ブックタイトル2020年度版「小学社会」内容解説資料

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概要

2020年度版「小学社会」内容解説資料

教科書検討の観点「小学社会」の特色④現代的な諸課題への対応●現在と戦後の学校給食のようす,地産地消,郷土料理なども取り上げられており,伝統的な食文化や,食に関する知識や興味・関心を深められるよう,食の視点に関しても配慮されている。(7)防災・安全に関する内容●3年では,地域社会における消防と警察が取り上げられ,人々の安全を守るための働きを学習することができる。4年では,自然災害から人々を守る活動として,風水害,地震,津波,火山,雪による災害が取り上げられ,災害の規模だけでなく,行政や地域での取り組みが紹介され,「自助,共助,公助」の観点で構成されている。●5年「5国土の環境を守る」では,「自然災害から人々を守る」の内容が充実している。東日本大震災を事例に,防災・減災に関する取り組みや,防災のための情報の働きも取り上げられている。また,東日本大震災を事例にした「産業へのえいきょう」では,宮城県の漁港の水あげ量や日本国内の自動車の生産台数の移り変わりなどが取り上げられている。●6年では,災害復旧の取り組みとして,平成26 年広島豪雨災害で被災した広島市が選択事例として取り上げられ,主教材とほぼ同等の扱いの充実した教材として掲載されている。また,「学習資料」では,復興交流館「モンドラゴン」の活動が紹介されている。4正確性及び表記・表現(1)児童の発達の段階に応じた文字の大きさ・文字数・文章表現などがなされ,わかりやすいようにくふうされているか。●本文は,学習の進め方や児童の追究活動を中心とした記述となっており,児童の「主体的・対話的な学習」を支援する手引きとなるよう配慮されている。●本文に対応して,児童が書いた「見学メモ」,「○○さんのノート」など,調べ方や調べたことの整理の仕方などが例示されている。その際,児童の発達の段階をふまえ,使用する用語・語句を吟味するとともに,学習の流れが理解しやすいように表現が配慮されている。●漢字は,原則として当該学年の配当漢字までが使用されている。当該学年以上の配当漢字やキーワード・固有名詞などの漢字には,最低限見開き2ページごとの初出にふりがながつけられ,読みの抵抗を少なくするよう配慮されている。(2)写真・イラストなど各種資料は,正確で効果的に示されているか。●全体を通して,特に導入ページ(大単元,歴史単元は小単元)では,インパクトのある写真やイラストを中心に構成されている。そして,大きな判型(AB 判)が採用され,さらに迫力のあるページ構成となっている。●学習展開に沿って,生き生きと追究活動に取り組む児童の姿などが,写真資料としてレイアウトにくふうを凝らして掲載され,児童の学習意欲を喚起しようとしている。●教科書の内容を読み取りやすいよう,本文が,「学習内容」,「学習活動」,「友だちの発言」の三つに分け記述されている。●地図・グラフなどの資料については,最新のデータが採用され,必要に応じてその出典・年次・場所などを明記して正確性を期すとともに,学年の系統と児童の発達の段階に配慮した表現方法がとられている。5造本(1)大きさや判型への配慮●見開きページの情報量を充実させるため,ワイドなAB 判が採用されている。(2)印刷の鮮明さ●文字や写真,イラストなどの印刷は鮮明で,読み取りやすく,児童の興味・関心を高めることができる。(3)堅牢さと装丁のくふう●製本は通常の無線綴じよりも丈夫なあじろ綴じが採用され,従来の針金綴じよりも本が大きく開くように改良されている。(4)使いやすさへの配慮●表紙は美しく丈夫な表面加工が施されているが,名前の記入欄だけは加工をのぞくといった最新の配慮がなされている。●学習内容をより効果的に見せられるようくふうし,学習効果を高められるようになっている。(5)安全・健康への配慮●教科書の表紙には,従来よりもくふうされた表面加工を施すなど,化学物質に過敏な児童に少しでもやさしいものになるよう配慮されている。(6)環境への配慮●植物油インキが使用され,環境にもやさしい本である。(7)軽量化への取り組み●各学年1巻構成の採用に伴い,児童の負担をできるだけ軽減するため,用紙は,従来のものより軽くて裏写りの少ない用紙が使用されている。