小学校 図画工作
小学校 図画工作

※本実践は平成20年度版学習指導要領に基づく実践です。
図画工作・札幌発信シリーズ<9>
〈授業の流れ〉
<1時間目 箱の中を光の宝物でいっぱいにしよう!>
箱の中に入ってみよう!
箱に穴をあけたら、どんなふうに見えるかな?
1つだけ穴をあけることで、光をより際立たせる。
まずは1つだけ、光の宝物をつくってみよう!
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光の宝物で、箱の中をいっぱいにしよう!
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1つ→たくさんと段階をふむことで「もっとやりたい!」という気持ちが生まれるように。
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「光の宝物でいっぱいにしよう!」と投げかけて活動を始めると、はじめは慎重に1つずつ穴をあけていたが、次第に「もっとたくさん!」と、穴をあけていった。面ごとに担当を決めたり、1つの面ごとにどうやって穴をあけるかグループで相談したりしていた。また、友だちが形をつくったのを見て参考にするなど、子ども同士のかかわり方も多様であった。
光の宝物の美しさに着目していて、全体を通して「大きくあけすぎるときれいに見えない」という思いが生まれ、1つ1つの宝物を丁寧につくる姿が印象的であった。
活動の中で、形からイメージを広げ、色を付けたいという思いが生まれてきた。そこで、どんな材料があったら宝物をより素敵にできるかみんなで意見を出し合い、発想を広げていった。
<2・3時間目 光の宝物をステキにしよう!>
集めた様々な材料を試しながら、色や模様、形を工夫しながら、素敵な光の宝物をつくっていった。
■色に着目して
■模様に着目して
■いろいろな材料で
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宝物の形に合わせて色を選んだり、材料から形をつくりなおしたり、子どもたちは思考を行ったり来たりさせながら、活動を進めていった。
また、子ども同士が自然とかかわり合っている様子がたくさん見られた。2人で1つの宝物をつくったり、1人が外から材料を試して、もう1人が中から見てみたり、友だちのアイデアを見て自分でも試してみたり。かかわり合いを通して、どの子もどんどん、発想を広げていくことができた。
<4時間目 いろいろな場所で光の宝物を見てみよう!>
「光の宝物が一番きれいに見える、お気に入りの場所をさがしてみよう」と投げかけて、活動を始めた。
スキー山の頂上やグラウンドの真ん中など、“たくさん光が集まりそうな場所”を探して、宝箱の置き場所を探していた。
屋内よりも強い光に照らされて、美しく光る宝物に感動しながら、お互いに他のグループの箱の中に入って鑑賞し、自分や友だちの宝物の素敵なところを見つけていった。
学習を終えて…
本題材は、箱の“中同士”“外同士”“中と外”、他のグループ同士…という様々なかかわりが、自然と生まれる題材であった。子どもたちはお互いにかかわり合う中で、1人では思いつくことのできなかったアイデアを見つけ、発想を広げ、思いをもって取り組むことができた。
また、導入時に1つずつ条件を絞って提示することで、子どもたちは光の美しさにより注目し、“もっと美しくしたい”という思いをもつことができたと考える。
そうした子どもたちの思いを、さらに広げ、高めていけるような交流の場を、意図的に設定していくことの必要性を改めて感じることができた。
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素敵な光の宝物がたくさんできました!
【監修者:北海道教育大学岩見沢校 准教授 阿部宏行】