ICT・Educationバックナンバー
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私の学校紹介
“気楽に”そして“日常的に”
長野県原村立原中学校教諭 村松 浩幸
HARACHU@root.or.jp
http://www.root.or.jp/harachu
1.はじめに
 原中は長野県の諏訪地区,八ヶ岳の麓の高原,標高1000mの原村にある,全校290名強の学校です。

  本校がWIN95が動く新機種に入れ替えたのが,平成7年でした。どうせならと校内だけでなく,職員室全部の机にもネットワークケーブルを配りました。さらにそれまで使っていた古いVMまでもネットワークに接続し,NTサーバーを中心に現在70台程のコンピュータが各教室など校内いろいろな所で動いています。インターネットはダイアルアップルーターを利用しています。職員室でも文書やプリンタが共有され,8割方の先生がサーバーの文書や情報,インターネットを自分の机から利用しています。おかげで大変便利(^^)。
2.コンピュータ,ネットワークの活用
 原中のコンピュータ活用の特徴は“使える所で使えばいい”と気楽な活用です。国語や英語のようにドリルとして使う事もあれば,美術で配色の学習,技術で制御やシミュレーション等々。ワープロ,グラフィック,五択クイズ,インターネット(教科,文化祭,進路学習などで情報検索,メールでの他校との交流),ホームページ作りなど多岐に渡っています。また学級活動や生徒会,部活動などでも多くの場面で使われています。

  その中でも特に特徴的なのは校内だけのマル秘校内ページです。いわばイントラネット的な利用をしていますが,校内どこからでも誰もが自由に閲覧,編集できるようにしています。教科,クラブ,部活,個人,先生ページなど様々な活動で作られた生徒達の自由なページが総数2000ページ強。行事のビデオも見られたり,楽しめるようになっています。中にはページを作るための素材や作り方,高度な技術紹介ページなどもあり,興味のある生徒達がソース編集でJAVAなども使ったページを作成したりしています。ここで力のついた生徒達が特に学級や授業でのコンピュータ利用のリーダーとして,また日常的なメンテナンスの協力など活躍してくれます。時に先生方の講習会の補助もしてくれました。

  これらの生徒達を支える環境がコンピュータ室の開放です。昼休み,休み時間と開放してあり使いたい生徒達がが自由に使用できます。昼休みなど学年を問わず多くの生徒が集まってはキータイプを競い合ったりページを見たり,作ったりと,実にいろいろな楽しみをしています。その中でお互いの教え合いで急速にレベルアップし,先生方は一気に抜かれてしまいました(^^;。

  一方,自由に開放する反面,特に最初の頃友達のデータにイタズラをする等のトラブルがありました。モラル面について全校集会の場で訴えたり,学級で指導してもらうことを継続していく中で自然と「できるけどやってはいけないこと」が生徒達の中に確立され,トラブルも無くなってきました。

  本校では特に情報教育を推進しようとか力を入れていませんが,コンピュータやネットワークを気軽に使い,日常化することで,先生方も生徒も抵抗なく活用しています。そして来年度から試行する総合的な学習を軸にさらに体系的な情報教育の取り組みができるようにしていきたいと考えています。まだまだ課題は多いですが…。
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