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走ることをとおして伝えたいもの
2012.07.31
生活&総合navi(生活・総合) <生活&総合教室 Vol.64>
走ることをとおして伝えたいもの
い~め~る より
谷川真理

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 小学生のころ、アトピー性皮膚炎や小児ぜんそくで、いわゆる虚弱体質な子どもでした。一か月に一回は風邪を引いてしまうし、本当に弱くて、でも走るのが好きでした。6年生のときの担任の先生が非常に厳しい先生で、毎朝、学校に登校したら2キロ走らされました。それによって、持久力や体力がついたと感じました。それもあって、他の人より走るのが速いということで陸上部に入りました。
 走るということは、自然を感じること。そのときの風、匂い、諸感覚でいろいろなことを感じることができるスポーツであり、自分の足ですごい距離を移動できるとてもエコなスポーツです。マラソン大会は、雨や雪が降ってもなかなか中止にはなりません。そのような中でも一生懸命走ることで、精神的・肉体的に強くなります。また、沿道の人たちの応援や、ボランティアの方の給水には、とても感謝の気持ちがわいてきます。だから走ることは、人とのつながりや日常生活では味わえないものが感じられたりします。
 社会的活動のきっかけは、1997年の東京国際女子マラソンで、ある新聞社が地雷問題をテーマとして開催していたときに選手宣誓をさせていただきました。翌年が長野オリンピックで、そのときの最終聖火ランナーで、右手右足を地雷で失った方が、長野オリンピックの開会式の翌日に、箱根から東京まで約100キロを走り、オリンピックに参加している70か国の大使館に地雷廃絶の手紙をもって走りたいので、その伴走をやってほしいという話がありました。それはNPO法人「難民を助ける会」の活動だったのです。彼がきっかけで、私も走ることをいかして何かできないかと思い、毎年1月に『地雷ではなく花をください』をテーマに地雷廃絶のチャリティマラソン、谷川真理ハーフマラソンを開催させていただいています。
 先生方の中には、いろいろなことで悩まれる方もいらっしゃると思いますが、そんなときには外へ出てジョギングやウォーキングをして汗をかいて、体の流れをかえてあげると、心が前向きになると思います。走ることに興味がありましたら、私どものジムに無料体験にきてください。

谷川真理

谷川 真理

福岡県生まれ。
1991年、東京国際女子マラソン優勝。
2002年には、ハイテクスポーツ塾を開設し、老若男女のランニング指導をしている。
社会貢献活動では、NPO法人難民を助ける会の理事として地雷の視察や地雷廃絶の国際会議でスピーチを行っている。09年には、地雷廃絶活動に対して外務大臣表彰を受賞。毎年1月には「地雷ではなく花をください」をテーマに、谷川真理ハーフマラソン大会を開催している。
現在は、ランナーとしてだけでなくタレントとしても活躍中。