令和2年度版教科書
「図画工作」

かんじる、ためす、つくりだす
―持続可能な社会を創りだす子どもたちの育ちのために―

材料や用具に触れ、何度も試しながら、自分たちがよいと思うものをつくりだす図画工作での学び。
この学びが、これからの社会に必要な力~様々なことを感じ取って課題や問題を発見し、試行錯誤を繰り返し、自分の人生や社会に新しい意味や価値をつくりだす力~になると、私たちは信じています。
令和2年度版『図画工作』は、子どもたちの学びを社会につなぐ教科書です。

表紙の説明

表紙には、子どもの発達の段階を考慮した上で「子どもの思いが形や色に表れ、伝わってくる」作品を選びました。
1・2年では子どもが表現することの楽しさや面白さを存分に味わいながらつくりだした作品を、3・4年ではいろいろな材料や技を試して見付けた、自分だけの表現から生まれた作品を、5・6年では、自分の気持ちや考え、対象を深く見つめ、想像や思いを広げて表した作品を大きく紹介しています。
裏表紙には、作品の全図と作者のコメントを掲載し、その子がどんな思いをもって表したのかを分かるようにしています。

Point

発達の段階や学校の実態を考慮しながら、新しい時代に求められる資質・能力を育めるように、以下の基本方針を設定しました。

心が動く教科書 ―主体的・対話的で深い学びのために―

  • 800件以上の取材、10万枚以上の写真から、子どもたちが資質・能力を発揮している写真と作品で紙面を構成。子どもがワクワクする楽しいデザインで、「やってみたい!」を引き出す教科書です
  • 発達の段階に合わせてテーマを設定した「教科書美術館」。3ページを使った迫力ある紙面では、身近なものから美術作品まで掲載。対話が生まれるような言葉と合わせて見ることで、自然に対話が生まれ、能動的な鑑賞につながるページになっています。

学びを支える教科書 ―確かな学力を身に付けるために―

  • 資質・能力の三つの柱に基づいた「学習のめあて」を各題材に設定。導入から振り返りまで「何を学ぶか」を意識しながら活動に取り組めます。また「活動の後で」を設定し、生活や社会につながる「学びに向かう力、人間性等」を育てることができるようにしています。
  • 「使ってみよう 材料と用具」を各巻8ページに増量し、これまで以上に分かりやすく丁寧に説明しています。
  • 発想のヒントとなる「ひらめきポケット」を新設。生活や社会の中の形や色と豊かに関わることができるようになっています。

学びを広げる教科書 ―学びを生活や社会とつなぐために―

  • 授業でつくったものを家庭や生活の中で使っている様子を紹介し、学校と子どもたちの日々の生活をつなぐことができるようになっています。
  • 「図画工作のつながり ひろがり」を新設。子どもたちの身近な生活からESD(持続可能な開発のための教育)まで、学んだことを生活や社会に生かしてつなげる事例を多数紹介し、楽しく豊かな生活を創造する心が育つ教科書になっています。

著作関係者

監修者

  • 花篤 實(大阪教育大学名誉教授)
  • 辻田嘉邦(兵庫教育大学名誉教授)
  • 宮坂元裕(横浜国立大学名誉教授)
  • 藤江 充(愛知教育大学名誉教授)

著作者

  • 日本児童美術研究会
    代表者
  • 水島尚喜(聖心女子大学教授)
  • 阿部宏行(北海道教育大学岩見沢校教授)
  • 辻 政博(帝京大学教授)
  • 相田隆司(東京学芸大学教授)
  • 赤木里香子(岡山大学教授)
  • 石上城行(埼玉大学准教授)
  • 小江和樹(鹿児島大学教授)
  • 大泉義一(横浜国立大学准教授)
  • 奥村高明(日本体育大学教授)
  • 加藤 修(千葉大学教授)
  • 郡司明子(群馬大学准教授)
  • 柴田有年(元 静岡県磐田市立福田小学校校長)
  • 鈴木陽子(東京都目黒区立五本木小学校指導教諭)
  • 角田みどり(元 中国短期大学教授)
  • 高須賀昌志(埼玉大学教授)
  • 竹井 史(同志社女子大学教授)
  • 竹内晋平(奈良教育大学准教授)
  • 田島 均(埼玉県さいたま市立辻小学校主幹教諭)
  • 名達英詔(十文字学園女子大学教授)
  • 新野貴則(山梨大学准教授)
  • 西尾正寛(畿央大学教授)
  • 西村德行(東京学芸大学准教授)
  • 橋本光明(すみだ北斎美術館館長/信州大学名誉教授)
  • 濱口由美(福井大学教授)
  • 林 耕史(群馬大学教授)
  • 福田隆眞(山口大学理事・副学長)
  • 福本謹一(兵庫教育大学名誉教授)
  • 藤城 守(神奈川県横浜市立新吉田小学校校長)
  • 藤吉祐子(国立国際美術館学芸員)
  • 藤原逸樹(安田女子大学教授)
  • 松久公嗣(福岡教育大学准教授)
  • 松本健義(上越教育大学教授)
  • 三根和浪(広島大学准教授)
  • 山添joseph勇(美術家・深沢アート研究所)
  • 山田芳明(鳴門教育大学教授)
  • 幸 秀樹(宮崎大学教授)
  • 渡邉美香(大阪教育大学准教授)
  • 日本文教出版株式会社

校閲

  • <特別支援教育・カラーユニバーサルデザインに関する校閲>
  • 大内 進(国立特別支援教育総合研究所特任研究員)
  • <防災・安全教育に関する校閲>
  • 片田敏孝(東京大学大学院情報学環特任教授)
  • 河田惠昭(関西大学特別任命教授)
  • <幼・小・中学校連携に関する校閲>
  • 丁子かおる(和歌山大学准教授)
  • 佐藤賢司(大阪教育大学教授)
  • <道徳に関する校閲>
  • 島 恒生(畿央大学大学院教授)

内容解説動画

主体的な学びを支える「学習のめあて」
北海道教育大学岩見沢校教授 阿部宏行先生
題材ページを授業で活用しよう
鳴門教育大学教授 山田芳明先生
対話が生まれる「教科書美術館」
日本体育大学教授 奥村高明先生
発想が広がる「ひらめきポケット」
横浜国立大学准教授 大泉義一先生
教科書に込めたメッセージ
帝京大学教授 辻政博先生
子どもの心を動かす写真
群馬大学教授 林耕史先生
特別支援教育への配慮
国立特別支援教育総合研究所特任研究員
大内進先生
ESDの視点
聖心女子大学教授 水島尚喜先生

内容解説資料

一冊丸ごと電子ブック(25.3MB)

教科書検討の観点から見た内容の特色(174KB)(596KB)

新しい学びと図画工作

ESDとの関連教材

特別支援教育に配慮した
題材について

図画工作の教科書と
多文化共生・国際理解

図画工作におけるプログラミング的思考の育成

編修趣意書

1・2年(3.3MB)

3・4年(3.0MB)

5・6年(3.6MB)