小学校 道徳
小学校 道徳

今回のテーマは、道徳の教科化についてです!
学校教育法施行規則の一部を改正する省令 |
小学校学習指導要領(一部改正)解説「特別の教科 道徳編」の総説から
今回の改正は、いじめの問題への対応の充実や発達の段階をより一層踏まえた体系的なものとする観点からの内容の改善、問題解決的な学習を取り入れるなどの指導法の工夫を図ることを示したものである。(中略)
発達の段階に応じ、答えが一つではない道徳的な課題を一人一人の児童が自分自身の問題と捉え、向き合う「考える道徳」、「議論する道徳」へと転換を図るものである。
多様で効果的な道徳教育の指導方法へと改善するようにという中央教育審議会から |
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改訂の経緯 |
「特別な教科道徳」において、目標や指導のねらいに即し、児童生徒の発達段階を踏まえた上で、対話や討論など言語活動を重視した指導、道徳的習慣や道徳的行為に関する指導や問題解決的な学習を重視した指導などを柔軟に取り入れることが重要であること。 |
いずれの指導方法例についても、柔軟に授業に生かすことが求められるが、その前提となることは、「特別の教科 道徳」の特質を生かすということである。
「討論」…話し合っている双方が互いに自分の主張が正しく、対立する側の主張は間違っていると主張すること |
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本校(東小)では、話合い活動や座席の形にしても、友達の意見をしっかり聞いたり、伝えたりしながら議論し、自己の生き方を道徳的価値に結び付けて考えさせてきました。 |
道徳教育の目標
「自己の生き方を考え、主体的な判断の下に行動し、自立した人間として他者と共により、よく生きるための基盤となる道徳性を育てる。」これは学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育
「特別の教科 道徳」の目標
「道徳的諸価値についての理解を基に、自己を見つめ①、物事を多面的・多角的に考え②、自己の生き方についての考えを深める③学習」を通して「道徳的な判断力、心情、実践意欲と態度を育てる」
*道徳的諸価値(内容項目)についての理解 |
児童が道徳的価値について主体的に考えることができるようにするために、教師は導入から終末まで一貫して主題に添った授業をしていくことが大切である。
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今さかんに、「問題解決的な学習」「体験的な学習」を取り入れて……と言われていますが、道徳ではどのような学習になるのでしょうか。 |
○あくまでも一手法。解説の中でも、「教材に応じて効果的な学習を設定することが大切」と書いてある。「いつもそうしなさい。」と言われているわけではない。
○解説「問題解決的な学習の工夫」から
道徳科における問題解決学習とは、ねらいとする道徳的諸価値について自己を見つめ、これからの生き方に生かしていくことを見通しながら実現するための問題を見付け、どうしてそのような問題が生まれるのかを調べたり、他者の考え方や感じ方を確かめたりと物事を多面的・多角的に考えながら課題解決に向けて話し合うこと。
あくまでも自分の課題に対して!(みんなではありません。)道徳は自己の生き方を考えます。 |
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・友達との話合いを通して、道徳的価値のよさや難しさを確かめる学習→教師の発問の仕方の工夫
ペアや少人数グループなどでの学習も有効→こうした学習方法を導入することを「目的」にしないように
・主題に対する児童の興味や関心を高める導入の工夫
・他者の考えと比べ自分の考えを深める展開の工夫
・主題を自分との関わりで捉え自己を見つめ直し、発展させていくことへの希望がもてるような終末の工夫
*あくまでも児童一人一人が自分自身の課題に対する考えを深めることが大切
授業では、自分の気持ちや考えを発表することだけでなく、時間を確保してじっくりと自己を見つめて書くことも有効であり、指導法の工夫が不可欠!
○解説「体験的な学習等を取り入れる工夫」から
単に体験的行為や活動そのものを目的として行うのではなく、授業の中に適切に取り入れ、体験的行為や活動を通じて学んだ内容から道徳的な価値の意義などについて考えを深めるようにすることが重要。
・問題場面によっては、役割演技や動作化を取り入れた学習も有効。ロールプレイやスキルトレーニングにならないように。
特別活動の特質と道徳科の特質を混合せず、しっかり生かしてくことが大切! |

道徳科の授業 |
特別活動 |
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「思いやりは大切だ」 |
「どのようにしたら、思いやりのある行動ができるか」 |
特別活動では思いやりのある行動の方法を話し合って集団決定や自己決定をし、実際に態度や行動に表していきます。 |