になるノートなどの表現物が多く示唆されている。(5)道徳科など他教科や地域などとの関連を考慮しながら,社会科の特色に応じて,カリキュラム・マネジメントへの適切な配慮がされているか。特別の教科 道徳との関連●特別の教科 道徳との関連については,社会科の教科の特質に応じて道徳性を養うことができるよう配慮されている。●3年では,地域での見学や聞き取りにあたり,あいさつや電話の仕方,交通ルールを守ることなどは,礼儀や規則の尊重などと関連して「学び方・調べ方コーナー」が具体的に示されている。●3年の地域の産業や安全, 4年の祭りや地域の先人の働きの学習では,学習を通して勤労や地域や社会に対する誇り,郷土愛を涵養することができる。また,5年の国土の学習や6年の歴史の学習において取り上げられている事例によって,我が国の国土と歴史に対する理解と愛情を育て,伝統と文化を尊重し,郷土を愛する心情を涵養することができる。56 57