小学校 社会
小学校 社会

※本実践は平成20年度版学習指導要領に基づく実践です。
1.単元名
「身近な暮らしと政治 ~税金のはたらきとわたしたちの暮らし~」
2.目 標
身近な地域の施設の建設やまちづくりについて調べ,住民の願いやそれを実現していくための政治の働きについて理解を深めさせる。
3.評価規準
○社会的事象への関心・意欲・態度
住民の願いとそれを実現する政治の働きについて,関心をもって調べようとしている。
○社会的な思考・判断・表現
身近な制度や公共施設ができるまでの過程について学習問題を見いだして調べ,住民の願いとそれを実現する政治の働きを具体的に考え,適切に表現する。
○観察・資料活用の技能
身近な人から話を聞いたり,役所に問い合わせたりして,身近な暮らしと政治のかかわりについて調べている。
○社会的事象についての知識・理解
身近な制度や公共施設に住民の願いがどのような形でいかされているのかや,地方公共団体がどのようにかかわっているのかを理解している。
4.本単元の指導にあたって
本単元は,身近な政治を手がかりとして,国や地方公共団体のしくみや働きについて理解を深めていくことが目標である。その上,自分も社会を構成する一員として自覚をもたせ,普段の自分たちの生活に学んだことを生かすことが大切になる。
しかし,6年生の後半で学ぶため,時間があまり十分にとれずに学習を進めてしまうことが多かった。また一般的に,暮らしと政治のかかわりは,具体的な形となって表れにくく,抽象的でわかりにくいことがらも多い。子どもたちにとってのなじみも薄く,興味・関心が弱くなりがちである。本学級の児童もその傾向が大きかった。
国民の「政治離れ」がいわれて久しいなか,政治の働きについて理解を深め,自分たちが社会を構成する一員であることを自覚させることはとても大切である。そこで,興味・関心をもって自ら学びを進めていくにはどうしたらよいかと考え,東日本大震災の市や府,県,国などによる災害復旧の取り組みについて学習していくことにした。大震災が発生して1年足らずであるため,児童の関心もまだとても高く,意欲的に学習を進めることができた。そして,最後に自分たちの住んでいる地方公共団体が行っている災害に対する取り組みと,自分たち自身ができることについて考えた。この学習を通して,政治の働きの重要性を理解し,自分たちがよりよい社会を作り上げていく大切な一員であることを忘れずに成長してくれることを願っている。
5.単元の指導計画
時 |
学習のねらい |
子どもの活動と内容 |
評価規準の具体例 |
---|---|---|---|
1 |
東日本大震災の写真や映像,新聞記事などから被害の状況について知り,学習問題をつくる。 |
①東日本大震災の映像(津波被害を中心に)を見る。 |
【思考・判断・表現】 |
2 |
震災後の復旧に取り組む国や都道府県及び市町村の役割について理解できるようにする。 |
①もし,自分が被災したら,どんな支援をしてほしいか,ということを考える。 |
【思考・判断・表現】 【知識・理解】 |
4 |
住民の暮らしと地方公共団体や国の政治がどのようにかかわっているのかをつかみ,どのようなしくみで決定・運営されているのかを理解できるようにする。 |
①住民の願いと政治は,どのようなしくみでつながっているのかを調べる。 |
【思考・判断・表現】 |
5 |
住民の願いをかなえる政治のはたらきの中で,税金が果たしている役割について理解できるようにする。 |
①地方公共団体の取り組みの費用が税金によってまかなわれていることを理解する。 |
【知識・理解】 |
6.本時の学習
①目標
震災後の復旧に取り組む国や都道府県及び市町村の役割について理解できるようにする。
②学習展開
主な学習活動・内容 |
指導の工夫と教師の支援 |
資料 |
---|---|---|
①「もし,自分が被災したら,どんな支援をしてほしいか」考える。 |
・具体的な支援が考えられるように被災直後と1ヶ月たった新聞記事やニュース映像,被災者の声などを準備しておきたい。 |
・各社新聞記事 |
②災害復旧に向けて,政治の取り組み(国・県・市の取り組み)について調べる。 |
・インターネットや新聞記事などを使って調べられるようにしていきたい。また,可能なら役所などにインタビューをすると,より身近な情報を得ることができる。 |
・地方自治体発行の広報,ハザードマップ |