小学校 社会
小学校 社会

※本実践は平成20年度版学習指導要領に基づく実践です。
1.単元名
「工業の発達とわたしたちのくらし ~みんなに優しいユニバーサルデザイン~」
2.目 標
○態 度
私たちの生活の中に、ユニバーサルデザイン化された工業製品が増えてきていることを知り、関心をもつようにする。
○理 解
新しい製品を開発するにあたっての企業の工夫や努力を知り、ユニバーサルデザインの視点が大切にされている理由を考えるようにする。
○能 力
消費者や生産者の立場をふまえ、身近にある工業製品(文房具)のユニバーサルデザイン化を提案するようにする。
3.評価規準
○社会的事象への関心・意欲・態度
ユニバーサルデザイン化された工業製品について関心をもち、意欲的に調べ、考えながら追求している。
○社会的な思考・判断・表現
新しい製品を開発するにあたっての企業の工夫や努力、消費者の願いを考え、ユニバーサルデザインの視点で大切にすべきことを判断することができる。
○観察・資料活用の技能
ユニバーサルデザイン化された製品を調べたり、ゲストティーチャーから話を聞いたりしたことを活かして、文房具のユニバーサルデザイン化を提案することができる。
○社会的事象についての知識・理解
生活の中に、ユニバーサルデザイン化された工業製品が増えてきていることを知り、企業の工夫や努力をとらえている。
4.本単元の指導に当たって
本単元は、学習指導要領の内容「我が国の産業の様子、産業と国民生活の関連」の1つとして、新たに小単元を設けて取り上げるものである。この小単元では、身近にあるユニバーサルデザイン化された製品から、我が国の工業製品が国民生活を支える役割や、工業生産に従事している人々の努力や工夫について理解を深めさせることをねらいとしている。
我が国では、少子高齢化が深刻な問題となっているが、現在の社会が抱える問題点も多い。その問題の一つとして、お年寄りや障がい者が、生活や行動することに困り感をもつことがあるということである。今後、少子高齢化がさらに進んでいくことで、ますますバリアフリーの考え方は重要になってくる。バリアフリーの考え方は、お年寄りや障がいをもつ方々のみならず、妊娠している人や小さな子どもにとっても重要な考え方であり、近年「みんなが困らないように」するためにユニバーサルデザインという考え方が生まれた。
この単元で取り上げるユニバーサルデザインはお年寄りはもとより、障がい者、子どもなど、様々な人にとって使いやすいという考え方で成り立っている。また、ユニバーサルデザインと類似した考え方(デザイン・フォー・オール、アクセシブル・デザイン、共用品など)も多く広まっており、考え方やアプローチの仕方は違えども、同じ方向性でものづくりを進めている企業が増えている。ユニバーサルデザインの学習を通じて、我が国の工業生産が重要な役割を果たしていくこと、国民生活にとって重要な意味を持っていることについて理解を深めさせたい。
5.単元の指導計画
時 |
学習のねらい |
子どもの活動と内容 |
評価規準の具体例 |
---|---|---|---|
1 |
くらしの中にあるユニバーサルデザインを知る。 |
○身の回りにあるもので使いにくい、不便に感じた経験を思い出す。 |
【社会的事象についての知識・理解】 |
2 |
ユニバーサルデザインになった文房具に関心を持つ。 |
○ユニバーサルデザイン化された文具に触れ、開発者の工夫や願いを理解する。 |
【社会的事象への関心・意欲・態度】 |
3 |
ユニバーサルデザインの文房具を提案しよう。 |
○身近にある文房具を様々な人々にとって使いやすいユニバーサルデザイン化する。 |
【社会的な思考・判断・表現】 |
6.本時の学習
①目 標
グループで意見交流することで自分の考えたアイディアを吟味し、よりよいユニバーサルデザインの商品を提案する。
②学習展開
主な学習活動・内容 |
指導の工夫と教師の支援 |
資料 |
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学習課題 ユニバーサルデザインにした文房具を提案しよう |
||
①文房具を使って困った経験を発表する。 |
○教師の体験談を話し、イメージをふくらませるようにする。 |
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②どのような文房具をUD化するのかを考える。 |
○大切なポイント(K社)を参考にUD化された文房具を考えるようにしたい。 |
○UDの文房具のポイント(K社) |
③考えた製品を提案する。 |
○消費者や生産者の立場、工夫した点を説明できるようにする。 |
○可能ならゲストティーチャー(開発者)からアドバイスをもらう。 |
④ユニバーサルデザインの学習を振り返る。 |
○今までの学習を振り返りながら、学習の感想を書くようにする。 |
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