1.情報科の授業での実習 |
(1)「情報の科学的理解」の重要性
高等学校学習指導要領には,情報科の目標として,「情報及び情報技術を活用するための知識と技能の習得を通して,情報に関する科学的な見方や考え方を養うとともに,社会の中で情報及び情報技術が果たしている役割や影響を理解させ,情報化の進展に主体的に対応できる能力と態度を育てる。」と示されている。「情報の科学的理解」は「情報B」の目標であると思われがちであるが,そもそも情報科全体の目標として「情報に関する科学的な見方や考え方を養う」ことが掲げられているのである。
(2)学習指導要領における実習の取り扱い
また,学習指導要領には「各科目の目標及び内容等に即してコンピュータや情報通信ネットワークなどを活用した実習を積極的に取り入れること。原則として,「情報A」では総授業時数の2分の1以上を,「情報B」及び「情報C」では総授業時数の3分の1以上を,実習に配当すること。」とある。この文からは,とかく「2分の1」あるいは「3分の1」という時間数のことが取り上げられることが多いが,「各科目の目標及び内容等に即して」という点も同様に重要である。つまり,実習はあくまでも科目の目標を達成するために,また,科目の内容に即したものであるべきである。
(3)「情報ABC」のためのプログラミング実習
情報に関する科学的な見方や考え方を養うには様々なアプローチがあるが,コンピュータを使ったプログラミング実習も,1つの方法である。コンピュータのOSがMicrosoft社のWindowsであれば,少しの準備で.NET Frameworkを利用して無料でC#のプログラミングを実習することができる。
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