小学校 図画工作
小学校 図画工作

※本実践は平成20年度版学習指導要領に基づく実践です。
1.題材名
「スポンジアニメ」
2.目 標
○スポンジや針金などの材料を組み合わせ、自分だけの“スポンジくん”をつくる。
○“スポンジくん”がどのように動いたら面白いか構想し、コマ撮りの手法を使って表現する。
○上映会をし、自分や友だちの表現からよさや面白さを味わう。
3.準備(材料・用具)
教師:研磨用スポンジ、針金、デジタルカメラ(班で1台ほど)、モール、カラーペン、色画用紙など
児童:はさみ、“スポンジくん”につけたい身辺材料(ビーズやボタンなど)
環境:デジタルカメラをつなぐことができるモニターかICT機器(鑑賞時使用)
4.評価規準
造形への関心・意欲・態度
○アニメーションづくりを楽しみ、自分の“スポンジくん”が動く喜びを味わっている。
発想や構想の能力
○コマ撮りの手法を知り、どのような動きを表現しようか構想している。
創造的な技能
○既習の材料や用具を工夫して使い、自分の考えたように動きを表現している。
鑑賞の能力
○自分や友だちの作品から動きの工夫やそれぞれのよさを味わっている。
5.本題材の指導にあたって
●ものに命を吹き込む!
教育現場にも視聴覚機器が充実してきた現在。デジタルカメラを使った様々な表現方法が考えられている中、今回は対象を少しずつ動かしながら撮影していく「コマ撮り」の手法を使うことで、手軽にアニメーションをつくっていく。アニメーション(animation)はラテン語のanima(命・魂)が語源とされている。自分でつくった人形が自分の手によって生きているように動きだすことはとても魅力的であり、コツコツとコマ撮りを重ねていったものを上映した時の喜びや達成感は大きい。
児童はまずスポンジと針金などを組み合わせ、“スポンジくん”人形をつくる。スポンジは加工しやすく握っても形状が戻る素材なので、児童がどのように扱っても形が崩れず、コマ撮りに適している。“スポンジくん”につけたいリボンやビーズなどを家から持ってきてもよい。ペンでかわいい顔をかいて出来上がり。自分だけの“スポンジくん”ができたら、どのような動きをさせたいか計画を立てていく。導入時に教師がコマ撮りから上映までの過程を実演すると仕組みを理解しやすい。今回は個人での活動だが、グループになって物語を考えるのも楽しい。コマ撮りはデジタルカメラの再生機能ですぐに確認ができ、不要な部分は簡単に削除することができるので、何度でもやり直したり試したりしながら自分の気に入った表現を追求することができる。コマ撮りに慣れてくると、背景や小道具、エンドロールなどを自然とつくりだす児童も見られ、児童の手によって思いつくままにどんどん発展していくことができるのも、大きな魅力だと感じる。教室環境にICT機器やモニターがあればデジタルカメラと繋いで上映会を行うこともできる。上映後は各作品にメッセージを書いたり最優秀賞を話し合ったりするなどしてそれぞれのよさや工夫を感じ取る時間を十分に確保したい。動画作成ソフト(Adobe Premiere Proなど)があればDVDに編集し、展覧会で上映するなど発表の機会があるとさらに意欲の高まりが期待される。家庭でも気軽に行える活動なのでぜひ授業外でも取り組み、児童がつくりだす喜びを身近な体験として楽しくとらえられることを願っている。
6.題材の指導計画
時 |
学習活動 |
指導上の留意点 |
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第 |
アニメーションってなんだろう? |
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○アニメーションの種類を発問する。 |
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○資料を提示するなどして、アニメーションには様々な種類のものがあることを押さえる。 |
○切り紙やパラパラまんが、人などを撮影するピクシレーションなども紹介できると広がりがもてる。 |
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“スポンジくん”でアニメーションをつくってみよう |
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○教師がつくった“スポンジくん”を紹介する。 |
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自分だけの“スポンジくん”をつくろう |
○概要を記したプリントを配布する。 |
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○材料、用具の紹介をする。 |
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第 |
自分だけの“スポンジくん”を完成させよう |
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○家から持ってきた材料なども使い、“スポンジくん”づくりを進める。 |
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第 |
コマ撮りしてみよう |
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○“スポンジくん”が完成した児童から撮影に入る。 ☆グループで取り組んだり、背景や小道具をつくったりしてもいいことを伝える。 |
○デジタルカメラの取り扱いについて掲示物などを用いて確認する。 |
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第 |
上映会をしよう |
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○それぞれの作品をICT機器などで上映し、発表する。 ☆発表内容 ○友だちにメッセージをおくる。 |
[作品例]
「魔法をかけたら…☆」
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[配布プリント]
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