教科書検討の観点から見た内容の特色④教科書検討の観点「小学社会」の特色④現代的な諸課題への対応(2)我が国の国土と歴史への理解と愛情に関する内容 どを捉える学習から,児童が日本の伝統や文化を実感として捉えられるよう配慮されている。「スポーツによる国際交流」や「文化による国際交流」では,世界の国々とスポーツや文化を通した国際交流をするために,わたしたちが何を取り組めばよいかが示唆されている。●国旗と国歌を尊重する態度の育成・児童が,国際社会に生きる日本人としての自覚と資質を身につけられるよう,我が国や外国の国名や国旗が示され,我が国の国旗と国歌の意義を理解し,これを尊重する態度を育てるとともに,諸外国の国旗と国歌も同様に尊重する態度を育てるように配慮されている。(3)平和・国際理解に関する内容●平和で豊かな共生社会の実現を視点に,発達の段階をふまえて社会的事象が教材化されている。●平和問題については,政治単元では,日本の平和への願いと憲法の平和主義について触れられ,次の歴史単元の「アジア・太平洋に広がる戦争」で,当時の国際情勢をおさえつつ,日本の対外政策のあり方について考えるとともに,戦争の悲惨さがわかるように配慮されている。「3世界のなかの日本とわたしたち」では,現在の平和の問題とそれに取り組む日本と日本人の姿が,具体的事例で示され,平和を願う地球市民としてこれからのあり方を考えさせようとしている。●国際協調については,各学年の学習のなかで,外国との結びつきを通して,国際化の進展を実感するとともに,国際協調のたいせつさが認識できるように配慮されている。特に,東京2020 オリンピック・パラリンピックについては,6年「3世界のなかの日本とわたしたち」の「スポーツによる国際交流」,「わたしたちの学びを生かそう」で紹介されている。また,それぞれの国の文化や伝統を理解し,お互いに尊重し合うことが必要であることをおさえている。(4)環境問題に関する内容●自然環境や生活環境について,児童の発達の段階に応じて,自分の家庭や身近な地域から,広く地球規模の問題にまで関心をもち,それらの問題を考えていくよう全学年を通して系統的に位置づけられている。(5)情報社会に関する内容●学習指導要領の情報を収集する技能,読み取る技能,まとめる技能を育てようとする意向を受け,情報の収集や整理をおこなうとともに,学習の内容を発信する活動が,学年の系統と児童の発達の段階をふまえ,学習展開のなかで適切に位置づけられている。●全学年を通して,「学び方・調べ方コーナー」で地図,カード,年表,標語などのつくり方や聞き取りの仕方,資料の集め方やインターネットの使い方,調べたことや考えたことのわかりやすい発信の仕方などが取り上げられ,情報活用能力の育成が図られている。●プログラミング的思考を育成することができるよう,学習問題をつくるまでの過程が丁寧に示され,学習の見通しをもって計画的に学習に取り組むことができるように配慮されている。●5年「4情報社会に生きるわたしたち」では,気象情報が具体的事例として取り上げられ,情報化の伸展の意義を体感させるとともに,情報社会がコンピューターをはじめとする情報技術によって支えられていることに気づくなど,これからの情報社会を生きる児童に必要な資質を身につけさせようしている。●情報モラルについても取り上げられ,適切に情報を取り扱うことができるよう配慮されている。(6)健康・消費者に関する内容●人々の健康な生活や良好な生活環境について理解し,地域社会の一員としての自覚をもつことができるように,児童の発達の段階をふまえて教材化されている。●3年では,商店としてスーパーマーケットが取り上げられ,児童が調べる仕事のくふうを,販売者側のくふうだけでなく,消費者が上手な買い物するため,価格のほかに,安全性の観点から,品質・産地・賞味期限などを考え,店や商品を選んで購入していることをおさえている。また,工場や農家の生産現場においても,安全な食品をつくることの重要さをおさえている。 ●4年では,健康な生活の維持と向上を図るうえで欠かせない飲料水が取り上げられ,命とくらしを支える水がいつでも使えるよう,大量に確保されていることが指摘されている。●5年の産業の学習では,農業・水産業・工業のいずれにおいても,消費者のニーズをふまえて生産がおこなわれていることが適切に示されている。また,「5国土の環境を守る」では,公害問題を自分の生活との関わりを多角的に捉えさせ,国民の健康を守ることのたいせつさ,国民 一人ひとりの協力の必要性に気づくようにしている。60 61